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里見の謎

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さとみのなぞ

1996年12月6日に、サンテックジャパンからプレイステーション用ソフトとして発売された、自称「オススメRPG」。

母さん…ぼく、あたまがヘンになっちゃったよぉ………

概要

様々な新システムを採用した意欲作とのことだが、その実態はPS用ソフトの中でもトップクラスのクソゲーの一つである。

しかし何を血迷ったか、発売当時には「オススメRPG」と書いたシールをメーカー自ら(勝手に)パッケージに貼り売っていた。

(※後にソニーより不当表示のクレームを受け、後期出荷分には付いていない。)

テキストとシナリオ

シナリオを一言で表すなら電波

プロデューサーでもある小澤夢生氏の放つ(電波)シナリオと(謎)テキストで構成されており常人には理解不能な状況が起こる。

テキスト

SFCのゲームに比べて圧倒的にカタカナ・漢字が少なく、名詞ですら平仮名表記があり区別が分かり辛く空白のスペースと助詞の位置が不自然だったりと難解な文章になっている。

「心配いりません」のテキストは「しんぱい 入りません」「通り」のテキストは「とうり」と誤表記がある。

「げんせん のほらあな(源泉の洞穴)」「里見のぶんけ にぶんさんし(里見の分家に分散し)」のように謎の空白がある。

全てのこのようなテキストではないのだがこの不自然な途切れ方と平仮名表記なことが重なっており読みにくさに拍車をかけている。

また冒頭の壷を手に入れる際のテロップは「つぼ     を手に入れた」だったりする。

シナリオ

説明書にある主人公の紹介から意味不明で「コンピュータが得意の、ごく普通の少年。壷を釣り上げたことで自分の中に何かに目覚め、時を越えた冒険の旅に出ることになる。」そしてゲームをプレイし冒頭で壺を釣った後に自宅へと帰宅し母親と会話するのだが、開口一番「母さん…ぼく、あたまがヘンになっちゃったよぉ………」と切り出す。

この物語は「過去にタイムスリップした少年の冒険譚」なのだが、冒頭で「壺」を釣り上げたら(伏線らしきのがあるとはいえ)「あたまがヘン」になり翌朝になると母親は置き手紙を残して何故か失踪してしまい手紙に書いてあったタイムマシンを造れる博士の所へ行ったら貰った通信機にいきなり通信してきた友人、主人公に因縁を付け撲殺しようとしたヒロインを仲間にし場所も不明のままただ「向かえ」という啓示を受け「時の洞窟」から江戸時代へタイムスリップする。

友人に事の顛末を話した際の発言も「つぼをひろってから、なんかヘンなんだ!おまけに母さんがいなくなった!」と言っており母親がおまけ状態になっている。

江戸時代へタイムスリップしたら主人公が里見家の跡取りである事が発覚するのだがそれを匂わせる描写や伏線は一切ない。

里見家の跡取りと判明して行方不明の父が残した3つ巻物を探しに旅立つのだが「地の巻物」は12年前に大木内部の部屋のどこかに隠したと言われそれを探すのだがそれはあからさまに怪しい大きな壺の中に入っている。「水の巻物」は市場に巻物屋があるがその品揃えが「うずまき」「のりまき」と呆れるものばかりでその極めつけが「まきしんぢ」。「天の巻物」はわざわざイベントを挟む必要があったのか疑問に思うほど簡単に手に入ってしまう。

江戸時代の世界観ガン無視要素が多々あり「宇宙」や「サイン(色紙のこと)」や「ちょべりば」と言う言葉、店には「ヘルメット」「手榴弾」「バズーカ砲」が売ってあり、巻物を3つ揃えると何故か通信装置になり通信相手の姿が立体映像で映し出される。

