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編集者:阪腹
編集内容:100%の悪人のリンクを修正。

「世の中には100%の悪人がいるってことを覚えときなッ!」

CV:江川央生

人物

キラキラ☆プリキュアアラモード』第24話から登場するノワールのしもべの一人。顔の右側には傷があり、金髪と褐色肌が特徴的な強面な面持ちの男性。

他の幹部と似たデザインの制服も学ラン風に着崩しており、良くも悪くも悪役じみた容貌である。その外見通りに粗暴な性格をしており、自分のルールにこだわりを持つ。

ノワールの部下と自称しているがそのノワールを呼び捨てにしており、恐れを知らない性格。少なくともビブリーのような盲目的な忠誠心は無い模様。

空飛ぶ巨大なオープンカーで移動し、手下であるネンドモンスター(粘土で作成した人形をモンスター化)を使って攻撃する。また、この車はクラクションは鳴らすだけで周辺のスイーツからキラキラルを根こそぎ奪いとり、さらにはこれを聞いた者の心からもキラキラルを無差別に奪い取る能力を持っている。

ジュリオやビブリーがあくまで良質なキラキラルを厳選して奪おうとしていたのに対して、グレイブはそこにこだわりは持たない。それどころかキラキラルがありそうな場所を狙うとかいった発想自体をしない。

ただ街中を気の向くままに暴走し、その移動範囲内にあるキラキラルを無差別に根こそぎ奪っていく。雑とも言えるが、おかげで街にもたらす被害はジュリオやビブリーの比ではない。

グレイブが初登場した24話ではいつも余裕を崩さないゆかりでさえ即座に「これからは今までのようには行かない」と脅威を感じており、新たな敵の登場とともに物語が後半戦に入ったことを視聴者に暗示していた。

この空を飛ぶオープンカーだが、実際には闇のキラキラルを材料に不可視のハイウェイを空中に作り出してその上を走っているようで、グレイブと戦う時のキラキラル空間の背景ではその存在を確認する事ができる。

性格

かなりの自信家であり、自分は誰よりも強く負けないと思っている。

そのため、他人に対しては余裕の態度で接することが多く、豪快な言動や態度もあいまって一見するとフランクささえ感じられる。

しかし本当は他人からどう見られているかをすごく気にする神経質なところがあり、そんな自分の弱さを誤魔化すために必要以上に豪快な大物キャラを演じている。

アニメージュ増刊号での暮田公平SDのインタビュー記事によると「グレイブは大胆に見えるけど実は繊細で孤独なんです。自分は好き勝手やっていると思いつつも、実は怯えている」とのこと。

グレイブの闇が根深いのは、「自分が誰からも否定されないようにするには、力で他人を思い通りに支配しないといけない」という歪んだ信念を持っているところである。

自分の思い通りに動く粘土の人形を部下にしているのも、決して自分に逆らわず嫌わないと確約できる相手にしか心を許せないからでもある。

上記にあるようにグレイブは「自分のルールにこだわりがある」というのが特徴だが、これは頑固者の職人気質という意味ではなく、ただ単純に、全ての他人は自分が利用すべきコマだと信じていることにすぎない。グレイブは他者を「自分を楽しい気持ちにさせてくれるおもちゃ」として好んでいるからフランクな態度をとることもあるが、自分の思った通りのことをしてくれないならば突然怒り出す。性格的にはかなり幼児的とも言える。

実際、目的のためならば無関係な人物でも戦いに巻き込ませたり、部下のネンドモンスターたちに暴言や暴力で威圧したり、プリキュア側に寝返ったビブリーを平然と攻撃し、同じノワールのしもべであるエリシオに対しても一切信頼しない等、優しさや仲間意識等は一切持ち合わせていない。

さらに、ノワールの分身でもあるディアブルが宿す闇のエネルギーを自分の糧とする為、ディアブルがプリキュアに敗れて弱っているところを狙って始末し、彼のエネルギーと亡骸を自身の愛車に飾るという極めて残虐かつ悪趣味な人物でもある。これらの行いにはさすがのプリキュア達からも激しく批判されている。

