戦後の焼け野原となった都市で不法に土地を占有して物資の売買が行われた事例が有名であろう。
戦時中、朝鮮や台湾など植民地に本籍を持つ者は日本国内で配給を受けることができなかったため、彼らは手持ちの物資を融通し合う闇市を開いて生き延びており、このマーケットに乗る形で戦後の闇市が発展した。
GHQの下に行われた配給制だけでは到底生きていくには事足りず、需要が供給を上回っていた為、高値でも飛ぶように売れていったという。
闇市といえばバラックの屋台やゴザの上に並べて青空市場が物語等で描写されていたり、取り締まりの警察(またはMP)とのいたちごっこも好例である。
背景ではヤクザ者達が場を仕切っていたり、闇市がそのまま商店街に変わった事例もある。
闇市の食文化は海外からの引き揚げ者達からもたらされた料理が交じっていき日本の食文化に変化をもたらしていったとも。日清食品の創業者である安藤百福は闇市のラーメンから発想の一つとしてチキンラーメンを発明してラーメンの認知度を上げた。
落語家の故・桂歌丸は終戦後の横浜について「(闇市に等しかった)横浜中華街でお金さえあれば生活できる物資が手に入った事で私達ハマの人間はどれだけ助かった事か」と振り返った証言をしている。
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