概要
【破壊力 - A / スピード - A / 射程距離 - C / 持続力 - A / 精密動作性 - A / 成長性 - C】
【聖人の遺体】の完成に伴ってD4Cに起こった現象。D4Cの強化ではなく大統領が遺体が切っ掛けの「現象」に乗っかっているだけだが、一方で遺体が大統領の味方をしているのも事実なので難しいところ(大統領自身は「D4Cの新たな段階だ!」と述べている)。
遺体となったルーシー・スティールを中心とした空間の隙間にこの世のあらゆる吉良(きちりょう)な事が濾過されて集まり、害悪は隙間に入れず遠くのどこかに飛ばされる。
この能力はつまり、隙間の中にいる大統領に対する攻撃はどこかに飛ばされ、何らかの災厄の形となって遠くの誰かが代わりに「おっかぶる」事になる(列車に轢かれる、流れ弾が急所に貫通する、落馬して頭から落ち即死する等)。
また、大統領の攻撃等で受けた傷はたとえかすり傷であろうが体を駆け巡って心臓や体の器官に登って来る為、致命傷を与える事が出来る。
元のD4Cの挟み込むことで自分を別の次元へ送り込む能力も、そのまま使用する事ができる。
隙間(遺体の力が作用する範囲)に大統領がいる限り、D4C-ラブトレイン-に「弱点」と呼べるものは無い。
まさに「いともたやすく行われるえげつない行為」。
――「弱点」ではないが、大統領という人間は(そして、遺体という存在も)『観測可能』であるため、一般相対性理論に基づき重力相互作用によって存在が成り立っている。例えどのようなパラレルワールドへ渡ったとしても、その宇宙に大統領が生きているならば、絶対の前提条件として重力に支配されているはずである(重力に支配されていなければ、それは存在しないのと同じである)。
スタンドは精神が結んだ像ではあるが、他のスタンド能力者の目に見え、物質へと攻撃する。『自分以外の存在から観測される』、『自分以外の存在に作用できる』という事はすなわち、重力に支配されているという事であり、次元を越える時も重力を引き連れていく必要がある。一瞬でも重力から解き放たれてしまえば、D4C-ラブトレイン-を構成するモノ――例えば素粒子のような――同士が結び付こうとする力も消え失せ、すぐさまバラバラに崩壊してしまうだろう。
聖なる遺体が引き起こす現象もまた、重力からは逃げられない。
如何なる存在も“自身以外の存在が居てくれる”からこそ、存在することを許されている。これは宇宙の絶対条件である。
わかりやすくいうならば"重力"によって存在を"保証"され、"許可"されているからこそ、万物は存在できるのだ。
よって、もしも重力そのものを攻撃として用いたならば、重力そのものが"死ね"と命じる力場とされてしまったならば、それは逃れることのできない、"絶対"の"必然"として如何なる壁をも超えて届き、何処までもついて行き、確実に"殺す"
繰り返す形になるが、重力に支配されている事は「弱点」ではない。単に“そうでなくては存在できない”だけなのだ。
なお、この能力はオールスターバトルにも登場し、ステージ3ヶ所に落ちている【聖人の遺体】を全て手に入れることで発動する。
ラブトレイン状態だと攻撃中でない限りHHAかGHA以外の射撃攻撃を無効化。またステージギミックや相手の攻撃によるダメージが約半分になる。
余談
名前の元ネタはアメリカのソウルグループ・The O'Jaysが1972年に発表した楽曲『Love Train』である。
この曲では「世界中の人々で手を繋いで愛の列車に乗ろう」という世界平和に向けたメッセージが歌われており、何とも皮肉の効いた取り入れ方である。
戦闘が汽車で行われていることや、SBR第20巻のサブタイトルが「ラブトレイン-世界はひとつ」であるのもこの楽曲のタイトルや歌詞から着想を得ていると思われる。