神戸駅(兵庫県)
こうべえき
駅舎は近代化遺産の指定を受け、貴賓室などの施設が保存されている。第2回近畿の駅百選にも選ばれた。
東海道線を所属線としているが、線路は途切れることなく東西に延びており、直通運転が行われ、東海道線の大阪駅から当駅を介して山陽線の姫路駅に至る区間を「JR神戸線」の愛称で案内している。
ホーム浜側には両路線の起終点を示すキロポストが設置されている。東海道線は元から国有路線だったのに対し、山陽線は民間の山陽鉄道が作り、のちに国有化された。
都市名を冠する駅であるものの神戸市役所や商業地域など中心地は2つ東隣の三ノ宮駅、兵庫県庁は1つ東隣の元町駅が最寄り駅である。また山陽新幹線の新神戸駅は三ノ宮駅または神戸市営地下鉄の大倉山駅のいずれを経由するにしても時間が掛かることもあってか乗降客数は当駅よりも三ノ宮駅の方が多い。
戦前は「燕」「鷗」、戦後も「こだま」「富士」といった名列車が発着しており神戸市の玄関としての面目を保っていたものの、東海道新幹線や神戸高速鉄道が開業した1960年代後半からは神戸の繁華街の中心が新開地から三宮・元町界隈に移り地位低下が進み、気動車急行「おき」が特急化された時に停車駅を外されたように特急列車は基本的に三ノ宮駅に停車して当駅を通過するものが増えた。山陽新幹線全線開業直前は急行こそ全列車が停車していたが、特急は「みどり」や「しおじ」「あかつき」「彗星」の各1往復しか停車していなかった。1975年3月のダイヤ改正後は「彗星」しか停車しなくなり新快速すら1978年10月のダイヤ改正までは通過していた。JR化後の1989年3月のダイヤ改正で当駅に停車していた急行「みまさか」「みささ」が廃止され「但馬」も姫路駅以東が廃止され昼間に停車する優等列車は消滅した一方で、富山駅発着の「スーパー雷鳥」1往復が当駅発着になり当駅発着の特急が約35年ぶりに復活した。しかし、1997年3月に「スーパー雷鳥(サンダーバード)」が「サンダーバード」として「雷鳥」から独立した際に廃止され、2000年3月10日からは「彗星」も通過になり2005年10月1日に「はまかぜ」が停車を開始するまで優等列車の停車そのものが無くなっていた。2024年現在は「はまかぜ」と通勤特急「らくラクはりま」の全列車が停車している。
接続路線
以下の路線と連絡可能。
当駅は三ノ宮駅、元町駅、新長田駅と同じく、山陽新幹線新神戸駅(地下鉄山手線で連絡)との連絡扱いをしている。
駅構造
片面ホーム1面1線と島式ホーム2面4線の合計3面5線の高架駅。上り外側線のみ待避線(1番のりば)を利用しての追い越しが可能。
兵庫駅寄りの上り内側線と下り内側線の間に引き上げ線があり、平日朝ラッシュ時と毎日深夜の折り返し電車が使用する。
改札は中央口とビエラ神戸口の2か所で、バリアフリー化の一環として段差が解消されている。ただし改札から1番のりばに通じるエレベーターとエスカレーターはない(他ののりばにはある)。1番のりばには電光掲示板もない。
のりば | 路線 | 方向・線路 | 行き先 | 使用列車・時間帯 |
---|---|---|---|---|
1 | JR神戸線 | 上り外側線 | 三ノ宮・尼崎・大阪方面 | 平日朝の快速 |
2 | JR神戸線 | 上り外側線 | 三ノ宮・尼崎・大阪方面 | 特急・新快速(快速の一部も) |
3 | JR神戸線 | 上り内側線 | 三ノ宮・尼崎・大阪方面 | 快速・普通電車 |
4 | JR神戸線 | 下り内側線 | 西明石・姫路方面 | 快速・普通電車 |
5 | JR神戸線 | 下り外側線 | 西明石・姫路方面 | 特急・新快速(平日朝の快速の一部も) |
1番のりばは8両編成に対応、それ以外ののりばは12両編成に対応。
普通電車はすべて内側線の3・4番のりばに、新快速と特急列車はすべて2・5番のりばに発着する。
快速は基本的に内側線の3・4番のりばに発着する。快速のうち大阪方面行きは平日朝に新快速を先行させる電車が1番のりば、平日朝ラッシュ終わりの電車と土曜・休日の朝の一部の電車が2番のりばに発着する。姫路方面行きは平日朝に外側線を走る電車が5番のりばに発着する。
1番のりばは列車が発着しない時間帯には閉鎖される。元々は東京に向かう長距離列車専用のホームであり戦前戦後にかけて当駅始発の長距離列車の発着に使用されたが神戸発着の特急「スーパー雷鳥」が消滅してからは本来の役割を失い、平日の朝ラッシュ時に使用されるホームとなっている。
1・2・3番のりばからは内側線・外側線双方向へ出発可能。
利用状況
- 2019年(令和元年)度の1日平均乗車人員は72,517人である。
利用状況比較表
年度 | 乗車人員 | 乗降人員 |
---|---|---|
2008年(平成20年)度 | 71,258人 | 142,516人 |
2009年(平成21年)度 | 68,722人 | 137,444人 |
2010年(平成22年)度 | 68,002人 | 136,004人 |
2011年(平成23年)度 | 67,562人 | 135,124人 |
2012年(平成24年)度 | 66,935人 | 133,870人 |
2013年(平成25年)度 | 70,579人 | 141,158人 |
2014年(平成26年)度 | 68,947人 | 137,894人 |
2015年(平成27年)度 | 70,204人 | 140,408人 |
2016年(平成28年)度 | 70,301人 | 140,602人 |
2017年(平成29年)度 | 70,518人 | 141,036人 |
2018年(平成30年)度 | 70,925人 | 141,850人 |
2019年(令和元年)度 | 72,517人 | 145,034人 |
駅周辺
地下街
- デュオこうべ
- メトロこうべ
山手
- 湊川神社
- 神戸文化ホール
- 神戸市立中央図書館
- 神戸大学医学部・医学部付属病院
- 神戸地方裁判所
浜手
デュオこうべ浜の手の、さらに南方にある地下駅である。
島式ホーム1面2線。
- 阪急と阪神は、神戸側のターミナル駅を単に「神戸駅」と称していた時期がある。これらは後に、繁華街に近くて市内で最も賑わっている三宮にあり、いろんな経緯を経て現在では阪急・阪神が「神戸三宮駅」、JRが「三ノ宮駅」となっている。詳細はWikipedia「三宮駅」などを参照のこと。