もしかして
概要
円谷ノリ夫はごく普通の高校生活を送る16歳の少年だったが、原付事故をきっかけに周囲の人間が動物に見えるようになってしまう。さらに、事故以降男女問わず「猛烈に愛される存在」になってしまった。困惑する中、同校の先輩である斑目国政により、人間には実は2種類の種族「人類(=猿人)」と「斑類」に分かれているという事実を知らされる。ノリ夫の目に見えている動物達は猿人の本来の姿(猿)と斑類の本来の姿(猿以外の動物)だったのだ。
本作品はオムニバス形式となっており、ひとつの話が終わったら主人公を交代し、作品における斑類の生体について一つ一つ注目しながら、物語が進んでいく。
登場人物
CVはドラマCD版/OVA版の順で表記
本作の主人公。帝国義塾学院高等部1年生、15歳。ごく普通の高校生として過ごしていたが、事故をきっかけに先天的・潜在的に持っていた「猫又の先祖返り」としての性質が目覚める。そのため周りにセックスアピールを無意識的に行ってしまい、急に周囲に好かれるようになってしまう。「先祖返り」は斑類の特質と、猿人の繁殖能力を併せ持つ「超プレミア種」であり、斑類がこぞって手に入れようとする逸材であるため、斑目国政から自分の子を必ず孕ませると宣言される。魂現は猫??
帝国義塾学院高等部3年生、17歳。口数が少なく凶暴な印象を与える。貞操観念はほぼ皆無、自分の重種としての優れた血を引いた子孫を残すこと重要視している。ノリ夫を「自分の雌」だと宣言しているものの、口説いた時には彼女がおりノリ夫を「恋人」にする気はなかった。魂現はジャガー(猫又・重種)
帝国義塾学院高等部3年生、17歳。両親が水中系の為自律神経が弱く、体温調節がままならない。重度の男嫌いで、病的な女好き。「のみ処 村の家」でバイト中。帝国義塾学院の中等部在籍中に200mバタフライで中学新記録を打ち出したことがある。魂現はクロコダイル(蛟・重種)
米国と同クラスで学級委員長。中学時代に水泳の競技会で米国に一目惚れした為、同じ高校を受験した。幼い頃に体の弱い両親(斑類)の元から猿人の夫婦の元へと預けられたが、その際に自分が斑類であるという記憶と自覚、能力は封印されていた。魂現は狼(犬神人・重種)
その他
・ヨシュア・マクベアー(グリズリー・熊樫・最重種) × 熊樫照彦(ツキノワグマ・熊樫・中間種)
・青桐大将(ハブ・蛇・半重種) × 渡嘉敷シマ(マングース・猫又)
・デイビット・ウッドビル(ジャガー・猫又・重種) × マクシミリアン・シーモア(クロコダイル・蛟・重種)
・セス(鷹) × 灰頭若葉(蝙蝠)
用語解説
斑類(まだらるい)
進化の過程において、猿以外の動物の特徴を持ったままヒト型に進化した、動物のDNAが「斑覚醒」している人類。彼らは特殊な能力を行使することができ、種族独自の特長を持つが、繁殖力が比べて非常に低く、両者の人口比率はおおよそ7対3であると言われる。また、怒りや興奮などで本能が理性を上回った場合に魂現と呼ばれる斑類としての本来の姿が現れてしまうことがある。(動物の姿になる)
斑類は主に6種類で分類。殆どを陸上動物系が占め、水生系・有翼系は至極稀。
- 猫又(ねこまた)…猫科の特性を持つ斑類。
- 蛇の目(じゃのめ)…蛇の特性を持つ斑類。
- 熊樫(くまかし)…熊の特性を持つ斑類。
- 犬神人(いぬじにん)…犬科の特性を持つ斑類。
- 蛟(みずち)…ワニの特性を持つ斑類。
- 人魚(マーメイド)…クジラの特性を持つ斑類。先祖返りよりも貴重度が高い。
主要6分類該当外
- 鳥類(正式名称不明)…翼主と呼ばれる飛行系動物の特性を持つ斑類の総称。どれが軽種か中間種だとか不明だが、説明によればほぼ絶滅しかけているという。『天狗』『翼主』と呼ばれる種族。
- その他…蝙蝠。翼主になりきれない翼をもつほ乳類として、迫害対象になっている。その為種として生存はしているが、自身が蝙蝠である事を隠し他斑類だと偽っている。鳥類の翼主に準えて翼手と呼ばれる。
斑類の種類
斑類は「重種 > 中間種 > 軽種」三構造で成り立つ典型的ピラミッド型を描く階級社会となっている。
- 重種…数が少なく貴重な種。力や特殊能力は優れているが、繁殖能力が極めて低い(例:ジャガー、狼、グリズリー)。
- 中間種…重種と軽種の中間の位置にある種(例:秋田犬)。
- 軽種…力や特殊能力、レア度では最下位であるが、繁殖能力が高い。
- 半重種…重種と中間種の間に生まれた中間種。確率的に重種の子供を作れ、そうでなくとも中間種の子供が作れるので、日本など一部地域では重種と同等に扱われる。
- 先祖返り…斑類と猿人の混血が、隔世遺伝により斑類としての能力が目覚めた者。その存在はごく稀で、超プレミア種と呼ばれている。斑類の能力と猿人の繁殖力を併せ持つ為、繁殖力の低い斑類には非常に魅力的。覚醒直後、能力を制御できず強烈なセックスアピールを無意識に発する、猿人と違う物が見えるなどコントロールができない為、見つけ次第保護・コントロールの制御を学ばねばならない。
- 接木雑種(キメラ)…両親が異なる斑類で、かつ魂現がどちらともつかない場合の者。両者が猫又+人魚極など極端にかけ離れた種である場合そう呼ばれる。
繁殖力の弱さをカバーする為、個人差はあるものの性に関して非常に奔放で、重婚や腹違い・種違いの子供、加えて同性カップルでの妊娠・出産を可能にする技術を持っており、性別に関するタブーは無いに等しい。特に貴重な種の人間は、種の存続の為か幼い頃からの婚約者がいることも多く、時と場合によっては複数の相手と生殖を前提とした付き合いをする。