過去

元々の彼は比較的現代に近い時代に生きていた人間であり、自分の才能と力だけで莫大なカネと地位を手に入れた成り上がり者であった。しかし、のし上がるために弱者を利用して踏みにじる事をいとわなかったことから「最悪な男」と呼ばれ忌み嫌われ徐々に孤立していき、遂には周りから見放され失墜してしまう。だが、そんな時にノワールが現れ「君は正しい」と言って手を差し伸べた。ただ唯一自分の生き方を肯定してくれたノワールに対してグレイブは好意を持ち、弱いくせに自分を否定した世間の連中を蹂躙し支配できる大いなる力を与えてくれるノワールと喜んで契約し、しもべとなったのである。

グレイブはノワールにはそれなりに感謝はしているようなのだが、同時に自分がノワールに支配され、ノワール古参の側近であるエリシオより事実上下の位置づけにあることを気に入っていない。あくまで「自分がノワールのために働いてやっている」というような考えである。自分のことをノワールの「しもべ」ではなく「部下」と自称するのはせめてもの反骨心の表れだろう。

そのため、ノワールが望む「世界を闇に染める」ことを自分が先にやってしまうことで自分がノワールやエリシオよりも強いことを証明しようと目論んでいる。

39話での独白によればノワールと出会う前から自分には悪の心があることを自覚しており、それになんの嫌悪感も持っていなかったとしている。

キュアカスタードからジュリオやビブリーのように不幸な過去があってノワールのしもべになったのではと言われた際には「見くびるなッ!」と激しく怒鳴りつけ、世の中には100%の悪人がいるという現実を力説する等、自分が悪人であることに誇りすら抱いている始末である。

彼のこれらの言葉が本心からのものならば、同情する余地も無い人間のクズそのものであるとしか言えない。

心の弱さに付け込まれて悪堕ちしたガミーをはじめとする悪い妖精たちや、不幸な過去を抱きノワールには親愛の感情を持っていたジュリオビブリーとは立場が明確に異なっていると言えよう。

戦闘スタイル

ネンドモンスター召喚

「いい度胸だ…。だがな、すぐに後悔させてやる! ノワール・インフレーション!」

プリキュアと戦う際は自分が戦うのではなく、手下のネンドモンスターたちが合体した巨大モンスターに戦わせるのが基本パターン。

巨大なオープンカーに乗りながら人間やスイーツから奪ったキラキラルを闇に染め、ネンドたちがそれを吸収して集合体となりネンドモンスターが作られる。

巨大化したネンドモンスターは普通に戦ってもプリキュアは勝てないことが多く、同時期に登場した幹部であるエリシオの召喚するカードモンスターよりも強めに描かれている。

だがプリキュアたちはチームワークを生かして隙を作り浄化技を叩き込むことで逆転するのがお約束。グレイブは直線的な戦術を好むためかプリキュアたちのチームワークに対応することが苦手な様子。大した指示もせずに偉そうに車の上でプリキュアを倒せ倒せと怒鳴るだけである。自らが体を張ってネンドモンスターの援護をするとか言う発想もなく、エリシオとはいろんな意味で真逆の戦い方をしている。

潜在的なパワーはあるが正直なところそれを使いこなす戦術的センスが低いタイプと言って差し支えないだろう。

怪物を召喚する時の言葉にある「インフレーション」とはもともと経済用語で物価が上昇することであるが、ここでは、膨張するという意味もあることから、お菓子のパン生地などが膨らんだ状態という意味と思われる。

グレイブが作成したネンドモンスター

話数外見能力キラキラルを奪われた存在※1モチーフのスイーツ
24話腹がお皿に乗ったカップケーキになったモンスター手で攻撃を止めるいちご坂の人々カップケーキ
28話巨大スポンジケーキをあしらったモンスター刃が生えたケーキで襲う立花ゆうとイベントに参加した人々巨大スポンジケーキ
31話ベリーケーキをあしらったモンスターロウソクの火で攻撃する不明ベリーケーキ

※1…巨大なオープンカーで移動しながら人々のキラキラルを抜き取る。

ディアブル・カスタム

37話以降、グレイブは仲間である魔獣ディアブルの闇の力を奪い、自分のオープンカーに融合させた。以降はそのオープンカー「ディアブル・カスタム」を戦闘に用いている。

ディアブル・カスタムは車体から狼のアギトを持つ無数の闇の触手を生み出し、それでプリキュアたちを攻撃することが可能。また、ディアブル同様に街の住人たちの心を一度に操ることができる。

