概要
頭の回転が速く、狐や狸よりも化け上手とされ、様々な怪異を起こすとされる。
江戸時代に描かれた百科事典『和漢三才図会』の記述によると、鼬の群れは火災を引き起こすとされ、その鳴き声は不吉の前触れであるといわれる。
また新潟県では鼬の群れの騒いでいる音が6人で臼を搗く音に似ている事から「鼬の六人搗き」と呼んでおり、これが聞こえると家が衰える、あるいは栄える前兆といわれ、人がこの音を追って行くと音は止まるという。
鼬が後ろ脚で立ち、人の顔を見つめている時は、その人物の心を眉の動きで呼んでいる為だとされており、もしも鼬に顔を見つめられたら、眉に唾をつければそれを防げるとされ、「だまされる心配のある物」、「真偽の疑わしいこと」という意味の「眉唾物」の語源になったといわれている。
尚、一説によれば、鼬が数百年生きると貂、あるいは貉に変化するとされている。