概要
愛称は夢かもめ。日本で3番目のリニア地下鉄として2001年7月に開業した。
途中の御崎公園(みさきこうえん)駅はノエビアスタジアム神戸の最寄り駅でサッカーの試合開催時は賑わうがそれ以外の日はガラガラである。利用促進を図るべく、フリー乗車券や短距離区間の運賃を格安にした乗車券の設定実験を行っている。車両は開業時から4両編成の5000形を使用。
日本一失敗した地下鉄?
都会にある地下鉄ながら、開業から一度も黒字になったことがない。
神戸市もこの事実を問題視しており、2018年にとある大学院で行われた神戸市長の講演にて「政策の失敗としか言いようがない」と言わしめた(とはいえ、廃止すべきとまでは言及しておらず、寧ろ今後も継続する意思を示している)。
原因として以下の要因が挙げられる。
- 止まらない人口減少
神戸市は嘗て阪神淡路大震災が起こった場所。海岸線の着工中に発生してしまった。
その影響で殆どの企業が神戸市外へと移転せざるを得なくなり、更に神戸が発展したきっかけでもあった大阪経済圏が縮小したことで衰退を加速させ、復興が進んだ後もインナーシティ化が発生していた。
それでも沿線地域の開発により利用者の増加は実現したものの、根本的な解決には至っていない。
- 構内に入ることすら面倒
駅構内に入るために階段やエレベーターを使うのはどの地下鉄でも一緒だが、海岸線は特に面倒臭い。
理由として7.9kmという路線距離の短さである。海岸線に限らず、運賃や入口から構内までの移動のコストを以てして電車で短距離の移動をするなら、地上で車やバスを使った方が良いと感じる人は少なくない。そこに短距離の移動しか役割がほぼないことが重なれば、使用人数が振るわないのも必至。
また、乗り換えにも問題がある。三宮・花時計前駅はJR・阪急・山手線の3つの路線が集中している(神戸)三宮駅から唯一離れており、両者を乗り換えるのに歩きで5分ほどかかる。
- 競合路線から顧客を十分に獲得できない
海岸線を並行に走るJRの神戸線、及び和田岬線が純粋に使いやすかったため、顧客を奪うことができなかったのも要因と言える。
海岸線ができれば和田岬線は廃線になるという噂もあり、2012年には遂に廃線案が出されたものの、地元の反対や廃線の理由がないこともあり事実上否決されている。
映画
踊る大捜査線シリーズのスピンオフ作品交渉人真下正義でTTR東陽線として御崎公園駅と御崎公園車両基地がそれぞれ東陽町駅、TTR西車両基地として登場した。
御崎公園車両基地では車両同士がこすれ合うシーンが展開された。(おそらくCG?)
またCGにより車両が実車の4両編成から10両編成になり、行先表示は実車の表示器の上にシールを貼って幕式の表示を再現している。
駅一覧
駅番号 | 駅名 | 読み | 乗り換え路線 |
---|---|---|---|
K01 | 三宮・花時計前 | さんのみやはなどけいまえ | |
K02 | 旧居留地・大丸前 | きゅうきょりゅうちだいまるまえ | |
K03 | みなと元町(ワコーレ 和田興産前) | みなともとまち | |
K04 | ハーバーランド(デュオこうべ前) | はーばーらんど | |
K05 | 中央市場前 | ちゅうおういちばまえ | |
K06 | 和田岬(三菱神戸病院前) | わだみさき | JR西日本和田岬線 ※1 |
K07 | 御崎公園 | みさきこうえん | |
K08 | 苅藻(三ツ星ベルト前) | かるも | |
K09 | 駒ヶ林(三国志のまち・アグロガーデン前) | こまがばやし | |
K10 | 新長田(鉄人28号前) | しんながた |
※1 JR和田岬線は朝夕のみの運行(日曜祝日はそれぞれ1往復ずつ)なので、日中の乗り換え駅としては全く機能していないので注意が必要。