とある中ボスは馬に化けているのだが「おんまちゃんでちゅ。乗りまちゅか?」と幼児の様な喋り方をしたかと思ったら急に普通になったり涎を垂らしている姿などから危ない薬をしてるとしか思えなく断末魔が「ウーちゃんの……おんまちゃん……ど…こ…」と正気ではない。そして雑魚敵ではうまのふんが登場する。

そして失踪した母親は最後まで帰ってこない。

等々あり兎に角、ツッコミだしたらキリがない。

そしてたどり着く衝撃のエンディングへ

キャラクター

主人公(デフォルトネーム:ゆめわか)

基本的にドライな性格で仲間が離脱しても、行方不明なっても、誘拐されても、洗脳されても特に何もなく深刻になる描写もない。身勝手な行動をして仲間を窮地に陥れることも。

犬(デフォルトネーム:ラブリー)

犬なので会話は無いが「技」タイプに育てると戦闘終了後にHPを大幅に回復するアイテムを拾ってくれる事がありかなり重宝する。エンディングのスタッフロールではLOVERYと間違えられてたりする。

友人(デフォルトネーム:ようすけ)

序盤で仲間になるが途中で一時離脱し後半で少し加入したら永久離脱するキャラ。友人である主人公がいなくなっても割と冷淡。いきなり「という訳で」と発して事情を話すのだが何が「という訳で」なのかが分からない時がある。

ジュウベー

里見から幽霊退治のために派遣された忍者なのだが何故か高い所が苦手で永久離脱するのも早く仲間になっている期間が短いため何の為に加入したのか分からない。なお名前は「ジュウベー」と表記されるかと思えば加入時は「ジュウベイ」と表記されている。

きゅうぼう

ジュウベーと交代する形で仲間に加入するのだが脱水症状になっている彼を助ける方法が何と犬に頭の皿を舐めてもらうというもの。彼も一時離脱するのだがその期間は短いのですぐに再加入してくれる。こちらも「きゅうぼう」と表記されてるかと思えば加入時は「Qぼう」となぜかアルファベットで表記されている。

イズミ

理不尽な因縁をつけていきなり襲い掛かったヒロインで主人公が戦いに勝利すると突然媚びだして仲間になる。ヒロインは1人だけという謎の制限があり千夜の加入と同時に離脱してしまい以降は最終決戦時以外でパーティに復帰することはなく終盤の選択肢次第では永久離脱となる。

千夜

一時離脱はあるが物語後半のヒロイン。序盤は予言者らしくない事を呟くが仲間になってからは数少ないまともなキャラクターなのだが製作者サイドがキャラを掴めてないのか喋り方が安定しない。オープニングの語りをしているのは彼女である。

ヘッケル博士

タイムマシンを造れる博士。タイムマシンで部族の村まで来てはそこにいる部族を従えている。そんな博士だがラスボス戦直前に仲間になる。しかも非常に強い。

ゲームシステム

ダイレクト・コマンド・バトル・システム

  • □△○のボタンを押すだけで敵に攻撃する、RPG史上最速とまで言われる戦闘システム。
  • 戦闘開始時のロードも全く無く、□△○のボタンを適当に押していればそれだけで終わる。
  • …ただし敵も速攻で攻撃してくる上に、ダメージ数値が表示されない

プログレッシヴ・マップ・リンク・システム

  • 縦方向のみマップが繋がっており、上に進んでいればクリア出来る。
  • …要するに一本道

自動命名システム

  • 仲間の名前を決める際、乱数で名前を選んでくれる。
  • …しかし決められた名前候補から選ばれるのではなく、1文字毎にランダムに入力しているだけなので、ほとんどは発音が困難な名前になる。

上記のようにグラフィック、シナリオ、システム共に褒められる部分が少ないゲームではあるが、クソゲーの法則の例に漏れず音楽だけは評価できるとする声もある。ラスボス戦では歌入りのテーマ曲が流れるなど、無駄に壮大。

島 紘子(Hiroko Shima) - 流星のティアラ【PS】里見の謎

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