曖昧さ回避
概要
『神道集』第1巻「神道由来の事」に記載される怪虫の一種。
空(天上界?)に生息しているとされる鉄を食らう怪虫で、記述によると用明天皇の時代、時の帝はある日「芥の虫」を一目見たいと考え、部下たちや下々の者達に宣旨を下された。
それからほどなくして天から1匹の虫が降って来て、これを見た帝は「これこそ私が見たいと願っていた虫だ」というと、その虫=芥の虫を飼育させた。
芥の虫は鉄を食べてみるみるうちに成長して行き、やがて山のように大きくなるが、やがて鉄が無い時は人を食う様になり、帝の勅命にも従わなかった為に手に負えなくなり、芥の虫は帝に仇なす存在とみなされ、芥の虫を滅ぼす為に討伐隊が派遣される事となった。
しかし芥の虫は成長しきって体が鉄の塊のように固くなっていた為、全く歯が立たず、人々は万策尽きて途方に暮れて始めていた時、この事を知った天照大神によって大川へと沈められ退治されたという。