概要
2011年に藤商事から地獄少女を原作にして開発・販売されたパチンコ。
第一作目では『地獄少女 三鼎』までの登場人物と世界観をベースにパチンコオリジナルの依頼者とターゲットが登場する話が展開され、怨みを晴らすことが出来れば大当たりとなる。
第一作目稼働開始から約4年後となる2015年にシリーズ第二作目『CR地獄少女 弐』が開発され、以降も数年間隔で新作が作られたり姉妹機種のパチスロ版が開発されたりと藤商事を代表する人気作の一つとなった。
本シリーズ独自の特徴として、怨み晴らしする前に大当たりになるパターン(所謂前半当たり)があり(『今週の依頼リーチ』など特殊なものは対象外)、この当たりでは依頼者が藁人形の糸を引く事無く悩みを自己解決する為、三藁が物陰から「自分で解決したんだね」等と呟いて話が締まるのでアニメ版よりも比較的スッキリした展開になる事がある。
なお、声優に関してはアニメ版に登場するキャラクター(メインキャラ及び各シリーズの各話ゲストキャラ)は殆どオリジナルキャストだが、パチンコ版オリジナルキャラクターについては後述の芸能人ゲスト声優以外は非公表となっている。
シリーズ一覧
CR地獄少女(2011年)
シリーズ第一作目。アニメ版からの主要人物は『三鼎』までのキャラが登場するが、地獄少女としては閻魔あいがメインで三鼎のもう一人の主役である御景ゆずきの活躍は少ない。
依頼者とターゲットは全員パチンコ版オリジナルキャラクターだが、一部の人物は続編にも登場する。
CR地獄少女 弐(2015年)
シリーズ第二作目。三鼎までがベースな点は前作と同様だが、本作からゆずきが地獄少女として本格的にピックアップされるようになる。
ある意味パチンコ版の顔になっている小守拓生は本作から登場。
また、パチンコオリジナルストーリーが展開される三藁系リーチ以外に週毎に依頼内容が変わる(任意で変更可能)『今週の依頼リーチ』が搭載され、このリーチではパチンコオリジナル以外にアニメ版から『魅入られた少女』『うたかた』『愛しのけいちゃん』『奪われた少女』が収録された。
また、三藁系リーチは一部の話が前作の続きになっている。
CR地獄少女 弐 きくりの地獄祭り(2016年)
地獄少女 弐をベースにきくりを主役にした番外編で甘デジ専用機。
題名通りお祭りをテーマとしており全体的に作風は明るい。
『今週の依頼リーチ』は搭載していないものの、三藁系リーチは弐のものが引き続き収録されている。
CR地獄少女 宵伽(2018年)
メインシリーズとしては第三作目。アニメ版『地獄少女 宵伽』とのタイアップ作だが、最初からタイアップを見越してのアニメ化だったのかアニメ放送からのパチンコ・パチスロ化の展開が早かった(現にアニメ版宵伽の製作のクレジットに藤商事の名前がある)。
当初はシリーズ完結作とされ、キャッチコピーにもシリーズ集大成とあった。
本作から新たな地獄少女として寒河江ミチルが初登場し、アニメ版では三鼎で成仏し宵伽には登場しなかったゆずきも地獄少女として引き続き登場。
『今週の依頼リーチ』は9本中6本はアニメ版宵伽から全話収録され、残り3本はアニメ版宵伽最終回以降、ミチルが地獄少女になってからの話が新たに製作された。
本作オリジナルのストーリーリーチには前作から話が繋がっているものがある。
ストーリーリーチの内、『姫と従者』に登場するターゲットの声はグラビアアイドルで女優のおのののか氏が担当しており、容姿も本人に似ている(おのののか氏はパチンコ版に先駆けアニメ版宵伽第3話『いつか誰かが…』にて依頼者の妹の声を担当していた)。
なお、甘デジはパチンコの新規則制定後に発売された為頭文字の英語が『P』になり、シリーズ初の設定付パチンコとして発売された。
PA地獄少女 宵伽 きくりの地獄祭り(2018年)
地獄祭り第二作目で前作同様甘デジ専用機。本作より最初から頭文字が『P』になった。
宵伽をベースにしつつも前作の地獄祭りと同様、かなり明るい作風になっている。
P地獄少女 四(2020年)
メインシリーズ第四作目。アニメ版放送開始から15年という節目に発売された。
宵伽までのメインキャラは軒並み登場するが、拓生ちゃん以外のオリジナルキャラクターのストーリーはリセットされた。
『今週の依頼リーチ』は廃止されたが、通常の依頼者リーチの中にアニメ版第一期第19話の『花嫁人形』が収録されており、通常リーチ扱いなので前半当たり対象でありアニメ版とは違う結末の自己解決エンドも見る事が出来る。
前作に引き続き今作でも芸能人の声優枠があり、『働き方改革』のターゲットの声を木下ほうか氏が担当している
他にも、アニメ版第一期20話『地獄少女対地獄少年』の続編でジル・ドゥ・ロンフェールの復活劇を描く『続・地獄少女vs地獄少年』、拓生ちゃんが前々作の弐で地獄に流されなかった場合のIFストーリー『四次元陶酔』が収録されたり、地獄少女モードでゆずきやミチルにスポットを当てた会話が多くあったりとファンサービスが多い台に仕上がっている。
