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黒田夕子

くろだゆうこ

pixivユーザー「S.SHIMIZU」氏の漫画作品「ヨゾラノ星」に登場する人物(キャラクター)。メイン画像で一番大きく描かれているのが夕子である。
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pixivユーザーであるS.SHIMIZU氏が2015年8月6日から執筆を行なっている「ヨゾラノ星シリーズ」(ヨゾラノ星および続編のヨゾラノ星2)の登場人物。またスピンオフ作品である「上を向いて歩こう」の主人公である。


昭和2年(1927年)10月18日生まれ、血液型はA型。被爆前は父母と弟2人妹1人の6人家族で、産業奨励館(原爆ドーム)裏の猿楽町(現・大手町)に住んでいた。


性格は明るく愉快。自分で美人と言ってしまったり、人の欠点を吹聴して回る面倒な部分があるが、一方で礼儀が必要なシーンではきちんとしている。またヨゾラノ星シリーズの主人公である滝田星同様、基本的に交友の幅が広い。


広島光明高等女学校1年3組生であった伯爵令嬢・白鳥雪恵と容姿が非常に似ており、初対面の時星が雪恵が生きてると勘違いしただけでなく、奥田栄吾元大尉も「どこかで見た顔」と夕子と雪恵が似ているという反応をする描写がある。2人とも前髪を上げており、身長もさほど変わらない(夕子の身長は不明だが雪恵は151cmと1年3組の中では高いほうで、設定集を見る限り身長でも見分けはつかない)。見分けのつけ方は「夕子は広島弁で雪恵はお嬢様言葉」と「夕子の胸は大きい」ことである。


経歴編集

以降ネタバレが含まれるため、作品を読んでいない方はスキップしてください。

上を向いて歩こう編集

広島市内の女学校(※1)に通うも戦時中のため4年で卒業(※2)となり、その後は女子挺身隊として工場勤務となる。


1945年8月6日、この日は電休日(※3)で普段は寮暮らしの朝太郎が帰宅していたため、久々に家族全員で朝食をとり、電休日の影響がない夕子のみ宇品の裁縫工場へ向かう。作業開始間もなく閃光が走り被爆。爆心地から3.8km離れていたことから熱線の影響は少なく、また爆風到達まで時間があったことからその間に前かがみに伏せることができ、夕子を含め勤務者全員がほぼ無事であった。翌日は市内から逃げてきた被災者の看病に当たり、翌々日の午前中に帰宅の許可が得られたため途中の惨状を目にしながら向かうも家は跡形もなく、残骸を掘ったところ人の形をした5人分の白い灰の姿だけが見つかり、自分一人だけが生き残る結果となってしまった。


その日以降体調を崩していたが9月に回復したため宮島がある廿日市の親戚を頼るもこの時「原爆の毒が移る」という噂が広まっており(※4)、叔母が反対したことを知り家を出る。市内へ戻るとジープに乗った進駐軍が通りかかったため、怒りをぶつけたところ戻ってきて捕まり、強姦されてしまう。何もかも失った夕子は自殺を図るもそれもできず、その時朝日を見て自分は生き残ることを決意する。強姦の後進駐軍が置いていった金で服装を替えることができ、また進駐軍と娼婦(パンパン)がやり取りしているところに現れたところ棟梁である明石富子に目に留まり、色々と面倒を見てもらうことになる。そして自身も娼婦となりながらも、上を向いて生きていくことを決意する。


ヨゾラノ星編集

第10話より登場。滝田星と元陸軍大尉の奥田栄吾が対峙しているところを通りかかり、死んだと思われた白鳥雪恵が生きていると思った星が声をかける。夕子からすれば知らないため強く否定するが、現実を受け止められない星に付きまとわれたため、自分は雪恵でない証拠を見せ、諦めることを促す。その後進駐軍と金銭面のトラブルで揉めてる時に星が進駐軍に石を投げて怒り狂い一触即発になったため一緒に逃げ、その荒れ狂った態度に困惑する。また屋台で酔っていたところ隣で飲んでた栄吾に声をかけられる。


暫くして星が立ち直り学校へ通うようになる光景を見て「これで縁も切れる」と思ったが、ショバ代を求めるチンピラ(甚平たち)に絡まれたところを星と栄吾に助けられ、以来星や栄吾と仲良くなる。

ヨゾラノ星2編集

それから1年後、夕子は相変わらず娼婦活動を行なっており、星や栄吾だけでなく孤児の伊藤大介や甚平たちとの仲良くなっていた。一方娼婦狩りが行なわれるようになっており、縄張り争いが激しくなる中富子の舎弟で娼婦仲間のフミ(斎藤文子)から横川から来たカミソリおキヨ(反町喜代)に近づかないよう忠告される。この状況に栄吾から足を洗ってはと言われるが夕子は拒絶する(※5)。


それから間もなくフミと一緒におキヨに絡まれ、フミの機転で夕子は逃がされるも娼婦活動ができなくなってしまう。何もかも失った2年前に戻った夕子であったが、路上で営業している一銭食堂の前を通りかかり、洋食焼きを貰い子供時代を思い出した時一銭食堂でやっていくことを決意。伸ばしていた髪を切り、一銭食堂の女将から焼き方を教わり自身も営業を開始した。


補足編集

  • ※1:ヨゾラノ星2の12話でセーラー服の色が全身藍か黒色で、上着が白色の光明女学校と異なるため別の学校と推測できる。
  • ※2:高等女学校は本来5年制であるが、戦時特例で高等教育現場(大学など)では卒業が早められた。
  • ※3:戦時中は休日返上で働くまさに月月火水木金金であったが、電力不足対策や施設点検で工場を停止させていたことがあり、この時のみ休むことができた。但し、裁縫工場など(当時のミシンは足で漕ぐタイプ)機械を使用しない作業は対象外で、また学生は電休日は学校へ行き授業を受ける場合もあった。
  • ※4:当時は放射能の特性が理解されておらず、さらに占領軍が情報統制を敷いたためデマによる差別が蔓延していた。特性が解明されている現代においてもフクシマで差別が行われるなど放射能に関する問題は後を絶たない。
  • ※5:栄吾が運送業を設立する際遠回しに夕子を誘う口実であったが、夕子はそれに気づかなかった。その後12話でフミの話で気づき、「もっとわかりやすく言え」と叫んでいる。

関連項目編集

戦災孤児 娼婦 パンパン

記事が存在するオリジナルキャラクター一覧

広島風お好み焼き:戦前食べられていた洋食焼きを基に戦後豊かになるとアレンジされ、現在に至る姿。作中でも夕子が洋食焼きを色々アレンジしており、入院中の川島幹治の元へ持っていっている。

野村澄子はだしのゲンの登場人物で、米兵に強姦のうえパンパン稼業をしていることからモデルと推測される。但し、夕子は自身以外の家族が全滅したのに対し、澄子には妹の道子が生き残っている。

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