概要
『Dead by Daylight』に登場するキラー(殺人鬼)の一人。
2019年6月19日にリリースされたDLC『Chapter XII: "Ghost Face®"』にて実装された。
このキラーは、彼が付けているマスクを販売している実在のアメリカのコスチュームメーカー「Fun World」とのコラボレーションで誕生したという異色のキラーである。
呼称の「ゴーストフェイス」とは、ホラー映画『スクリーム(1996/米)』の作中に登場する、上記メーカーのマスクを着用した無名の殺人鬼に付けられたあだ名に由来する。また、使用するナイフの刃の形状や、専用スキンとして存在する「クラシック・ゴーストフェイス」というローブ風の衣装など、上述の映画を意識したと思しき点がいくつかみられるが、以降説明するキラーは本作オリジナルの全くの別人となっている。
人物
プロフィール
本名/別名 | ダニー・ジョンソン(Danny Johnson)/ジェド・オルセン(Jed Olsen) |
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性別 | 男 |
出身地 | アメリカ |
声優 | 不明 |
名画『ムンクの叫び』を彷彿とさせる、大きく口を開いた面長の幽霊のマスクを被り、黒と灰色のツートンカラーの特殊なデザインのスーツで全身を覆い隠したシリアルキラー。衣装は機動性を重視されつつ、凶器であるナイフや撮影用カメラなどを瞬時に取り出せる機能性も兼ね備えた優れもので、その完成された装備に加え、ターゲットの所在や家族構成、生活パターンなどを入念に下調べし、犯行後も正体に携わる証拠を一切残さないなど、周到に殺害計画を立てる理知的な知能犯。
また己の凶行をビデオや写真に収めたり、第三者視点で書き起こした記事を世に出すことで世間が恐怖や好奇心で騒ぐことに快感を覚えるという、異常嗜好を併せ持った愉快犯でもある。
一見、そのシルエットや武装などから先行して登場したLEGION(リージョン)にも似ているともいわれたりもするが、衝動的に最初の殺人を犯してしまった彼らと、寧ろそれに娯楽性を見出し計画的に手順を組んでいる本項キラーとでは、本質的な部分で全く異なる存在と言え、後述されるキラーとしての性能においても抜け目のない狡猾さがにじみ出ている。
背景
ローズビル連続殺人事件
これまで多くの新聞社に務め経験を積んできたというフリーランスの記者ジェド・オルセン。
「ローズビル新聞社」に採用面接を受けに現れた彼は誠実かつ穏やかな好人物で、担当した社員とも数分で打ち解けるほどコミュニケーション能力にも優れていた。丁度記事の寄稿者を求めていた同社は、その少々珍妙な経歴(引っ越し頻度と職歴の不明瞭さ)に目を瞑り、すぐに彼を採用した。
オルセンが新聞社で働き始めてから5ヶ月後、ローズビルで無残な大量刺殺事件が起こった。
老若男女、多くの被害者を出したこの事件の犯人は、被害者の家や生活パターンを周到に調べて犯行に及んでおり、また肝心の殺人犯については、地元警察がいくら捜査の手を広げても一切痕跡が検出されず、手をこまねくことになる。オルセンが働く新聞社も、地元で起こったこの悪質な事件について社を上げて乗り出し、その中でオルセン自身は被害者の家族のもとに訪れて警察の発表を伝えるなどした。
そんな中、夜にフードを被り白いマスクを着けた人影が住宅に侵入する姿が防犯カメラに撮られ、ローズビルの住人はパニックに陥った。
――ゴースト、カメラに捉えられる――
それがオルセンが書いた記事のタイトルだった。
ジェド(ゴースト)の逃亡
オルセンの記事が完成した数週間後、彼は職場のデスクにメモを残して姿を消した。
「記事は気に入ってくれたかな。物語を現実のものにするのは楽しかったよ。残念に思う必要はない。物語にはまだ続きがあるからな。 ―ジェド・オルセン」
この不可解な内容にジェドを殺人事件の犯人だと察知した地元警察は、急ぎ彼の自宅を訪れるも、そこは既にもぬけの殻だった。
一方、「ジェド・オルセン」の名と共にローズビルを後にしたダニーは、遠く離れたフロリダ州のとある場所で自身のことを取り上げた新聞を読み、自らの思い描いた物語が実現した達成感と犯行の余韻に浸っていた。
