概要
江戸時代に活躍した画家である長沢芦雪。
奇抜な着想や大胆な構図が特徴的で、観る者を楽しませるユーモアのある画家として名を馳せたが、その数々の作品の中でも妙な存在感を放つのが度々描かれる犬である。
特に『白象黒牛図屏風』に描かれているものが有名。
一緒に描かれている牛の額よりも小さい犬であるが、その何とも言えない気の抜ける表情とくったり横座りした緩い姿が巨大な牛の印象を全部持って行きかねない程強烈なインパクトを残している。
この異様な存在感から人気を博したのか、長沢芦雪グッズとしてTシャツにプリントされたり、LINEスタンプまで出るなど、半ば芦雪の代表作化している。
余談
犬の絵は芦雪の師である円山応挙も描いており、その影響を受けていると云われている。
応挙の描く犬はリアル寄りに描かれているのに対し、芦雪の犬は多くが横座りだったりだらけた様な姿で描かれていて、どこか人間味がある。
芦雪の作品の多くには黒い犬が後姿でよく描かれており、一説によると芦雪の分身として描かれているとか。
白象黒牛図屏風に描かれている犬の犬種は、時代や芦雪の出身や活動していた場所から推測すると紀州犬の子犬がモデルと思われる。
関連タグ
AnnoyingDog:色々と似ているところがあるシュールな犬。