※この記事は『魔法少女・オブ・ジ・エンド』の重大なネタバレがあります。
概要
『魔法少女・オブ・ジ・エンド』の核心部分にあたる超重大なネタバレにして、現時点で単行本に含まない内容がございますので、閲覧は自己責任でお願いします。
全ての次元を捻じ曲げ、宇宙を生み出すことさえできるという「悪魔の力」を手に入れようとし、時の祭壇で儀式を行う姫路弥とパペットマスターの前に現れた謎の人物。
来歴
「最高だ…」
人類を裏で統治・支配していた悪魔と契りを交わした悪魔祓人(エクソシスト)の女性はその力を分散させ封印しようと考えつき、力の弱まった悪魔は人類によって滅ぼされ、彼女は悪魔の力を宿した赤子の魔女(無六エリス)を産み落とした直後に命を落とすが、未来永劫女しか産まれないように娘の遺伝子に細工を施した。
人々から“魔女”と呼ばれ忌み嫌われ、迫害され続けた魔女は時の権力者により処刑対象となって姿を眩まし、ある男と出会った。それが魔女の夫・光明(こうめい)であった…。
不老不死の魔女と違い、光明の肉体は寿命で朽ち果てるも、生前に意識や記憶をデータ化し他者へと移行させる技術を開発し、自由に他者の身体に自身の意識を持ち込めるようになっていた。
同時に実験材料として、魔女との間に産まれた子供・“魔法少女”をこの世に残した。
そうして考えを変えた彼は魔法少女でなく、悪魔祓人から悪魔の力の手がかりを得ようと、100を越える悪魔祓人の教団員の一人・白金忍の母親を殺害し、彼女の身体を支配。“13子の魔法少女”について記された古代文献・終焉黙示録(オブ・ジ・エンド・カタストロフ)を見つけるも、無六レイルから魔法少女の一人である福本つくねが最後の切れ端を奪ったことを教えられる。
そして彼は、巨大製薬会社『ヴァレリーベ』代表取締役社長にして忍の父親である白金宗の身体を支配し、新薬研究員の一人・真壁敬人の身体を遠隔操作して姫路を生み出し、紆余曲折を経てつくねから終焉黙示録の切れ端を手に入れることができたのだった。
真壁が姫路によって殺害され、宗の身体で姫路から儀式の主導権を奪い、自身の真名(しんめい)を「黒呂木零」と名乗る中、儀式が完了して宇宙の概念は覆ってしまい、過去も未来も平行世界もなくなり……
未来のつくね、未来の自分の助けによって復活を果たした現在のつくね、そして児上貴衣の三人以外の全次元の人類は命を落とし、人々が負の力へと導く感情全てを失った争いが起きない、黒呂木零が支配する零世界(ゼロせかい)だけが残されてしまうことになる。
しかし、亜種魔法少女の一体であるハナちゃんことパラサイト・M(マジカル)の犠牲で生き延びたレイル、忍、花飼みかの(無六みかの)が貴衣達の前に現れ、貴衣とつくね、忍とみかの、未来のつくねとレイルは未来を切り開くため、零世界で血を繋ぎ、儀式を行うことで世界を取り戻すことを選択して零世界へと向かう。
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以下、ネタバレ注意!!
貴衣達が零世界で三ヶ月以上も人目につかない山中の洞穴の中で穴蔵生活を送る中、忍とみかのが零世界の住人に見つかったことで貴衣達の存在を認識し、猛攻を仕掛ける黒呂木だが、記録を吸収し新たに創り変えることができる魔法を覚醒させた現在のつくねに阻まれ、忍とみかのが見つけた空の裂け目をみかのが爆発させたことで零世界に穴を開けられたことにより、黒呂木は貴衣の肉体を媒体にしたつくねの魔法によって消滅した…。
……………?
……はずだったが、作者の同作品『魔法少女サイト』では、人々から不の感情を取り除き、新世界を樹立させるための世界嵐「テンペスト(人類総受精)」を引き起こそうと企む「先人類の王」と呼ばれる謎の少女と成長したつくねらしき女性が登場している。
「人々から不の感情を取り除き、新人類による新世界を創り出す」という王の目的が、黒呂木が創り出した人々が負の感情を持たない零世界とどこか共通しており、「世界で最も不幸な魔法少女」、アニメ版第12話においては「嵐を呼ぶ魔法使い」とも呼ばれていた上、名前以外の全ての記憶を失っていた彼女が名乗った真名が「零(れい)」と判明する。
即ち、「黒呂木零は消滅する寸前、記憶を失くすと同時に少女に姿を変え、“先人類の王”を名乗り上げた」ということになる。