概要
黒い毛色の狐。「くろぎつね」とも読む。中国の文献『三才図会』鳥獣4巻では北山に住む神獣で、王者が太平を為した時に現れ、四方の夷(異邦の民)が来貢する、と記される。周の成王の時代にそういうことがあったという(こちらのコマ番号142を参照)。
『続日本紀』巻第五には、和銅四年(元明天皇在位)七月に伊賀から玄狐が、和銅五年九月に丹波から黒狐が上瑞として献上された記述がある。このくだりでも王者がもたらす太平について言及されている。
尊久老稲荷神社(宮城県亘理郡)では小野篁を道案内した黒狐の伝承が残る。北海道には松前藩の時代に現れた黒狐をまつった玄狐稲荷の伝承が残る。13代目藩主松前道廣が京都から娶った初姫についてきた黒狐であったが、珍しがった道廣の命令で射殺されたのを弔ったものだという。玄狐稲荷は現在、松前町の大磯熊野神社に合祀されている。
江戸時代末期の『宮川舎漫筆』収録の「狐ものがたり」では善狐の(生まれつきの)五種族の一つとされる(他の四つは天狐・金狐・銀狐・白狐)。
2000年代後半から日本のインターネット上で北斗七星の化身とする説が流布しているが一次出典は不明である。2005年にスピリチュアル・霊感系サイト「Psychic Lab.」に記されていたのが確認できる(黒狐の項目)。かつてウィキペディア日本語版にも掲載されたが、現行の版では取り除かれている。
関連タグ
曖昧さ回避
- 漫画「八犬伝-東方八犬異聞-」に登場する狐。→黒狐(東方八犬異聞)
- 特撮ドラマ「仮面ライダーギーツ」に登場する仮面ライダー→仮面ライダークロスギーツ
- ゲーム「モンスターハンターFG」に登場するモンスター→黒狐竜ミ・ル
- SoundHorizon5作目のアルバム『Märchen』3曲目の「黒き女将の宿」に登場人物にたいするタグ。→女将ちゃんマジ黒狐!
- ゲーム「あかやあかしやあやかしの」の登場人物。本項で解説。
「あかやあかしやあやかしの」の黒狐(くろぎつね)
CV:真堂圭
由が幼い頃から一緒にいる、黒い狐。
由の良き相棒で、自称由の兄貴分。
気が強く、ストレートで裏表ない性格。狐の姿の時は、由の肩が定位置。