概要
魔法生物とは、魔法が存在する世界を舞台とした作品に登場する生物および擬似生物である。
特にゲーム等におけるモンスターの分類として用いられることが多いが、分類法としては一般的なものではなく、外見や性質に共有する要素が少ないため、龍・悪魔・不死などと較べると用例は多くない。
作品によっては幻獣・魔獣・精霊・不定形といった分類が用いられる。
要因で細分化した場合
などがあるが、複数の条件が当てはまる事例もあり、また要因が明確でない事例も多い。
その他、ファイナルファンタジーシリーズ初期のタイトルでは『魔法を使うモンスター』が魔法生物に含まれていた。
ファイナルファンタジー6の魔法生物はMPが0になると消滅するという性質があり、防御力や耐久力が高いものはラスピルで倒すという戦術があった。
他の作品でも、魔法生物に対し特に有効な攻撃法や戦術、逆に魔法生物には効かない(効きにくい)攻撃等が設定されていることがある。
被造型魔法生物
有名どころではゴーレム、ガーゴイル、ホムンクルス等。ただしガーゴイルは本物の悪魔として扱われる例も多い。
またスライムやガス状・液状のモンスターを、錬金術で製造されたものとする作品もある。
ゴーレムと別枠でロボットの類が登場する場合も、ここに分類される可能性は高い。
原料が生物の死骸である場合は不死に分類され、魔法生物とは別扱いになる場合が多い。逆にネクロマンシーも魔法の一種である以上、死骸から造られたモンスターも魔法生物といえる。フレッシュゴーレム、スパルトイを参照。
変容型魔法生物
交配や接木による品種改良、投薬やインプラントなどの生体改造、および遺伝子操作等は魔法より科学に属する技術ではあるが、専門外の人間には魔法と区別が付かないことも多く、作品によっては科学技術を魔法の一種として扱うものもある。
他には、地域の生態系が邪悪な魔力に汚染され、生息する動植物が凶暴化・巨大化、あるいは毒などの特殊能力を備えた場合、これも広義の変容型魔法生物といえる。
ただし魔法生物に分類されるのは形態や性質が大幅に変異したものに限られ、原形を保っている場合は動物や植物等に分類されることが多い。
またスライム系のモンスターも、微生物等が変異した結果発生したものと捉えることもできる。
更に世界観の前提として『通常の動植物も神々によって創られた』とされる場合、その延長上に稀少な強化モデルとしての変容型魔法生物(たとえば、全身が金属の鱗で覆われ石化のブレスを吐く牡牛など)が存在しても不思議ではない。
発生型魔法生物
自然界、あるいは地下迷宮や聖域などの特殊な空間に蓄積されたエネルギーが擬似生物化したもの。
人為的に行われた場合は上記の被造型に属し、自然発生したものは性質によって不定形・精霊・不死などに分類されるパターンが多い。
また擬似生物化したエネルギーが無生物に憑依することで活動するための肉体とするパターンもあり、付喪神もこのタイプの魔法生物に分類できる。
ただし無生物に魂が宿った場合、その魂が『新たに発生したもの』(=魔法生物)なのか、『死んだ生物のもの』(=不死)なのかの判断は(本人にとっても)難しい。