概要
いつ作られたのかはっきりしていない歌であるもの発祥は神奈川県小田原市の菅原神社(山角天神社)と埼玉県川越市の三芳野神社が舞台という説があり、共に発祥の地という碑がある。
他にも関所を舞台とする説(出立は楽だが帰還の際は厳しく調べられるという歌詞)もある。
この歌詞の意味に神隠し伝説や人柱、埋蔵金伝説の関連付けをする人は多く、しばしば小説や映画、ドラマ、ゲーム等の創作の題材として取り上げられる。
また、ネット界隈では「能登こわいよ能登」を代表する歌としても知られている。
作詞者不明、本居長世編・作曲、或いは、野口雨情作とも伝えられる(1920年頃収録レコードに作者として記載されている)。
歌詞
原文
通りゃんせ 通りゃんせ
ここはどこの 細道じゃ
天神さまの 細道じゃ
ちっと通して 下しゃんせ
御用のないもの 通しゃせぬ
この子の七つの お祝いに
お札を納めに まいります
行きはよいよい 帰りはこわい
こわいながらも
通りゃんせ 通りゃんせ
歌の訳
通りなさい、通りなさい。
ここは、どこの細道ですか?
天神様の細道ですよ。
ちょっと通して下さいませんか?
御用の無い者は、通しはしません。
この子の七つの御祝いに、御札を納めに参ります。
行きは良いですが、帰りは困難です。
困難ですが、
通りなさい、通りなさい。
音響信号における通りゃんせ
視覚障害者のために設置される音響信号でも通りゃんせが使用されている。
元々音響信号には様々なタイプの音が存在していたが、利用者からの要望を受けて警察庁は1975年(昭和50年)にメロディ式は「通りゃんせ」と「故郷の空」、擬音式は「ピヨピヨ」と「カッコー」の計4種類を選定し、全国的にこれらの整備が進められていくことになった。
京三製作所、小糸工業、日本信号の3社を始めとしたいくつかのメーカーのものが設置され、音質もメーカーや世代により異なる。
しかし、2003年(平成15年)に警察庁がより視覚障害者の誘導性の高い異種鳴き交わし方式の整備を進めるよう通達を出すと、各地で置き換えが進み、大阪府、京都府、神奈川県では既に全滅した。
現在ではメロディ式の音響信号は東京都など一部の都県を除き新設されておらず、徐々に減少傾向にある。
関連タグ
童歌 わらべ歌 江戸時代 信号機 音響用信号機 故郷の空 ラグナドール