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レガシィ

れがしぃ

レガシィとはSUBARU(スバルブランド、旧・富士重工業)が製造・販売している乗用車である。
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レガシィとは編集

(※レガシーではありません)

レガシィとはSUBARU(スバルブランド、旧・富士重工業)が製造・販売している乗用車である。


北米市場における富士重工業の基幹車種。日本においてはアルシオーネSVX亡きあとのフラッグシップ車種でもあった(北米ではトライベッカがレガシィと並んでフラッグシップを担う)。


レガシィはモデルチェンジのたびに大型化・上級化が進んでおり、アメリカ合衆国では納車待ちが常態化するほどの大人気車種である。これに伴い、近年の日本での売れ筋はやや小型のインプレッサ、そしてレヴォーグへと移行している。


車名の由来編集

「レガシィ(LEGACY)」とは、「大いなる伝承物」、「後世に受け継がれてゆく物」、もしくは「遺産」の意。オーストラリアのみ「LEGACY」という単語が戦争を想起させるという理由から、現地名は「リバティ(LIBERTY)」となる。デビュー時はレジェンドを想起させるネーミングから、「ホンダ車のような名前」と評されたという。


歴史編集

初代レガシィ(BC・BF型)が登場したのは1989年の事。スバル復活の立役者となり、地味で垢抜けないイメージがあったスバルが、プレミアムメーカーに脱皮していくきっかけになった。スバル・1000から始まる水平対向エンジン・レオーネで実現されたAWDを採用し、「ツーリングワゴン」という新たなカゴテリを世界に根付かせたモデルである。


初代レガシィ(BC・BF型)編集

レガシィ・2.0GT(BC5)

当時の富士重工業は、好調なアメリカ向けの輸出への過度の依存による組織の硬直化が進み、1980年代末には専門誌や新聞等で公然と他社による買収や吸収合併、倒産の危機が報道されるほどの厳しい局面を迎えていた。

この危機からの打開のため、開発主管制度の導入、開発部門の連携の強化などの大規模な組織改革が断行され、開発コード「44B」として開発が進められたのが、初代モデル(型式BC/BF/BJ(=日本国外向けロールーフワゴン)である。


エンジンは後に名機と呼ばれる新開発の水冷水平対向4気筒エンジン「EJ20」が搭載された。


10万km耐久走行での国際記録(当時)の樹立編集


1989年1月21日 アメリカ・アリゾナ州フェニックスでデビュー前のレガシィセダンRS(当時のグレード内でも特にスポーツ色が強かったモデル)がFIA(世界自動車連盟)が認定していた10万km耐久走行における平均速度平均速度223.345km/hという国際記録(当時)を樹立した。ただ燃料補給やメンテナンスなどを含めて19日間で達成した記録である。


そして同年の1月23日にレガシィシリーズを発表し2月1日から発売を開始した。


2代目BD・BG型編集

1997 Subaru Legacy RS

1993年にデビュー


開発テーマは「継承・熟成」バブル期に開発がスタートしているため、同時期の同格他社車両が一様に拡幅3ナンバー化、大排気量化の道をたどったのに対し、5ナンバー枠サイズと2L以下の排気量を維持。結果的には「5ナンバーサイズでありながら上級クラスに負けない走りと室内空間を実現している」という評価を得て、そのことが2代目レガシィの最大の特徴となり商業的成功に繋がった。


主なトピックス編集

・1993年9月9日、米国ユタ州のボンネビルスピードウェイでデビュー前のレガシィ・ツーリングワゴンGTが平均速度249.981Km/h の世界最速ワゴン記録を樹立。

・一部グレードでは2Lクラス初のエンジン出力280psを達成している。

・1995年8月からはツーリングワゴンをベースにSUV色を持たせた「グランドワゴン」を追加。北米では「アウトバック」名義で発売された。日本での販売台数は伸び悩んたが、北米では大ヒットを飛ばし、後のクロスオーバーブームの先駆けとなる。

・MC後の一部グレードでは独・ビルシュタイン社の倒立式ダンパーを採用。大半はOEM供給が多いもののレガシィに搭載されているビルシュタイン製ダンパーは一貫して欧州のビルシュタイン社直営工場で生産されている