ディアブルの項目も参照。

強化形態

39〜40話で見せた強化形態。

ディアブル・カスタムから放たれた闇を「ノワール・レボリューション」の掛け声と共に自らに取り込み、強化形態になる。

筋肉質になり髪が逆立つ。闇のオーラがタスキのように体を取り巻いており、それを触手のように伸ばして攻撃することも可能。

ディアブルの闇を取り込んだ影響で戦いを進める中で顔つきがどんどん狼のように変化していくのが印象深く、この形態ではディアブルの闇のキラキラルに侵食されてしまうようである。

最終形態

40話で暴走したディアブル・カスタムがグレイブを食らったことでディアブルとグレイブが完全に融合。

グレイブの面影は残しているものの人型では無い怪物と化しており、ペコリンからは「怪獣」と揶揄されたほどの巨体となっているが、あまりに膨大な闇の力によって理性を失い暴走状態に陥っている。

各話の動き

■第24話

  • 歓喜の歌」を口笛で吹きながら、手下のネンドを作るシーンで初登場。エリシオが近づきプリキュアの存在を知らせられるが、「それがどうした」と発言。
  • エリシオからはノワールから「より多くのキラキラルをあつめよ」との催促があったことも伝えられたが、それでも気にもとめる様子はない。しかし面倒そうに一言「言われなくてもわかっているさ」とつぶやき、そのまま作っていた粘土の人形をとばし、ネンドモンスターとして実体化させた。
  • 巨大なオープンカーに乗っていちご坂中学校の上空に登場。クラクションを鳴らしながらスイーツや人々を襲ってキラキラルを集めていった。キラキラルが集まったところでいちか達プリアラ中学生組の目の前に現れご対面となるが、「ああん?何なんだ?お前ら」と、目の前の少女たちがプリキュアということはまだ知らずにいた。プリキュアの正体はグレイブ以外のノワールのしもべたちは共有されていた情報なので、彼だけがそう言うのをいちいち記憶に留めておくタイプではなかったようだ。そしてこの直後にプリキュアに変身したいちかたちを見て「お前らがプリキュアか?」と事態を把握する。
  • 自信たっぷりのグレイブは、ノワール・インフレーションでネンドモンスターを集合体にして巨大化させる。ネンドモンスターはキュアパルフェに手を縛られるも振り切り、キュアショコラのショコラ・アロマーぜをかわす。が、キュアホイップが止めキュアジェラートが氷を張り、更にそこからキュアマカロンからくすぐり攻撃をされ滑ってしまう。キュアパルフェのパルフェ・エトワールでネンドモンスターが動けなくなり、グレイブは、その強さに絶句してしまう。
    • 実は総合的な戦闘力ではプリキュアたち6人を集めたよりもネンドモンスターの方が優っていた。しかしプリキュアたちのチームワークによる戦術で隙を突かれて追い詰められたのである。
  • その後キラクルレインボーでネンドモンスターが浄化されたが、自信たっぷり気に「プリキュア、おもしれえじゃねえか」と言って去っていた。

■第28話

  • 情報収集とかあまりやる気のないグレイブに変わって、ネンドモンスターたちがキラキラルが集まりそうなイベントが開催される情報を掴んできた。しかしグレイブは「おいおまえら、先にこの会場に潜り込んどけ」と丸投げ。上質なキラキラルがあれば連絡することを期待してたらしいが・・・
  • 当のネンドモンスターたちが自らイベントを楽しみまくって連絡をよこさず、しびれを切らしたグレイブがイベント会場にあらわれる。そして明らかに不出来なのにキラキラルが溢れている不思議なケーキを発見。「くだらない出来なのにキラキラルが溢れてやがる」と呟くと、そのケーキを作ったひまりが侮辱されたことに怒りを燃やす。
  • その理由とか考えるのが面倒になったので、また何も考えずに周囲のキラキラルを質とか考えずに無差別に奪い出す。スイーツを満喫した人からもそうでもなかった人からも無差別にキラキラルが抜き取られ、一気に惨劇の場に。
  • またまたネンドモンスターを召喚するが、やはり基本スペックはプリキュアより高い。押されるプリキュア達に「帰れ!何もできねぇくせに!」と怒鳴る。煽りとかではなく本当に弱っちい連中にイラついた感じのセリフであった。
  • その言葉はキュアカスタードの心の火をつける。「わたしだからできることがあるんです!」とスイーツの科学の知識を総動員してクリームエネルギーをどう変容させていくかを仲間達に指示。その戦術は功をなし、ネンドモンスターは浄化された。またまたグレイブはプリキュアのチームワークに敗北したのであった。
  • クゥ・・・ふざけやがって!プリキュア!覚えてろ!」と屈辱にまみれたセリフを吐きながら退却。前回の余裕に満ちた退却とは対称的で、2回連続の敗北は彼のプライドをいたく傷つけたようだ
    • もっとも、プリキュアの敵幹部は何度か敗北を重ねても最後に勝てればいいと考えている連中ばかりだったので、二回の敗北くらいで余裕を失ったグレイブはすごい神経質と言えるが……

