概要
『SHIROBAKO』本編の後半で武蔵野アニメーション(ムサニ)の面々が取り組む作品。略称は『サンジョ』『三女』。
美少女たちによる戦闘機もののSF作品。メイン人物で死者が出たりとそれなりに重い展開もある模様。
原作は夜鷹書房の『月刊トップス』に連載している野亀武蔵作の漫画。
単行本100万部を越えるヒット作であり、アニメ化を希望する会社も多かったが、争奪戦(とナベPの麻雀接待)の末にムサニが獲得し、木下誠一を監督にシナリオを舞茸しめじというムサニの前作『えくそだすっ!』の布陣となった。
キャラクターデザインは井口祐未が担当し、1クール(全13話)予定での製作となったが、原作がまだ完結していないうえ、原作のストックは制作を始めた1月時点でわずか単行本4巻しかなく、1クールで話を使い切ってしまうため、アニメ版の終盤の展開をどうするかで製作陣は苦労することになる。宮森あおいの初デスク担当作品。
さらに原作者の野亀が以前の自身の作品『セーラー服とF3』のアニメ化に際して散々な出来にされた経験があることもあり、差し迫った状況での原作ダメ出しが出されたためスケジュールは混乱する羽目になる。
しかし、この混乱は夜鷹書房側の担当編集者茶沢信輔の怠慢ゆえに野亀とムサニ側の連絡がうまくいかなかったことが大きな原因であり、木下が終盤に直接野亀と話したことで双方の落としどころも見つかり、茶沢の所業も露見した。アニメ版終盤では野亀のアイデアとデザイン原案によりメインキャラに妹が追加された。
ストーリー
4年前に突如現れた謎の敵「ビルダー」に世界が侵攻され、高度な電子機器が使用できなくなる。
人類は1970年代以前の武器や戦闘機でしか立ち向かえない状況になっていた。
調布基地307飛行隊「ヘル・アリス」の少女パイロットたちの戦いを描く。
劇中でのスタッフ、キャスト
登場人物
- 春夏秋冬ありあ(CV:鈴木京子)
- キャサリン・ウェラー(CV:伊藤鈴鹿)
金髪で巨乳のアメリカ人少女。1話でありあに救出されメンバー入りするも、アニメ終盤で死亡する。故郷はアメリカのテキサスの模様。
ありあとある約束をしていたらしい。
- ノア・アシュケナージ(CV:常盤ひろ子)
- タチアナ・ヤコブレフ(CV:浅上エリ)
ロシア出身の幼い雰囲気の少女。
- クリスティーネ・ワルデガルド(CV:牧瀬彩乃)
スウェーデン出身の巨乳でふわふわした髪の少女。
アニメ終盤のオリジナル展開のために原作者が設定を提供して登場することになったキャサリンの妹。牧場で牛の世話をしている。
- エカテリーナ・ヴィロワ
307飛行隊を指揮する女性司令官。隻眼で片手は義手。
主なスタッフ
監督:木下誠一
制作デスク:宮森あおい
設定制作:今井みどり
3D監督:下柳雄一郎
ラインプロデューサー:渡辺隼
制作協力:スタジオタイタニック(5話)、ACツチノコ(10話)
備考
本作のキャラクターデザイン原案担当及び原作者の名前や容姿の元ネタは漫画家の野上武志である。同じく少女が戦闘機に乗る漫画『紫電改のマキ』を連載中であり、『三女』の原作単行本の背表紙にあるレーベルロゴも赤字で「LED」であり、『紫電改のマキ』が連載されているチャンピオンREDの単行本デザインのパロディになっている。
なお、SHIROBAKOのブルーレイ及びDVD7巻にて、『第三飛行少女隊』の1話が初回版特典として付けられた。脚本はえくそだすっ!同様、舞茸しめじの外見モデルの吉野弘幸が担当、キャラクターデザインは西畑あゆみが担当。
水島努監督は続きを作りたい意向を表明しており、ファンにも「続きが見たい」という声が多い作品だが今の所その見込みはたっていない。