また今後ハイパフォーマンスグレードには必ずと言っていいほどビルシュタイン製のダンパーが採用され、レガシィを語る上で必要不可欠なパーツとなった。


3代目BE・BH型編集

2002 Subaru Legacy S401 STi

1998年6月にデビュー。ツーリングワゴンが先に先行発売され、セダンは半年遅れで発売となる。

このモデルチェンジでFF車が廃止され、全グレードが4WDとなり5ナンバーサイズを規定ギリギリで先代に続き維持している。

この代からセダンモデルには「B4」という名称が与えられ、より走りを意識したスポーツセダンとしての立ち位置を明確にし、これまではワゴンの人気に隠れ陰の薄い存在だったセダンにもスポットが当たることとなった。

また、先代の「グランドワゴン」に相当する「ランカスター」も追加されている。


内装の品質もそれまでのスバル車から格段に向上し、アメリカのハイエンド・オーディオブランドであるマッキントッシュ製オーディオがメーカー装着オプションで設定されるなど、走行性能以外の品質向上が図られた。


またトヨタのGOAに代表される高い衝突安全性能が販売戦略上重要視される時代に登場した本モデルだが、自動車事故対策センター(現在の独立行政法人自動車事故対策機構)が1998年と1999年にテストした衝突安全性能試験では格上のクラウン(1999年モデル)など、3.0L級高級車両を凌ぐAAAの成績を運転席、助手席共に獲得した。


主なトピックス編集

1998年4月23日 世界最速ワゴン記録更新(BH型)

・ポルシェデザインが監修したエアロパーツを纏った限定モデル「BLITZEN(ブリッツェン)」と名付けられたこのモデルは、2000年より毎年限定生産された。専用のブリッツェンのみの鮮やかな赤いカラーを施された仕様のものは、数が少なく、5速マニュアルは特に希少とされている。

・STi(現STI)が手を施したコンプリートカー「S401 STi Version」を400台限定で発売。

エンジンは熟練工による手組み、バランス取りなどが施されておりGD型インプレッサの6MTミッションやブレンボ社製ブレーキキャリパーなどまさに公式が病気な一台である。

・3.0L水平対向6気筒(EZ30)を搭載したモデルが新たに登場。スバル初の大排気量セダンが誕生した。

・EyeSightのご先祖様であるADAが「ランカスター」(現モデル:アウトバック)に設定


4代目BL・BP型編集

2006 Subaru Legacy B4

2003年にデビュー

この代ではワゴン、B4共に同時発売となり、遅れて先代の「ランカスター」に当たるモデルも投入された(今回から名称は全世界共通の「アウトバック」となる)。


欧州市場への対応、衝突安全性能向上のため、ボディの全幅を先代より35mm増やしこれにより、3代目まで5ナンバーサイズを維持してきたボディは、3ナンバーサイズとなった。このサイズ拡幅とともに前モデルに比し質感やスマートさを増した内外装のデザイン処理、ATの5速化等によって、プレミアム性をより一層高めたモデルへと進化した。


そして欧州では、2006年にドイツ向けを中心とする純正ディーラーオプションとしてLPGとのバイフューエルとなる[30]「エコマチック」が投入された。取り扱い全車種にLPGバージョンを設定。


2008年には量産車用としては世界初となる水平対向ディーゼルターボ仕様も欧州向けに発売されている(レガシィの他、フォレスターにも同エンジンが追加された)。2.0Lの排気量から150psの最高出力と35.7kg·mの最大トルクを発生。排ガス規制はEUのユーロ4に対応。


この型式から日本国内向けモデルは全て等長エキゾーストマニホールドを採用したため、先代まで続いた独特な排気音(通称ボクサーサウンド)は消滅してしまった。等長ボクサーのサウンドも決して悪くはないのだが…


主なトピックス編集

・2006年にはポルシェデザイン監修の「BLITZEN(ブリッツェン)」が登場。

・またもや公式が病気なモデルtuned by STIを2007年に。2008年に「究極のグランドツーリングカー」をコンセプトにしたSTI製コンプリートカー、「S402」を発表。

・レガシィは過去3回のフルモデルチェンジを4~5年で行ってきたが、スバル初のミニバンであるエクシーガの開発があったことと、BP/BL型の完成度の高さから安定して人気を保っていたためか、この代は約6年にわたって販売が続けられ、歴代の中でも最長のモデルライフとなった。

