概要
初出は『第4次』リアル系主人公機。バンプレストオリジナルメカとしては魔装機神シリーズに次ぐ古参。
俗に言うリアル系オリジナルロボとして幾つもの作品で主人公機を勤めており、多くの派生機を生み出している。
メカニックデザインはカトキハジメ。
名前の由来は旧ドイツ軍の戦闘機フォッケウルフTa 183の愛称『フッケバイン』から。
なお、凶鳥(きょうちょう)とも訳されるが、フッケバインはドイツ語で直訳すると【醜い脚】という意味であり、原義的には、ヴィルヘルム・ブッシュ(1832-1908)が書いた児童文学「ハンス・フッケバイン (Hans Huckebein)」に登場する悪戯者のカラスの名に由来する。
本項では、ヒュッケバイン008とも呼ばれる初代ヒュッケバインについて主に解説する。
スペック
分類 | 試作型パーソナルトルーパー |
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型式番号 |
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全高 | 19.8m |
重量 |
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動力 | ブラックホールエンジン |
フレーム | Hフレーム |
基本OS | TC-OS |
開発 | マオ・インダストリー社 |
ビルトシュバインをベースに、ゲシュペンストMk-Ⅱ量産計画のデータを盛り込んで開発された。
3機が製作され、動力源はビルトシュバイン同様にプラズマ・ジェネレーターの採用を予定していたが、2機に異星人由来のオーバーテクノロジー・EOTを使用したブラックホールエンジンを搭載する事となり、RTX-008L/Rの形式番号が与えられた。その際、残りのプラズマ・ジェネレーター搭載機はRTX-009(ヒュッケバイン009)として区別された。
008Rは月面の連邦軍テクネチウム基地における起動実験中にブラックホールエンジンの暴走事故を起こし、基地を巻き込んで消滅。これにより残った008Lは封印され、「バニシング・トルーパー」なる不名誉な異名で呼ばれるようになった。
その後、008Lはブラックホールエンジンの欠陥を克服した上で封印を解かれ、実戦に投入された。
武装
60mmバルカン砲
所謂頭部バルカン砲と思われるが、ヒュッケバインの頭部には発射口が描かれていないため詳細は不明。
マイクロミサイル
投下範囲指定型のMAP兵器。OGシリーズ未登場。
4連ミサイルランチャー
中射程ミサイル。OGシリーズ未登場。
プラズマソード
近接戦闘用の非実体剣。OGシリーズ未登場。
ロシュセイバー
近接戦闘用の非実体剣。刀身を重力波で形成する。OGシリーズでは換装武器。『無限のフロンティア』にも同名の武器が登場し、詳細が説明されている。
リープ・スラッシャー
本体から空中へ射出したパーツでドーナツ状の回転カッターを形成し、標的を切り刻む。OGシリーズでは換装武器。
ブラックホール・キャノン
マイクロブラックホールを射出して標的を圧壊させる重力兵器。このブラックホールキャノン自体にもブラックホールエンジンが搭載されており、ヒュッケバイン側のブラックホールエンジンと連結させなければ使用できない。機体の全高ほどもある大型火器であるため、使用時は両サイドのグリップを掴んで保持する。
ヒュッケバイン問題
外見が某機動戦士に似ており、第4次参戦時はカラーカスタムでトリコロールカラー(白を基調に胸が青、細部が赤)を選択できた。また後継機はガンダムmk-Ⅱに似ている。
「スーパーロボット大戦」というガンダムを含む多数のロボットアニメが参戦するゲームのオリジナルロボットという立ち位置で作成されたため、当時より故意犯的なデザインであり、あえて既存の作品に似せていると思わせる所もあったのだが、元がお祭りゲームの主人公機だから、ガンダムの版権元からは大目に見られている……という空気がファンサイドでは形成されていたため、当時は特に問題なかった。
その後ヒュッケバインは、他作品の登場しないゲームにスーパーロボット大戦OGに参戦したり、ヒュッケバインの後継機が次々に登場するなど、独自の人気を確立していく。
問題は、2006年のスーパーロボット大戦OGアニメ化発表の際に、某掲示板にアニメにヒュッケバインが登場しなくなるという書き込みが見られたことから始まる。
実際にテレビアニメ版「ディバイン・ウォーズ」に原作のロボットのうちヒュッケバインだけ登場しないことが本当であると発覚。さらに2007年頃よりヒュッケバイン系のプラモの生産が突如停止、ゲームの次回作でも仲間にできないなどの冷遇が見られるようになる。
ヒュッケバインはゲーム中の設定で、多くの問題を抱えているため、軍によって記録を抹消された不吉な機体とされていたのだが、現実でも版権という厄介な問題を抱えており、2006年の公式広告やPVから一気に差し替えられるように消されたため「リアルバニシング・トルーパー」とも皮肉られた。
また、スーパーロボット大戦OGs発売前に公式ブログで、大きな声では言えないもののファンを安心させるための措置として、文中に「ひゆつけハ出ます」と読み取れる縦読みを混ぜるなど、この問題に関する伝説は多い。
地球の危機を救ってきたロボットも、大人の事情には勝てなかったのである。
なお、この件に関し公式にコメントが出されたことは一度もなく、真相は闇……いやブラックホールの中である。
ただし、抹消されたのは「ツインアイとV字アンテナがトレードマークの顔を持つ」ヒュッケバインだけであり、ゲーム内で何度もモビルファイターやガンダム呼ばわりされていた「R-1」については一切お咎めが無く、普通にOGシリーズに登場している(まあ、ヒュッケバインに比べればあまり顔は似てないのだが)。
アニメ版の続編「ジ・インスペクター」では量産型ヒュッケバインMk-Ⅱの代わりに「量産型ビルトシュバイン」させている。また既存の機体もヒュッケバインにSRX風のマスクをつけて偽装した「エクスバイン」、Mk-Ⅲをガーリオンのパーツで偽装した「ガーバインMk-Ⅲトロンベ」と言った新規機体を登場させることで誤魔化すなどしており、設定上の凶鳥の系譜は脈々と受け継がれている。
第2次スーパーロボット大戦OGではヒュッケバイン系列機が全機オーバーホール中であった所を襲撃され、破壊された事によって、ゲームにおいてもその存在は抹消される事になった。
しかし、同作品では失われたヒュッケバインの魂を継ぐ後継機が作られるという展開がなされ、エクスバイン・アッシュ、そしてエグゼクスバインという形で凶鳥の系譜が継がれることになった(当然、それらはヒュッケバインよりかはガンダムの顔には似てないわけだが)
なお、デュラクシールや量産型Mk-Ⅱといった一部派生機については特に問題なく存在が継続されている。これも結局は見た目がどこまでガンダムっぽいかということなんだろうが、「ヒュッケバインと似た様なもんなのに」という意見もあり、正直、版権元の逆鱗の触れどころがどこにあるのかわからない……
バリエーション
ヒュッケバインMk-Ⅱ
ヒュッケバインMk-Ⅲ
ヒュッケバインEX (009EX)
- エクスバイン
- エクスバインボクサー
- エクスバインガンナー
- エクスバインボクサー+ガンナー(名称不明)
- エクスバイン・アッシュ
- エグゼクスバイン