■第31話

  • いつものように上空をオープンカーで流しながら街のキラキラルを奪っていたグレイブの前に何の前触れもなくプリキュア達が奇襲してくる。プリキュア達よりもパワーがあるネンドモンスターは彼女達をはねのけ吹き飛ばし優勢を保つものの、プリキュア達は全く怯まずそれどころか勝利を信じた笑顔を崩さない。約束された勝利のBGMが流れる中、彼女達は決意の瞳でいつも以上に猛攻していく。
  • いつもと様子が違うプリキュア達にグレイブは困惑するが、実は今回はいちかのお母さんが帰ってきたことをきっかけに、泣いたり笑ったり色々なドラマがあり、最終的にプリキュア達は「みんなの笑顔を守る」ための戦いへ新たな決意を誓っていた。そこにタイミングよくグレイブがやってきたのでその思いを気合い全開100%でぶつけてきたのだ。しかしグレイブ視点からするとそんなことは全く知る由もないので、グレイブはプリキュア達の突然のモチベーションのアップにわけがわからないまま撤退に追い込まれることに。

■第33~35話

  • 伝説のパティシエ、ルミエルの力を得たプリキュアによってビブリーが撃破されたことを受け、ルミエルと因縁深い上級幹部のディアブルが復活し、プリキュアを抹殺しようと動きだす。
  • ディアブルの絶大な闇の力に最初はエリシオ共々戦慄していたグレイブだが、次第にそのディアブルの能力に惹かれていくようになる。
  • 35話でグレイブはディアブルを自身の手下になれば協力すると持ち掛けるが、当のディアブルは彼らとは全く協力する気はなく、グレイブの誘いを無下に断る。

■第36話

  • ディアブルはプリキュアの浄化技をまともに食らって肉体が失われても、その魂が闇のキラキラルで充満したアジトにもどり眠りにつくことで、より進化した新たなる肉体を得て復活する。つまりディアブルはやられるたびに無限に進化するのだ。闇の繭の中で眠りにつきながら新たなる肉体を構成しつつあるディアブルの姿に、羨望を隠しきれないグレイブ。
  • そんなとき、エリシオの「うらやましいですねぇ。私たちにもあんな力があれば… ねぇ、グレイブ」というあからさまな誘い文句にグレイブは心を動かされる。
  • 話の終盤、プリキュアに敗れたグレイブが魂だけの状態になって戻ってきた。新たな肉体を得て進化するため再び眠りにつこうとしたその瞬間、「その力、俺様がもらってやるぜ!!」との叫びとともにグレイブがオープンカーをディアブルに突っ込ませる。プリキュアから受けたダメージが癒えていないディアブルはなすすべもなく断末魔を上げ……

■第37話

  • 自慢の愛車の改造を終え、満足そうに「ハハハ・・・完成だ!」と叫ぶグレイブ。そして画面に映ったのは、ディアブルと融合して命を持ったオープンカーの姿であった。違法改造ってレベルじゃねぇぞ!
  • ちなみにこの改造車の名前は「ディアブル・カスタム」ということ(39話で判明)

