概要
ヒュッケバインに似た外装を持ち、ハイ・パーソナルトルーパーと呼ばれるカテゴリに属する機動兵器。
正式名称が明かされるまでマオ・インダストリーや地球連邦軍からは「コード・”エビル”」の認識コードで呼ばれていた。
パイロットはアーマラ・バートン。
機体名の由来は、IMIガリルとモシン・ナガンを掛けあわせた造語である。
トロニウムを媒介とした「トロニウム・レヴ」を動力源としており、既存のトロニウム・エンジンよりも高い安定性を発揮する他、背部アクティブ・ウィング・ユニットによる高機動・高速飛行能力を持つ。
主兵装として斧とビームランチャーを組み合わせた複合武装「バスタックス・ガン」を装備し、格闘戦・射撃戦双方に対応可能。トロニウム・レヴの出力も相まって高い戦闘能力を発揮する。
その正体は、アルテウル・シュタインベックことユーゼス・ゴッツォがゼ・バルマリィ帝国本国で開発した機動兵器「フーム・ツェレム」を地球産の素材で作られた装甲に換装した物。「ハイ・パーソナルトルーパー」という機体分類やヒュッケバインに似た外見も、それを偽装する為の物であった。また、黒いボディに巨大な翼を持つその外観は「αシリーズ」に登場したあの黒い天使を彷彿させる。リュウセイやヴィレッタは初対面時に強い既視感を覚えた事から、ユーゼスが意図的に造形した可能性が高い。
随所にバルマー系の技術が取り入れられており、機体各部の炎を思わせる模様も「エシュ・アナフ・オート」と呼ばれる呪術的儀式具の一種であり、機体に搭載された「メラフティー・ディーン」システムを起動させる為に必要な要素である。
ただしシステム自体は未完成で、パイロットであるアーマラにはそれを扱える「要素」が存在しないため、現状では最小限の機能しか発揮できていない。
封印戦争の最序盤、オーバーホール中だったヒュッケバインシリーズを襲撃し、それら全てを破壊。ヒュッケバインMk-Ⅲからトロニウムを強奪した事で、鋼龍戦隊と幾度となく激突することになる。その後、最終局面においてパイロットのアーマラと共に、正体を表したユーゼスの乗るアダマトロンに取り込まれるが、鋼龍戦隊がアダマトロンを撃破した事で開放され、クロスゲートを経由してラ・ギアスへと流れ着いた。
この際、機体を回収したヨーテンナイによって損傷箇所を修復されているが、動力源たるトロニウム・レヴの完全修復が見送られた為、本来の能力は発揮出来なくなっている。その後、シュウ・シラカワによって強奪され、アーマラと共にシュウ一行の戦力として加わった。
スペック
機体分類 | ハイ・パーソナルトルーパー(フーム・ツェレム) |
---|---|
全高 | 22.0m |
重量 | 80.3t |
動力源 | トロニウム・レヴ |
MMI | 不明 |
開発者 | アルテウル・シュタインベック(ユーゼス・ゴッツォ) |
所属 | ガイアセイバーズ |
武装
- ツイン・クロー腕部に備えられた超硬質合金製の格闘兵装。接続基部に可動軸が設けられており、バスタックス・ガンの取り回しを損ねないよう設計されている。
- トライ・スラッシャー:ヒュッケバインのリープスラッシャーと同じくアクティブ・ウィング・ユニットの一部をパージし、組み合わせる事で使用可能となる遠隔操作兵装。射程や取り回しの良さから使用頻度は高い。
- バスタックス・ガン:正式名称はバスター・アックス・コンポジット・ガン。長砲身の重金属粒子砲をベースに、バレルの上部に鎌状の、下部に斧状の刃が取り付けられ、トリガー・ガードやマズル・ブレーキにも打突用スパイクが配された格闘戦にも対応可能な複合兵装。それ自体が格闘武器としても使用可能な為、「バスタックス・シーケンス」と呼ばれる接近戦用のコンバット・パターンも存在する。
- アキシオンアッシャー:トロニウム・レヴをフル稼働させる事で放つガリルナガン最大の攻撃。敵機を虚空の淵に叩き落とし、両断する事が出来る。その際、魔法陣と思われる文様が空間上に浮かび上がる為、最初に使用した際にはバルマー系の機体、特にR-GUNリヴァーレとの関連性が疑われた。トロニウム・レヴに依存した装備である為、それが機能不全を起こしている場合は使用出来ない欠点を持つ。魔装機神Fでは機能不全により使用不可能だったが、OGMDの参戦時はシュウが修復した事で使用可能になった。
余談
外観は初代ヒュッケバインにアストラナガンを合わせたような姿をしているが、
- 基になった機体からダウンサイジングしている
- レヴの名を冠した機関
- 鎌の意匠を持つ武器を所持
- 悪魔に関した異名をもつ
等からクォヴレーの愛機であるディス・アストラナガンの要素も持っている。
関連項目
ウルトラマンベリアル:黒いボディに赤いライン、射撃と格闘に使える武器を持っている、爆発に飲まれ死んだと思いきや別世界で生き延びていた点が似ている。偶然とは思うが設計者がウルトラマンマニアなので...。