・EyeSightのご先祖様ADAを3.0R(水平対向6気筒NAモデル)に設定。

・2008年のMCでEyeSightを搭載したモデルを発売


5代目BM・BR型編集

提督に噛み付いた容疑で逮捕される時雨

2009年5月にデビュー

日本国外から(北米)の要望に応え、先代に比べ車体を大きくしたことで、室内長・室内幅・室内高が広くなり、十分にゆとりがある室内空間を確保。最小回転半径5.5mと取り回しの良さも実現している。


エンジンは4代目モデルから大型化し、2.0Lは廃止され、2.5L水平対向4気筒SOHCエンジン、2.5L水平対向4気筒DOHCターボエンジン、アウトバックのみに設定する3.6L水平対向6気筒DOHCエンジンの3種類とした。2.5LのSOHCエンジンには縦置きパワーユニットを搭載する量産四輪駆動車としては世界初のチェーン式のバリエーター(主変速機機構)を採用したCVT「リニアトロニック(6速マニュアルモード付)」を新たに設定し、オーバードライブ走行時の燃費向上や、パドルシフトの採用で0.1秒以下の素早い変速を実現した。 このモデルから、MT車が2.5Lターボ車のみの設定となったが…


MCにより先進運転支援システム「EyeSight(ver.2)」を標準装備や新グレードとして「2.0GT DIT(Direct Injection TURBOの略)」を追加。BRZに搭載されているFA20型エンジンに直噴ターボを組み合わせたハイパフォーマンスモデルも追加された。


遂に国内モデルのMTモデルは消滅。しかし欧州モデルはヨーロッパ仕様においては、2.0LのDOHC自然吸気ガソリンエンジン、2.5LのSOHC自然吸気ガソリンエンジン、2.0LのDOHCディーゼルターボエンジンが設定されており、MT車のラインナップが豊富である。


以上のように、当代レガシィの仕様は完全に欧米向けとなっており、車体の大きさと各グレードにおいて先代より約100kg増えた重量により、日本ではやや持て余すだろう。日本のドライバーにはレヴォーグへの移行が勧められる。


米国IIHS(道路安全保険協会)は、2009年8月27日、スバル『レガシィ』(日本名:『レガシィB4』)と『アウトバック』(日本名:『レガシィアウトバック』)を「2009トップセーフティピック」に選定した。前面衝突の各項目、側面衝突、ボデー構造での各項目に置いて全て「優」の評価となった。


主なトピックス編集

・「ぶつからないクルマ?」で皆様ご存知の先進運転支援システム「EyeSight(ver.2)」が登場。

・2010年4月21日 -自動車アセスメントにおける衝突安全性調査においてグランプリを受賞した。スバルとしては2007年度のインプレッサに次いで二度目の受賞。

・2010年にSTIより、ツーリングワゴンとB4の「2.5GT S Package」をベースに、専用チューニングのサスペンション、フレキシブルタワーバー・フロントなどを装備して路面追従性を高め、しっかり感のある乗り味としなやかな乗り心地を実現した他、STI製のフロントアンダースポイラー、リアスポイラー、18インチアルミホイール、アルカンターラ/本革シートなどを採用した特別仕様車「2.5GT tS」を600台限定で発売した。

・当モデルでは、日本より北米で買うほうが安く、装備が良い。スバルはレガシィ=北米向け戦略車種、インプレッサ=日本向け戦略車種と考えていることがうかがわれる。


6代目BN型編集

津島善子×レガシィB4

2014年10月にデビュー。

車体寸法は先代と比べてさらに拡大(肥大化)している。

また、この代からツーリングワゴンの設定を行っていない(これに先立つ事約3ヶ月前の同年6月末をもって先代そのもののオーダーは打ち切られている。なお、このツーリングワゴンの代替車種としてレヴォーグが同年6月20日から発売されている)。

日本向け仕様は、B4・アウトバック共に2.5LのDOHC自然吸気ガソリンエンジンのみの設定となっている。


2019年9月に北米市場に7代目(BW型)を投入したが、日本市場向けに関しては2020年6月半ばを持ってオーダーストップ、モデル廃止となった。これにより日本市場では31年の歴史に幕が下ろされた。

その一方で2020年に北米市場に投入したアウトバックについては日本市場にも2021年9月から投入していたが、2024年10月24日、2025年3月限りでのオーダーストップを明らかにした。

さらに7代目に関しても2025年に生産(・販売)を終了する予定である。



関連タグ編集

富士重工業

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