■第38話

  • オープンカーに封じられたディアブルはもはや自由を奪われグレイブの虜となっていた。その怒りゆえなのかオープンカーからは強大な闇のオーラが常に噴出している。その様子にグレイブは「お前も走りたくてたまらないようだな」と不敵に笑い、その力を試すべくプリキュアたちに襲撃をかけることに。
  • そのとき、プリキュアたちはいちご山にいた。ルミエルのキラキラルを受けて人間化したペコリンが山の動物たちにスイーツを振舞っていたのだ。そこに現れたグレイブはペコリンが作ったスイーツと動物たちのキラキラルを根こそぎ奪う。ペコリンの思いが踏みにじられたことにプリキュアたちは怒りグレイブに戦いを挑むが、グレイブは暴れ馬であるディアブル・カスタムを乗りこなし、そこから吹き出る闇の力を自在に操りプリキュアたちを追い詰める。
  • プリキュアたち全員が地に伏し、今まさにとどめが刺されんとする絶体絶命の瞬間、そこに人間化していたペコリンが割り込みプリキュアたちを庇わんとする。自分では何もできないとわかりつつそれでも心からプリキュアたちを助けたいと願った時、ペコリンを人間化していたルミエルのキラキラルが体外に排出され、その輝きはディアブルをひどく怯ませた。
  • 排出されたルミエルのキラキラルは6つのドーナツ状の光輪となり、プリキュアたちはそれを使ってディアブル・カスタムとそれに乗っているグレイブを拘束。そしてアニマルゴーランドを直撃させる。
  • しかし、ディアブル・カスタムもグレイブもダメージを受けつつも、浄化で闇の力を失うようなことはなかった。もはやこの状態のグレイブにはアニマルゴーランドでは倒せないのである。しかしグレイブはここで深追いはせず「試運転にしては上出来か」と去っていった。
    • なお、この時点ではプリキュアたちはグレイブの車が強化されたことには気づいたが、ディアブルを乗っ取ったことまでは気づいていなかった。

■第39話

  • アジトのある空間で、暴れまわるディアブル・カスタムを完全に乗りこなすべく操縦の練習。そこでエリシオの「あなたはディアブルの力をまだ使いこなしていない」という忠告を受け、ディアブルの最も特徴的な能力が「多くの人々の心を操る」ということに改めて気づく。
  • そしていちご坂にやってきてディアブルの力を自分なりのアレンジを込めて最大限に解放する。いちご坂の町は100年前のように曇天に包まれ、街の人たちは瞬時にネンドモンスターの仮面が被せられた。すると街の人たちの心のキラキラルはグレイブに掌握され、彼の操り人形となってしまう。
  • ネンドモンスターの仮面をかぶった街の住人が群れをなしてプリキュアたちを攻撃してくる。それはまさにゾンビ映画さながらの光景で、プリキュア達も相手が街の住人だと手出しもできずに逃げ惑うしかなかった。しかし数があまりに多く、次第に追い詰められていく。
  • この状況を引き起こしたグレイブに街の人たちを元に戻せと叫ぶプリキュア達だが、グレイブは「断る!」と怒鳴り、そんなプリキュアたちの間違った認識を正すために説教し出す。

「簡単に戻したらオレの道具にされたこいつらが、浮かばれねぇだろうが!」

  • その言葉にドヤ顔をしながら車の上でカッコつけるグレイブ。煽りとかではなく、本人的には正しいことを言ってやったと思っているようだ。さらにグレイブは仲間であるディアブルを自分が乗っ取ったことをプリキュアたちに自慢しながら、自分は何かを成し遂げる手段として闇に手を染めたんじゃなくて、単純に心の底から悪いことがしたくてたまらなかったからノワールのしもべになって闇の力を受け入れたんだと開き直る。あまりに歪んだ価値観にプリキュア達も呆然となる。
  • そしてグレイブは操っていた街の住人たちの一部からキラキラルを奪い取り自らの体に吸収。プリキュアたちと決着をつけるため、ついに自分自身が戦うことにしたのだ。その力は凄まじく、ついにアニマルゴーランドを完全に跳ね返すまでに。
  • そして倒れ伏したプリキュアたちにとどめを刺そうとしたとき、何者かがそこに介入してくる。「ウッ… お前、生きていたのか!」

