概要
地球連邦軍のブレックス・フォーラ准将を指導者とする反ティターンズ組織。又は漫画作品やゲームなどでは「反連邦組織」とも言われる。
小説版『機動戦士Zガンダム』によると、エゥーゴ成立の背景は一年戦争終結後の連邦政府による地球再建を名分とした地球環境破壊の深刻化、またスペースノイド(スペースコロニー等地球外に居住する住民のこと)への差別と戦前から変わらぬ主権はく奪にあった。こうしてブレックス准将ら反地球連邦政府派が活動を開始する。また、連邦軍士官の身分を入手してクワトロ・バジーナ大尉と名乗って地球圏に潜入していたシャア・アズナブルが、ブレックスらを支援する。シャアは以前からスペースノイドの独立主権論に共感していたのである。彼らは反地球連邦政府運動、その頭文字をとってエゥーゴと名乗った。連邦政府のスペースノイド鎮圧部隊であるティターンズは、エゥーゴの動きを強硬策で弾圧することにした。ティターンズは、サイド1の30バンチコロニーにて行われたエゥーゴの大規模な集会に対してコロニーごと毒ガス攻撃で壊滅させるという作戦に出た。この犠牲者は1500万人にのぼる。これによってエゥーゴとティターンズは本格的な戦争へと陥っていった(富野由悠季『機動戦士Zガンダム』)。この戦争をグリプス戦役と呼ぶ。
ティターンズと同じく連邦軍から派生した組織なのだが、月やコロニー出身の連邦軍人が多く旧ジオン公国軍残党や徴用された民間人などで構成されている。またアナハイム・エレクトロニクス社をスポンサーとしているため作戦決定などの権限は同社の幹部が握っており、民間色が強い組織でもある。アナハイム社にはスペースノイド自治への関心はなく、出資の目的は経済の活性化にあった。また地球上にも連保政府やティターンズの暴虐に対する反対派諸勢力が存在し、連携してカラバを名乗ってエゥーゴと同盟する。
グリプス戦役では同盟組織であるカラバと共に打倒ティターンズを目指して、地球圏全体で戦闘を行った。その最中、8月17日にダカールにてブレックス准将がバスク・オムの手にかかり暗殺されクワトロ大尉がその後継者となる。11月16日にクワトロは、ダカールにて自分の正体とティターンズの暴虐さを演説(ダカール演説)。これによって戦局はエゥーゴに傾き、宇宙世紀0088年2月22日、コロニーレーザーグリプス2によってティターンズの主力艦隊は壊滅し、指導者パプテマス・シロッコも戦死したため、エゥーゴは辛くも勝利した。しかしエゥーゴ側も損害が大きく、アーガマも含めて生き残った艦艇は4~5隻、指導者のクワトロも行方不明になってしまう。
この隙にアクシズはネオ・ジオンと改称して強大化し、地球圏の征服へと動き出した。これに対し、エゥーゴとカラバの残存勢力が迎撃にあたるが、戦力は明らかに不足していた。参謀本部はガンダムタイプ数機を再配備しZZガンダムを受領したアーガマを主力として迎撃に当たらせた。これが第一次ネオ・ジオン抗争である。グリプス戦役で思想的指導者であったブレックスやクワトロを失い、幹部の多くも戦死したエゥーゴでは、アナハイム社の影響力が強まり、設立の趣旨は次第に後退していった。
第一次ネオ・ジオン抗争後、エゥーゴは連邦軍の精鋭ロンド・ベル部隊へと発展的解散をし、地球圏の秩序を維持する役目を担う。しかしそれは、エゥーゴがスペースノイドの暴発を監視する組織へと変質してしまったことをも意味する。このような状況に不満な一部の参加者は離脱し、過激派組織「エグム」やシャアが再建したネオ・ジオンなどの反政府運動に参加していった。
主な所属人物
- ブレックス・フォーラ(初代指導者)
- クワトロ・バジーナ(2代目指導者及び旗艦アーガマのMS隊隊長)
- ブライト・ノア(アーガマ艦長及びネェル・アーガマ初代艦長)
- ヘンケン・ベッケナー(アイリッシュ級ラーディッシュの艦長)
- カミーユ・ビダン
- ファ・ユイリィ
- エマ・シーン
- ジャックザハロウィン隊
- カツ・コバヤシ
- レコア・ロンド(後にティターンズに合流)