概要
通貨の単位として用いられる「ポンド」および「リラ」を表す記号。通常貨幣の単位として使う際には国名を示す単語をつける(たとえばイギリスポンドであるならば£stg、キプロスの場合£C)
なお、質量の単位を示すヤード・ポンド法の記号はlb(libra pound)である。
成り立ち
この単位が用いられるようになったのは、質量と深いかかわりが存在する。ヨーロッパにおいては金衡(1トロイポンド=12トロイオンス=5760グレーン=373.2417216g)による高純度の銀の塊をそのまま貨幣とした。そのためもともと天秤を示すラテン語、リブラ(libra)の頭文字のLをとり、£とした。
この際、その240分の1の単位をペニーウェイトと呼んだため、これも貨幣単位に取り入れられ、1ポンド=240ペニー(d.)(=20シリング)、が成立するようになった(この複雑な12進数を含む単位はイギリスでは1971年の通貨単位改正で1ポンド=100ペニー(p)という10進数に改められた)。
なお、同様の単位をイギリスではパウンド、フランスではリーブル(フランス革命まで使用、それ以降はフラン)、イタリアではリラ(ユーロ切り替えまで使用した)と称した。
貨幣単位としてこの記号を使用したのは、イギリス、イタリアのほかにアイルランド(ユーロ切り替えまで使用)、エジプト(ポンド)、イスラエル(リラ、シェケル切り替えまで)などが使用している。
なお、トルコに関しては貨幣単位としてリラを使用しているものの、独自の単位記号を用いている。
そのほか
- 日本でポンド(pond)と呼ばれるのはオランダ語から来ている。ちなみに英語ではパウンド(pound)である。
- この記号の代わりに#が使用されることがある(これはイギリスの文字コードの関係)。また、HTMLでは£と入力することにより表示可能である。
- この記号の場合文字が2種類、すなわち「£」(U+00A3)および「£」(U+FFE1)が存在し、これに関してはpixivおよびピクシブ百科事典では別の文字として扱われるため、注意が必要となる。
- リラの場合₤(横棒が2本)が存在する。さらにトルコリラにも特殊な記号が存在する。
pixivの場合
なお、pixivにおいては安鈴氏がおそらくは企画に参加したイラストで使用していると思われる。また、「£」(U+00A3)のほうも利用されている(tags.php)ようである。
表記ゆれ
£ (U+00A3)