概要
2001年頃、新成人達が「祝辞を述べる市長や知事などの代表者」に対してクラッカーや物を投げたり暴言を吐いたりするなどの不道徳な行為を行い取り押さえられて警察に逮捕される事件が発端とされ、これを皮切りに毎年のように「荒れる成人式」が起こるようになり、メディアでも取り沙汰されるようになった。
マナーの悪い・モラルの低い新成人が出現するようになったのは、「精神的に大人になれていない」、「育った環境による鬱憤晴らし」、「これから大人になるから最後に子供みたいに騒ぐ」などの理由が挙げられるが、それらの理由より行動がもはや度を超えており、金髪リーゼントにサングラス、袴、飲酒喫煙(19歳の者も含む)、お祭りバカ騒ぎ、改造車やバイクで暴走、出身中学を叫んで行進、静止しに来た警察官を暴行・暴言、などDQNそのもの。当然ながらも逮捕者を多く出した。
原点
これが2000年代に入ってからのことなのかというとそういうわけでもないようだ。
成人式が現在に近い形で行われるようになったのは1949年以降のことだが、1960年代の頃には既に「今時の若者は」的な文脈で形骸化した式典や新成人の服装・態度に対する苦言を述べる新聞への投書も存在していた。もっともこの時代の若者はゲバ棒やバイクで暴れていたので相対的に小規模だった。
遅くとも1990年代半ば頃には式典中の私語やケンカ沙汰、壇上での勝手なパフォーマンス、食い散らかし飲み散らかしといった騒動は起きていたようである。この頃からワイドショー番組が増加し、さらに酒鬼薔薇事件以降の少年犯罪の文脈で取り上げていくようになる。
2010年代
2010年代では「荒れる成人式」に対するモラルを考慮したのか、ネットで晒されることをためらったのか、さとり世代的マインドゆえか、「やんちゃするのは髪型・服装だけ」にして、式が終わったら頭髪を戻すという程度のことが多い。若者の荒れる成人式離れである。
近所の世間体では「暴れなければいい」と賛成する人もいれば、毎年のように報道される「荒れる成人式」に不信感を持った人が「髪型だけでも」反対する人の方が多かった。
そのため荒れる成人式が健在だった九州・沖縄の風俗というイメージが強くなった。
いずれにせよ、羽目を外して迷惑をかけることはやっちゃダメ。
もう大人なんだから。
関連タグ
中学生※精神的に
変態仮装行列…近年、渋谷のハロウィンで行われた類似パターン。