概要
任天堂VS.システムとは、かつて任天堂が稼働させていたアーケードゲーム基板である。ファミリーコンピュータのアーキテクチャーをベースに作られた基板のため一部互換性がある。
日本では任天堂が1986年にアーケード事業から撤退した影響でサードパーティ以外からの新作は出なくなったが、海外では90年ごろまでソフトリリースが継続された。
当時、任天堂が北米地域においては(米国法人であるNOAを通じて)他社で開発されたACゲームの発売元/販売元としての事業を展開していたこともあり、その縁からかサードーパーティの「FCからの逆移植作」がVS.システムでリリースされていた。そのため、元はFC版の逆移植でありながら日本未発売作品も多々ある。
ちなみに「CS機互換のAC基板」という意味ではこれが世界初。
ハードウェア
メインCPUはN2A03(RP2A03)でFCと同じものが使われている。
筐体(ゲーム機本体)は日本版は赤色の台形型で、両サイドに座席とモニターがついている(相手のモニターが見えないように工夫されている)。
ゲームによっては両サイドにそれぞれふたりずつ、合計4人で遊べるものもある。
基本的にファミコンに準拠した設計だが、RGB方式のモニタ出力、キャラクターの位置による縦方向の柔軟なスクロール機能(バルーンファイト)などが搭載されており、性能面ではファミコンを若干上まわる。
一部のVS基板は家庭用のファミコンソフトやディスクシステムを接続できるようになっている。バブルボブルなど、動作はするが不具合が生じるものもある。
主なゲーム
- ガムシュー
- クルクルランド
- スーパーマリオブラザーズ
- ダックハント
- ドクターマリオ
- バルーンファイト
- プラトーン
- フリーダムフォース
- ホーガンズアレイ
- レッキングクルー
- マッハライダー
- アイスクライマー
- ベースボール
- エキサイトバイク
- グーニーズ
- プロ野球ファミリースタジアム
- 忍者じゃじゃ丸くん
※任天堂とコナミのタイトルはタイトルの頭に「VS.」が付いており、ゲームの仕様もFC版と一部異なっていることから半ば区別はしやすい。
関連イラスト
任天堂VS.システムに関するイラストを紹介してください。