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E993系

いーきゅうひゃくきゅうじゅうさんけい

JR東日本が製造した次世代型通勤電車の試作車。愛称は「ACトレイン」

2002年に5両編成1本が製造された。次世代の通勤電車の試作車として位置づけられていたが、特急型車両の内装を一部備えていた。


元々は山手線205系の後継になる新型電車に投入する新技術の実証試験用に製造されたが、E231系500番台の投入で計画が変わったため、中央快速線や埼京線用の新型車を考慮した物となった。


JRでは珍しく、連接構造、外吊りドアを採用し、駆動系でも従来の継ぎ手を介してモーターと車輪を接続するカルダン駆動から、DDM(Direct Drive Motor モーターと車軸を直接接続させる駆動方式)に変更された。

また運転台のメンテナンス環境向上のため、グラスコクピットを片側の先頭車で採用。バリアフリー対応としてドア開閉灯、黒色のつり革、ドア部の床の黄色ペイント、フルカラーLEDの行先表示機設置などが実施された。


川越車両センターに配置され、埼京線や中央線を中心に走行試験を実施。得られたデータからまずE231系近郊仕様車にグラスコクピット、ドア開閉灯、ドア制御のバックアップが取り入れられ、E531系に黒色のつり革、ドア周りの視認性向上などが取り入れられた。E233系中央線仕様車にはこの2系列に取り入れられた反映点に加えてフルカラーLEDの行先表示機も取り入れられた。


DDMや連接構造の営業運転での実用検証車両としてE331系が製造され、京葉線に投入された。


2006年7月廃車。同月の郡山総合車両センターの一般公開で展示され、公開終了後に解体された。

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