忌憚のない意見ってやつっス
それでも文句があるんならいつでも喧嘩上等っスよ
概要
バキ・シリーズと並び立つリアル風格闘漫画の金字塔タフ・シリーズ第2作『TOUGH』の登場人物。
かつて大人気を誇った覆面レスラーのグレート・オルカを父に持つプロレスラーながら、総合格闘技の心得も持つことから「ネオ・プロレスラー」と呼ばれている。
格闘技大会モンスター・ウォーズへの参戦に伴い本格的に総合格闘技へ転向。
語尾に「っス」をつけて話すことが多く、一見軽薄に見えるが、その実はプロレスに並々ならぬ愛と情熱を抱く男であり、そのプロレス愛は総合格闘技への転向後も変わらない。
ストイックにトレーニングに励む姿がよく描写された。
活躍
名を挙げるべく襲撃してきたブル・マツダを返り討ちにし、モンスター・ウォーズへの参加を表明(なお、この襲撃事件は鯱山の名を売るために仕組まれたことだったと後に明らかになった)。
モンスター・ウォーズでは第1回戦でマツダと再戦。
試合開始直後はマツダを圧倒しており、鯱山もマツダを見下していたが、熹一との特訓を経て強くなったマツダは徐々に本領を発揮。
試合は鯱山の勝利で終わるが、互角の勝負を経て鯱山はマツダの事を見直していた。
そんな折、父グレート・オルカは事故ではなくファントム・ジョーという男によって再起不能にされていたことを鬼龍から知らされる。
父の仇討ちに燃える鯱山であったが、モンスタ・ウォーズ第2回戦で熹一と戦い、初手のパンチに綺麗にカウンターを返され、わずか3秒でKOされる。
その後は鬼龍がファントム・ジョーにボコボコにされる場面に熹一と共に立ち会い、出番を終える。
余談
外見のモデルは元プロ野球選手の村田修一とされている。
本編未読のファンからは、髪型が似ていることから本作ハイパー・バトル編に登場した風のミノルこと鈴木ミノルと間違われることがある。
虎刈りになっている方がミノル、こめかみの辺りを剃りこんでいる方が鯱山と覚えておくといいだろう。
熹一戦ではいいとこなしで瞬殺された鯱山だったが、これに関して「闇の世界で戦い抜いてきた熹一が今更表の世界のプロレスラーに負けるわけがない」という考察がされている(直前に"ヤクザ空手"こと富岡伴内には苦戦しているが、彼も裏社会の人間と見なすことができる)。
これは猿渡氏の作品に時折見られる「突飛な話運びが繰り返される一方、妙なところで現実的な倫理観・ロジックに基づいた展開が始まる」、いわゆるモンキー・リアリティの一例とされている。
ファントム・ジョーがグレート・オルカの選手生命を絶った理由は不明。
読者からは
- 悪役レスラーを本物の悪役と勘違いして天誅を下した
- 有名なレスラーを潰せば売名になると思ったから
などの考察がなされているが、真相は猿先生のみぞ知る。
作中の登場時期こそ短かったが、少ない出番の中で特徴的な台詞を数多く残しており、読者には「鯱山語録」として人気を博している。
語尾に「っス」をつければ鯱山っぽくなるお手軽さも人気の秘訣。
また、同じ語尾のキャラクターと絡ませたり、鯱山のパロディをさせたりといった創作も人気があるが、かなり人を選ぶネタでもあるため使う際にはTPOを弁えること。(タフ関連のネタ全般に言えることだが)
なお、これに関連して「忌憚のない意見ってやつっス」という鯱山の台詞を、他のキャラクターが発したものだと誤解している人が時折見られるという珍現象が観測されることもある。
一方、「っス」と入力するのが面倒な側面もあり(辞書登録などを使用しない場合、入力の度にひらがなとカタカナで打ち分ける必要がある)、現在では龍星の「~なんだよね」という入力しやすい便利な語尾が登場したこともあってか全盛期に比べると人気は翳り気味。
とは言え、「忌憚のない意見ってやつっス」はマネモブ達によって「何かそれっぽい事を言った最後に付ける決り文句」として広く使われている。
続編『龍を継ぐ男』では未登場。
ガルシア28号登場以降ロボットやサイボーグ、突然変異体のミュータントといった人外の化け物が跋扈する環境と化したため、今更鯱山が登場してもどうにもならないという事情もあるだろうが…。
関連イラスト
pixiv投稿作品では鯱山本人のイラストよりも鯱山の登場する場面を元ネタにしたパロディ・イラストが圧倒的に多いっス。
こ…こんなの納得できない