ようやく興奮が冷めてきた頃、蒸し暑い部屋の中に吹き込んだ冷たい風とともに濃い霧が現れ彼を包み込んだ。落ち葉のガサつく感覚、そして女性の金切り声を聞いたダニーは、再び期待に胸を弾ませ微笑んだ。
性能
(2024年10月現在の効果)
基本情報
移動速度 | 4.6m/s(通常)、3.6m/s(しゃがみ時) |
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心音範囲 | 32m |
視点 | 普通 |
凶器 | タクティカルナイフ |
鋭利できらびやかな刃を持つナイフ。 | |
固有能力 | 闇の包容 |
根城 | なし |
じわりじわりと相手を観察し、時が満ちたら襲いかかる時間をかけて生存者を追い詰めるタイプのキラーである。
襲い掛かる前に凝視が必要な点はシェイプと似ているが、こちらは生存者に見つかってはならない分難易度は高い。しかし自らの描いたように生存者を倒せたときはその分爽快感も大きいだろう。
メメントモリは生存者に馬乗りになり何度もナイフを突き立てた後、デジカメでツーショット写真を撮るもの。実は制作段階では画像のようにガラケーで撮るらしかったが、デジカメに変更された。
固有能力
- 闇の包容(Night Shroud)
能力ゲージが溜まると発動可能。使用すると自らの心音が聞こえなくなり、ステイン(視線を示す赤い光)も見えなくなる。生存者に攻撃を当てるか生存者に1.5秒姿を見られてしまうと能力が解除される。ただしゴーストフェイスの方にも自分を発見した生存者の位置が通知される。
闇の包容を発動中に生存者を見つけ、能力ボタンを長押しすると「つけ回し」を行い、ゲージが溜まるとその生存者を一撃でダウンさせられる。また、遮蔽物から覗き込むとより早くゲージを溜められる。
アビリティ発動のボタンを押すと生存者同様しゃがむことが可能で、ピッグのように心音やステインは消えないが、ピッグと比べて素早くしゃがむことができる。やろうと思えば屈伸もできる。
しゃがむと生存者に見つかりにくくなるが、それぐらいしか利点はない。
固有パーク
- 地獄耳(I'm All Ears)
48m以内に急いだアクションを起こした生存者のオーラを6秒間見えるようにする。
逃げている生存者を探したりするのに便利。さらにフック救助も確認できるのでどんな場面でも腐りにくい。
- 戦慄(Thrillng Tremors)
生存者を担いでいるとき、修理されてない発電機をすべてブロックする。ブロックされた発電機は白いオーラで表示される。
逆に言えば修理中の発電機は白く表示されないので生存者を見つけ出すのに便利。
- 隠密の追跡(Furtive Chase)
生存者の一人にオブセッション状態を付与し、オブセッション状態の生存者をフックに吊るすとトークンを獲得(最大で3つ)。トークンの数によって心音範囲が小さくなり3つ貯まると半分になる。オブセッション状態の生存者が死亡するとすべてのトークンを失う。
最大の特徴はオブセッション状態の生存者をフックから救出した生存者はオブセッション状態になるというもの。
ピッグの「選択は君次第だ」などと組み合わせることで手早く心音範囲を狭めることができる。
アドオン
犯行に使った道具や手帳やカメラ、自らが書いた記事など様々。強力なものとして生存者をマーキングすると5秒間10%の迅速効果を得る「ドロップレックタイプのナイフシース」スプバやデッハ対策にマーキングされた生存者は5秒間疲労状態になる「詳細な犠牲者の日課」マーキングする事で遅延にも使えるという珍しい特性を持つ「運転免許証」がある。
余談
グッズ
因みに上述のコスチュームメーカー「Fun World」からは、ゲーム内にある本キラーの別スキンでのデザインが実物の衣装として販売されている。
引っ越し
上述の面接官が「オルセン(ダニー)」の経歴の中で奇妙に感じた一つが、彼の引っ越し頻度である。
これまで、ニューヨークの南側に位置するペンシルベニア州(北東部)から、ローズビルのあるカリフォルニアの東隣のユタ州(西部)までの区間を転々としてきたとのこと。どれほどのスパンで転居してきたのかは定かではないが、これだけ広域でローズビル同様の犯罪を重ねてきたとしたら怖ろしい人物である。
そして、上述の事件で姿をくらました際には、フロリダ州(南東部)まで逃げ延びている。陸路の距離にして約4,500kmはあるが、いったい何で移動したのか…。