唐辛子
とうがらし
ナス科の植物の一種。動物の指のように細長く、非常に強い辛味を持つ。また天然の赤い色素も強く、香辛料として料理に用いられる。
概要
大航海時代にヨーロッパに渡り、その後南蛮貿易が開始された戦国時代に日本に伝来した。
なお「唐」とは、「漠然とした海外」という意味にも用いられる言葉である。
渡来当初は「南蛮胡椒」という名前で呼ばれていた。
メキシコ、タイ、ブータン、韓国、インドネシア、中国の四川や湖南など、調味料・香辛料として唐辛子の使用が盛んな地域は世界各地にある。
インドでも、胡椒に次いで、カレーの辛味付けにしばしば使われる。
ピーマンや大半のパプリカは辛くなく、通常の野菜と同じように使え、ハンガリーではパプリカを多用している。
韓国へは、17世紀初頭に日本から伝来したとするのが通説だが、19世紀までの料理の文献まで"唐辛子"の文字がない事から疑問の声もある。
少なくとも、当初は料理用ではなかったらしい。
色は緑→黄→赤と変化していき、熟成するほど赤くなっていく。
生食も可能だが、ほとんどの場合は干して乾燥させ、刻んで料理の味や風味を付けるのに使う。