カメレオロイド
かめれろいど
概要
児童誌でのスチール連載小説及びそれを原作とした小説『仮面ライダーZX オリジナルストーリー』(著:平山亨)に登場する暗闇大使が、村雨良=仮面ライダーZX抹殺の為に派遣したバダン帝国に所属するカメレオン型改造人間。
鉄をも紙のように切り裂くことの出来るハサミの形をした万力状の両腕は怪力を誇り、そこから繰り出されるパンチ攻撃は強烈の一言。
また、モチーフとなったカメレオンと同じく周囲を360°見渡せるため死角が無く、口から長い舌を伸ばし攻撃できるほか、この舌を引き抜いて槍状の武器として使用し、鋼鉄すらも軽く刺し貫くことが出来る。
そのほか、長い強靭な尻尾で敵の首を締め上げ窒息死させる「尻尾絡め」なる必殺技やカメレオン型怪人の共通の能力である保護色で周囲の背景に溶け込んで隠密行動をすることも可能。
テレビマガジン版ではアジト周辺でかくれんぼをしていた子供をカメレオン人間の実験台にし、テレビランド版では姉の静に化け、良の抹殺を謀ろうとした。
小説では小型の爆弾カメレオンを使役し、尻尾の先から怪光線を発射、誘爆させることにより連続焼死事件を引き起こして良を誘き出そうと画策。
ZXとの戦闘では自身の能力を最大限に引き出し翻弄するが、最後は初めて実戦投入された『ヘルダイバー』の体当たり攻撃を受け瀕死の重傷を負った上に、追い打ちで、『マイクロチェーン』により全身を締め上げられて絶命。TVマガジン版は『衝撃集中爆弾』、テレビランド版は苦悩しながら怒りの『ZXパンチ』を繰り出し、小説では『ZXイナズマキック』を受け爆死した。
仮面ライダーspiritsでの設定
「私はそういう顔が・・・大嫌いでねえええええ!!」
SPIRITS第2部・第1話「強襲」~第5話「怒り」に登場。
姉の村雨しずかの魂に導かれ、海堂博士の手引きによりバダンを脱走したZXを連れ戻すために派遣されたバダン帝国の使者にしてSPIRITSで初めてZXが対峙したバダンの忍者部隊に所属する強化兵士。
その使命は上記にある通り脱走者ZXをバダンへと連れ戻すことと、それに応じない場合は極力彼の肉体を傷つける事無く彼を処分する任務を帯びている。
主な能力としては雑誌展開時と同じく、保護色を使用して周囲に溶け込むことが出来るほか、この能力を応用して他人に化けることもできる。
また、この能力は人間態の時にも使用できるほか、伸縮自在の数十mも伸びる舌は硬度を自在に操る事ができ、あらゆるものを刺し貫くことが可能である。
ちなみに原作で披露した舌を引き抜いて槍状の武器として使用したり、強靭な尻尾を使用した「尻尾絡め」という技は使用していない。
またメカニクルなずんぐりむっくりとした外見は、よりモチーフとなったカメレオンに近い生物的な外見へとリファインされており、原作時の姿の面影は両腕のみ。
SPIRITSに登場するバダン怪人にしては珍しく鳴き声が設定されているようで、鳴き声は漫画版仮面ライダーに登場するコブラ男と同様の「ヒュ、ヒュ、ヒュ、ヒュ、ヒュ、ヒュッ‼」
人間態はラ・モールという名のヒッピー風の小汚い男で、良に近づく目的で、彼と係わりを持った金富老人に接触した際、彼が過去にルミから受けた施しを思い出して際に見せた心からの笑顔をみて「徳のある笑顔が嫌い」という理由だけで惨殺した屈折した性格の下衆野郎。
最後は上記にある行為が自らの墓穴を掘る結果に繋がったばかりか、皮肉にも彼の逆鱗に触れ、彼が怒りの感情を取り戻す切っ掛けとなり、『ZXパンチ』を受け爆散して果てた。
しかし…。
再生体
SPIRITS第2部・第6話「ルミ」に登場。
『ZXのパンチ』を受け絶命したかに思われたカメレロイドが、不完全とはいえ、高い再生能力を持っていたが故に、辛うじて生き延びて再生復活した姿。
高い壁を手先の吸盤でよじ登る事や長い舌を使って獲物を捕らえる能力以外を行使することは出来ず、再生前の記憶もほとんど留めていないようで、その姿は醜悪にして殆ど原型は留めておらず、ショッカーの死神カメレオンに近い姿へと変貌しており、焼け焦げたビニールの様な悪臭を放っている。
その為、最早使えないと判断した暗闇大使は彼をZXに何が起きているかを調べるための捨石と知れ利用する事にし、経緯を見守っていた。
劇中、完全に再生し切っていない状態で、街中を徘徊し、おぼろげな記憶を頼りに自身が金富氏を殺害した現場へとやって来た際、彼の死を知らなかったため、薬を届けにやって来ていた一条ルミと遭遇し暴走。
彼女を捕えるが、最後は怪人の気配に気づき駆けつけたZXに怯えて高層ビルの壁面へと逃れるも、『十字手裏剣』を突き刺されて怯んだ隙にルミを救出され、立て続けに放り投げられた『衝撃集中爆弾』により木端微塵に吹き飛ばされて完全に引導を渡された。