R-11A
あーるいれぶんえー
[辺境警備隊仕様機]
量産機の座を争ったR-13シリーズに比べ、開発コストの安さと信頼性の高さが評価され採用された。大気圏内、特に居住区での運用を考慮した設計になっており、非常にコンパクトで小回りの利く機体になっている。一部には民営の武装警察に提供されたタイプも存在する。
機体名はフューチャー・ワールド。デザインや設定は旧アイレムの会報誌「DRAGONFLY」などで公開されていたが、プレイアブル機として使用できるのは『R-TYPE FINAL』からとなる。
また、『R-TYPE⊿』のステージ6を再現した『R-TYPE FINAL2』のオマージュステージY6.0ではバイドに侵食された本機のプロトタイプ2機がR-9Aと共にプレイヤー機に襲い掛かってくる。ちなみに原作の『R-TYPE⊿』ではこのバイド化したR-9Aの随伴機の機種は不明であり、ファンの間では長らく疑問の対象となっていた。
R戦闘機の発展に伴う生産コストの高騰とR-9Aシリーズの発展性の限界が見えてきたことから、軍は次世代の量産機の開発入札を開始。最終選考でウォーレリック社のR-13Aを降して正式採用されたのが本機であり、部品の小型化・簡略化によるコストの低減化が採用の決め手となったと言われている。
開発メーカーはR-9Aを開発した前身企業の子会社として圧倒的なシェアを誇るウィスラー・スペース社で、入札に参加していた競合企業のマクガイヤー社(火星動乱に巻き込まれたことで入札は途中辞退)とクロスライセンス契約を結ぶことでフォースを制御するコントロールロッドとRX-10の衝撃波動砲の技術使用権を得ている。
ちなみに、機体背部の圧縮炸裂波動砲(初期の設定では圧縮波動砲)と機体の両側に搭載されたボルトクラスター(ゲーム中では未使用)、そして専用フォースであるギャロップ・フォースはオプション兵装となっている。
ボルトクラスターは複合電磁ショットシステムのことで、機体前方を広範囲に攻撃出来る反面、射程距離の短さ故にパイロットからの評判は芳しくはなく、代わりにミサイルランチャーに換装して出撃する場合が多かったという。
圧縮炸裂波動砲
耐久力の高い敵や地形に当たるか画面端に達すると炸裂する光弾を発射する。爆風は地形を貫通して伝播する為、その陰にいる敵にもダメージを与える事ができる。衝撃波動砲に比べて威力が向上したほか、光弾の命中性が増して貫通力も付与された。
ギャロップ・フォース
都市部での戦闘の際、周囲への被害を抑える為に細いレーザーが生成されるよう調整されたフォース。機体の速度制御システムとフォースのレーザー制御システムを連動させることでレーザーの威力や攻撃角度等が可変する仕組みとなっている。フォース分離時は水平方向に3連ショットを放つが、テンタクル・フォースのように敵を追尾する挙動は行わない。
ラウンド・ビット
機体の上下に展開される「人工のフォース」を目標として作られた球形のオプション兵装。不安定なまま実戦投入された為、対空レーザーを装備した時のみ支援攻撃を行うが、それ以上の物には成り得なかった。機体が激しく動き回ると、追従の反動により機体側面周囲を回転する。ただし、フォースとは違い敵弾を防ぐことはできない。
R-11Bピース・メーカー
R-11Aを民間武装警察仕様に改修したタイプ。1991年に業務用作品として発売された『GALLOP』の自機であり、捕捉した敵を断続的に攻撃するロックオンビームを搭載しているのが大きな特徴。
TACTICS版 Rw-11A
シミュレーションゲーム『R-TYPE TACTICS』シリーズにも引き続き登場。形式番号にフォースを示す「f」の文字が無い事からギャロップ・フォースは実装されていない。
機動性を重視したRw-11系列の機体は、広大な移動可能範囲と回避力、そして移動・攻撃後に再行動可能な特性(移動可能範囲の限界まで移動した場合を除く)を持っており、後継機種にもそれらが受け継がれている。
この他、敵に命中すると捕縛用のネットを展開する捕獲弾を搭載しており、生物系のバイドに対して使用すると微量のバイドルゲンを採取する事が出来る。攻撃用の武装ではない為に与えるダメージこそ少ないが、射程距離が長いのでチャージ武器のキャンセル等にも重宝する。
続編の『R-TYPE TACTICSⅡ』ではグランゼーラ革命軍の戦力として登場し、R-11B以降の後継機も生産が可能となっている。