P地獄少女 きくりのお祭りLIVE(2021年)
きくりシリーズ第三作目。
P地獄少女四をベースに初代きくりの地獄祭りのスペックをほぼ継承した甘デジ専用機。
舞台はこれまでの夏祭りにサマーライブ要素を加えたものになっている。
P地獄少女 華(2021年)
メインシリーズ第五作目。
全体的なスペックは地獄少女 弐までに近いものに回帰している。
依頼者とターゲットは再度一新され、依頼者は女性で統一されている。
また、地獄少女 弐から登場しシリーズお馴染みの存在であった拓生ちゃん一家は本作で遂にリストラされた。
P地獄少女 覚醒3000ver(2023年)
前作の華をベースとしてゲーム性を変更したマイナーチェンジ版とも言える機種。
通常時の基本的な演出は華に準じている。
P地獄少女 Light(2023年)
覚醒をベースにライトスペック化した機種で、覚醒同様に下地は華である。
大当たり確率は1/129であるが、本作を華のライトスペックとして捉えるならばメインシリーズでは宵伽の設定付き以来5年ぶりのライトスペックとなる(四はきくりのお祭りLIVEのみ)。
収録楽曲
本シリーズではアニメ版の主題歌以外にパチンコ版オリジナル楽曲が多く収録されており、キャラクターソングが豊富なのも特徴の一つだが、ごく一部の演出を除き全シリーズ共通で地獄流しが成功すると、あいが「いっぺん、死んでみる?」といつもの決め台詞を発した後に『月華-tsukihana-』が流れる。
シリーズ毎に収録楽曲は入れ替わったり継続収録されたりしているがここでは初収録作品別に表記する。
また、アニメ版の主題歌の場合は括弧内に表記する。
CR地獄少女
CR地獄少女 弐
- 逆さまの蝶/SNOW(『地獄少女』OP)
- かりぬい/能登麻美子(『地獄少女』ED)
- あいぞめ/能登麻美子(『地獄少女 二籠』ED)
- いちぬけ/能登麻美子(『地獄少女 三鼎』ED)
- 紅い花 闇に咲きて/椎名へきる
- 舞い散る花/佐藤聡美
- 詠み人知らず/森永理科
- 地獄流し/M・A・O
- きくり姫来い唄/酒井香奈子
- 君と夜を見よう/松風雅也
CRA地獄少女 弐 きくりの地獄祭り
- わっしょい!きくり祭り/酒井香奈子
- 静寂の花火/佐藤聡美
CR地獄少女 宵伽
- ノイズ/ミオヤマザキ(『地獄少女 宵伽』OP)
- いろがみ/能登麻美子(『地獄少女 宵伽』ED)
- 迷路/和多田美咲
- きくり姫の出番だ!/さかいかな ※酒井香奈子氏が名義変更した為
- 薄紅の雨/佐藤聡美
- 花咲く奈落/上坂すみれ
PA地獄少女 宵伽 きくりの地獄祭り
- 宵の祭り/松風雅也・菅生隆之
- hold your hand ※歌手非公表
P地獄少女 四
- 願事/ミオヤマザキ
- ラビリンス/ELLEY
- 月ミチル宵/和多田美咲
- くれなゐの糸/岡田桂奈
P地獄少女 きくりのお祭りLIVE
- 地獄祭りの宵の口/能登麻美子・佐藤聡美・和多田美咲・さかいかな
- 夢幻の夏/和多田美咲
- radiant days/佐藤聡美
- 隣の裏庭裏祭/さかいかな
- EYE'S SOUL/松風雅也
P地獄少女 華
- カルマ/大山まき
パチスロ版
姉妹機種にパチスロ版があり、怨み晴らしのエピソードなどは基本的にパチンコ版と共通のものが多い。
パチスロ地獄少女(2015年)
パチスロシリーズ第一作目。
同年稼働開始の『CR地獄少女 弐』と同じく三鼎までがベースで地獄少女としてのゆずきに焦点を当てている点も同じだが、通常ステージにアニメ版第一期時点の柴田親子が登場している。
連続演出の内、『旅芸人の夜』『闇の中の少女』『怨みの街角』『腐った果実』『魂の軌跡』はアニメ版からのエピソードで、パチンコ版の初代からは『終わらぬ仕事』と『歪んだ愛』が採用されている。
パチスロ地獄少女 宵伽(2017年)
パチスロシリーズ第二作目。
本作品は当初からアニメ版宵伽とのタイアップ前提で開発されていたのかアニメ版放送からほぼ間を空けずに稼働開始している。
そういった開発時期の関係かタイトルこそ宵伽だが通常ステージは三鼎をモチーフにしたもので占められており、つぐみも三鼎での姿で登場している。
CZ演出のエピソードは殆どパチスロ版オリジナルだが、パチンコ版の『CR地獄少女 宵伽』に先行して『怨鎖のオフィス』が収録されている。
アニメ版エピソードもART中の演出内で幾つか収録されている。
S地獄少女 あとはあなたが決めることよ(2020年)
パチスロシリーズ第三作目。
これまでのシリーズは5号機での発売だったが本作発売より前にパチスロの規格が変更になった為、本作より6号機となり頭文字に『S』が付くようになった。
基本的な登場キャラクターなどは先に稼働開始したパチンコ『P地獄少女 四』と大きな変更は無く、連続演出のエピソードもあちらとほぼ同じものとなっているが、柴田親子は第一期準拠で登場するので久しぶりに柴田一に声がついている。