プロフィール
彼の遺体が発見されるまでの経緯
井上がイージス艦「ほたか」の体験航海の内容の説明中に、艦内に轟音が鳴り響く。井上は、「注排水装置の音」とだけ説明するが、江戸川コナンはただそれだけの音ではないと察知する。一方、艦内では大変な事態が起きていた。先ほどの注排水装置に、男性自衛官と思われる腕が発見された。小五郎が、艦長の立石からもろもろの事情を聴くと、階級章と腕時計で若狭地方隊情報官である彼だと分かった。小五郎は、切断個所の不自然な切られ方と時計の日付が半分前日を指していることから、20日の午前中に彼が何者かに殺害された後、腕を切断されたと思われると答えた。そして、事情を聞きつけた刑事たちにより、現場検証と司法解剖が行われた結果、死因は溺死、死亡推定時刻は腕時計が止まった午前5:30分だと分かった。艦板に落ちていた携帯電話から、彼が誰かともみあいになり、海に投げおとされて死亡した、という見解がされた。その後、イージス艦に亡国のスパイ、「X」がいることが分かった。小五郎たちは、笹浦がスパイである「X」に殺害されたものと断定する。その後Xは艦内にいた警察に逮捕され、一件落着。と思われたが…
↓↓以下、映画のネタバレ注意!!
小規模なネタバレ・彼の不自然な行動
彼は舞鶴港で旗を振っていたのが目撃された後、行方不明になっていた。その後「ほたか」の体験航海の最中に彼の左腕が艦内で、その数時間後に彼の溺死体が若狭湾にある造船所で発見された。この時笹浦は、「X」に対してメッセージを送っていて、ほたかのデータを渡そうとしていた。彼が携帯に録音した音声から、ほたかのアクセスID、パスワードを録音していた。その音声の最中、「君!…何を…」という男の声が聞こえた。しかし、その男の声はXではなかった。果たして誰が笹浦を殺したのか、なぜ殺されたのかが不明なまま事件が迷宮入りするかと思われたが…
最大のネタバレ・彼を殺害した真の犯人とは
笹浦を殺害した真の犯人は、何とXではなく、映画冒頭で不審船を発見した、倉田正明だった。小五郎の声を使って推理した内容を話す。そして、高木渉に「動くな!」と拳銃を出されても、抵抗することなく、事件の真相を話した。午前5:30分、倉田は何者かが不自然な行動をとっているのを発見し、その人物に声をかけた。その声をかけた人物こそ、笹浦だったのだ。逃げようとした彼を追いかけ続けた倉田だったが、笹浦が崖から滑り転落寸前のところで彼を捕まえるが、手を滑らせてしまい、彼は崖の下へ落下してしまった。倉田は急いで彼を追いかけるが、その道中で映画冒頭の不審船をみつけたのだ。船内の爆発物を見つけた倉田は慌てて海保本部や海自に連絡をしてしまい、落下した笹浦を捜索するのを忘れてしまっていた。その後本部に戻った際、「ほたか」で自衛隊員の宇田が発見されたとの情報をえた。倉田は恐る恐る、携帯を開けプロフィールを見ると、笹浦のものだったと分かった。
自身の過失とはいえ、自衛隊員を死なせてしまったことに恐怖し、ほたかに搭乗し甲板に携帯を落として彼が転落したとの偽装工作を行った。倉田はすべてを語ったのち「申し訳ございませんでした」と謝罪し、その後手錠をかけられ、警察に連行されたのだった(笹浦を落下させてしまった時に直ぐに海上保安庁に連絡し、その後に笹浦への追跡と逮捕行為の正当性が認められれば倉田への法的責任は無かった可能性がある)。
余談
『コナン』では体の一部分が切断された遺体が登場する事は非常に稀であり、劇場版で体の一部分が切断された状態で発見されたのは笹浦のみである。