概要
MODEL1に続き開発されたセガのアーケードゲーム用基板。MODEL1がポリゴンに直接色をつける程度しか表現力がなかったのに対し、モノトーン限定ながらテクスチャマッピング機能を搭載した結果、表現力が格段にアップ。地面や建物、キャラクターの体表面の質感を(当時としては)高いレベルで再現することができるようになった。
また、テクスチャーの一部を透明にすることで「抜き」の表現や、複雑な輪郭を1ポリゴンでまかなうといった多彩な表現を可能としていた。今でこそ当たり前の機能だが、当時競合していたナムコの「システム22」ではテクスチャに透明が設定できなかったため、ポリゴンの頂点が増える傾向にあり複雑な形状の物体を出しにくかった。(その代わり、システム22は1つのテクスチャに複数の色が使えた。)
一方で、黎明期ということもあってか、ポリゴンをスムージングするグローシェーディング機能や半透明テクスチャーがないなど、ごく一部の機能はプレイステーションやセガサターンといった当時のスタンダードな家庭用ゲーム機に先を越されている部分もあった。
尚、一口に「MODEL2」と言っても実際は「MODEL2/2A/2B/2C」と計4バージョンがリリースされた。これは基板の設計効率化と搭載されているDSPの高速化が主な相違点である。
1996年に後継となるMODEL3基板が開発された後もしばらくは同基板を使用した新作がリリースされ続け、90年代におけるセガのアーケード黄金期を支えた。旧式化にともない、セガによるサポートは終了している。
仕様
- CPU:インテルi960(32ビット・25mhz動作)
- GPU:富士通MB86234(30万ポリゴン出力可能)
- RAM:10MB-18MB(基板タイプによって異なる)
- VRAM:6MB-15MB(基板タイプによって異なる)
- 出力解像度:496×384(水平周波数24kHz)
- サウンド:ステレオPCM音源28ch
- エフェクト:フラットシェーディング、テクスチャマッピング(1色モノトーン16階調、抜き(透明部分)指定、フィルタリング機能つき)、メッシュ半透明
おもなタイトル
- ガンブレードNY
- ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド
- セガラリー
- デイトナUSA
- デッドオアアライブ
- バーチャコップ
- バーチャファイター2
- ダイナマイト刑事2
- 電脳戦機バーチャロン
- ゼロガンナー
- パイロットキッズ・・・MODEL2基板最後の作品(1999年、開発:彩京)