主に鉄道小荷物の輸送を行う列車で、旅客は全く乗れないが旅客列車として扱われていた。当然時刻表にも掲載されていた。
元々小荷物は旅客列車に併結された荷物車で運んでいたが、小荷物の増大に伴い荷扱い時間の確保などを目的に荷物専用列車が設定された。東海道本線・山陽本線・東北本線など主要幹線では荷物専用列車が多数設定され、同時に普通列車から特急列車まで多くの旅客列車にも荷物車や半室荷物車が連結されていた。勿論その逆パターンもあり、多数の荷物車と少数の客車という組み合わせもあった。更に郵便車や郵便・荷物合造車も連結し、郵便物の輸送も行う例が多かった。
荷物列車は1986年を最後に新聞輸送列車を除いて消滅した。
新聞輸送列車
鉄道小荷物輸送制度が廃止された後もJR東日本内房線・外房線では「新聞輸送同盟会」の貸切列車として、総武線両国駅発の夕刊輸送専用列車が運転されていた。
晩年は113系を使用し、千葉駅で内房線方面、外房線方面の列車を切り離していた。当然のことながら、夕刊が発行されない祝日・年末年始には運休となっていた。
道路事情の改善により、新聞輸送列車は廃止されたが、車両の一部スペースを区切ったり、ドア付近に置く形で新聞輸送を行う例は現在も存在している。
現代に蘇った荷物列車
宅配便のトラックドライバーの負荷軽減、地球環境対策として宅配業者と鉄道会社が手を組み鉄道による荷物輸送を導入する例が着々と増えている。更に過疎地への輸送には路線バスも使われることがあり、これらは「貨客混載」と呼ばれる。
以下はその一例