概要
7000系は近鉄奈良線のバイパス機能を担う近鉄東大阪線(現・近鉄けいはんな線)の開業(1986年)に伴い、同線を建設していた東大阪生駒電鉄が1984年に開発した車両。
7020系はけいはんな線延伸(2006年)に伴う運用増分として2004~2005年にかけて製造されたもので、7000系とほぼ同形状の車体を採用しつつ当時並行して製造されていたシリーズ21の設計思想が取り入れられた。
大阪市営地下鉄(現・OsakaMetro)中央線に乗り入れるため、集電方式はサードレール(第3軌条)となっており、パンタグラフは装備していない。
また他形式との併結を行わないため、近鉄車としては珍しい単独の電気指令式ブレーキとなっている(どういう事かというと、非常ブレーキをかけても大きいバシャーン!!という音がしない)。
VVVF制御の6両編成(3M3T)で、車体色はそれまでの近鉄通勤車と大きく異なるパールホワイト・ソーラーオレンジ・アクアブルーの帯をまとう。ちなみにこの色は当時開業した東大阪線各駅の意匠にも使用されている。
行先表示器は当初は字幕式、けいはんな線開業に伴い7020系と同じ3色LEDに換装されたが、一部編成は機器老朽化に伴いFC-LEDに換装されている。車内はシリーズ21やそれに準じた内装更新車とほぼ同等だが、ドア開閉チャイムや車内表示機の表示内容は他路線とは異なり、当時の大阪市営地下鉄のものに準じている。運転台は近鉄線内のワンマン運転に対応している。最高運転速度は95km/h。これは第三軌条方式では最速である。
7000系6両編成9本、7020系6両編成4本、合計13本が東花園検車区東生駒車庫に配置されている。定期検査は近鉄大阪線の五位堂研修車庫で行っており、その際は3両ずつに分割され、電動貨車によるプッシュプルで配給される。
7000系は1987年の鉄道友の会ローレル賞受賞。導入当初は「スーパー・エレクトロニック・コミューター」という愛称がついていたが、いつの間にか消えてしまった。
性能
7000系
編成 | 6両編成9本(54両) |
---|---|
営業最高速度 | 95km/h |
設計最高速度 | 100km/h |
起動加速度 | 3.0km/h/s |
減速度 |
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全長 |
|
全幅 | 2,900mm |
全高 | 3,745mm |
車体材質 | 普通鋼 |
軌間 | 1,435mm |
電気方式 | 直流750V(第三軌条方式) |
主電動機 | 三相かご形交流誘導電動機(出力140kw) |
駆動装置 | WN駆動 |
歯車比 | 103:14=7.36 |
制御装置 | |
台車 | KD-92(筒形ゴムブッシュ軸箱案内方式ボルスタ付き台車) |
制動方式 | 回生ブレーキ併用全電気指令式電磁直通ブレーキ |
保安装置 | WS-ATC・TASC・CS-ATC・ATO・デッドマン装置 |
製造メーカー | 近畿車輛 |
7020系
編成 | 6両編成4本(24両) |
---|---|
営業最高速度 | 95km/h |
設計最高速度 | 100km/h |
起動加速度 | 3.0km/h/s |
減速度 |
|
全長 |
|
全幅 | 2,900mm |
全高 | 3,745mm |
車体材質 | 普通鋼 |
軌間 | 1,435mm |
電気方式 | 直流750V(第三軌条方式) |
主電動機 | 三相かご形交流誘導電動機(出力140kw) |
駆動装置 | WN駆動 |
歯車比 | 103:14=7.36 |
制御装置 | 三菱電機製IGBT素子VVVFインバータ制御 |
台車 | KD-92(筒形ゴムブッシュ軸箱案内方式ボルスタ付き台車) |
制動方式 | 回生ブレーキ併用全電気指令式電磁直通ブレーキ |
保安装置 | WS-ATC・TASC・CS-ATC・ATO・デッドマン装置 |
製造メーカー | 近畿車輛 |