■第40話

  • 人間の姿になって華麗に復活したリオとグレイブが対峙し、今まさに戦いが始まると思いきや、喜びのあまりパルフェがリオに抱きついてきて戦闘どころではない状態に。プリキュアたちもそれを生暖かく見守る…というシチュエーションに、グレイブが付き合ってくれるわけもなく、「戯れてんじゃねぇ!」と容赦なく闇のオーラで攻撃。しかしリオはロッドを構えクリームエネルギーの障壁でそれを防ぐ。これはまさにプリキュアの戦い方……!
  • なんとリオはルミエルの祭壇で眠っていたことでルミエルのキラキラルをその身に宿したらしい。「借り物の力とて見くびるな!」と宣戦布告するリオに、グレイブは「俺の闇の力見せてやるぜ!」と受けて立つ。
  • グレイブは他人を利用することに躊躇はない。弱者は強者に利用されて当然なのだから。自らは後方に位置し、街の住人達を操りプリキュアたちを囲い込む。リオはルミエルの力でキラキラルの閃光を放ち、同時にいずこかへと仲間達を転移させた。
  • いつの間にか現れたエリシオに、逃がしてしまいましたねと冷たく言われる。だがグレイブはこんなものは小手調べだと言わんばかりに「ノワールを超える闇を見せてやる」と宣言。エリシオには手を出すなと暗にいっているようだった。
  • 連中が隠れるようなところはいちご山しかないと、街の住人たちを繰り出して山狩りを開始。山道を探索中にリオとビブリーを発見し、まずはこいつらからだと街の住人達に指示して追撃するが、プリキュアたちがなかなか現れないことに、こいつらが囮だと気づく。そして街の方から煙が上がってくるのを見つけて、プリキュアたちに計画にかんづく。
  • プリキュア達はグレイブの邪魔が入らないところでスイーツを作り、そのキラキラルで街の住人達をもとに戻そうとしていたのだ。しかしグレイブは街の住人たちをプリキュアの元にやらせてスイーツ作りを邪魔させ、さらにディアブルの闇の力を街中に張り巡らせてプリキュア達がすでに作っていたスイーツのキラキラルを闇に染めてしまう。「俺様を騙そうったって、そうはいかないんだよ! お見通しなんだよ!」
  • 万策尽きたプリキュアたちは再びいちご山に撤退しリオと合流するが、そこにグレイブが襲いかかる。今度こそとどめをさすために自らが前線に立ち、ついに決戦が始まる。その圧倒的な闇の力はプリキュアたちを追い詰め、さらにリオのロッドまで破壊する。「いくらいにしえのプリキュアの力といえども所詮は借り物。プリキュア出ない者がいつまでも使えるものか! 闇に焼かれて、くたばれ!」
  • リオの戦線離脱にプリキュアたちも絶体絶命。グレイブはそんなプリキュアたちに勝利を確信し恫喝する。「さあ、『オレのしもべになります』と言え!」
  • 明らかな薄い本案件にTVの前の大きいお友達に衝撃走る。だがプリキュアたちは当然そんな屈辱を受け入れるわけなく、怒りのアニマルゴーランドを放つが、前回と同じく跳ね返されてプリキュア側はその反動で大ダメージ。ボロボロになりもはやその身は風前のともしび。だが、いくらこいつらを痛めつけても負けは認めないと悟ったグレイブは、プリキュアたちが大切にするこの日常そのものを壊すことに決める。いちご坂だけでなく世界そのものを闇に染めようとグレイブは自らの闇を拡大していく。地面に倒れてそれをただ見つけるしかないプリキュアたちの屈辱の顔を目にしながら「弱い奴は強い奴に従えばいいんだ」と静かに言い放つグレイブ。
  • だが、ビブリーだけは諦めることなく、むしろそんなグレイブを汚物を見るような目で見下していた。彼女も一度は闇に染まった身。だからこそグレイブの心の闇もわかる。グレイブは自分が誰よりも強いことを周りに示さないと不安でたまらないのだ。世の中には自分を傷つけるものだらけだと怖くて怖くてたまらないから、誰も自分を傷つけないように虚勢を張っている。こいつは本当は誰よりも小心者なのだ。そして、いつもの調子でグレイブをバカにする言葉を吐く。

「誰が強い奴よ。あんたなんてね。『俺が! 俺が!』ばっか言ってるただの負け犬よ。あんた、世界が自分一人のものだって思ってるの?」

  • このビブリーのセリフこそが、グレイブの本質を極めてシンプルに表したものだ。自分の最も触れて欲しくないところをストレートについてきたビブリーにグレイブは激怒する。「相変わらずムカツク奴だな! その目! オレが人間だった頃に俺を追い出した奴らと同じ目だ!」
  • そしてグレイブは自分の忌々しい過去を独白する。誰よりも優れてた自分は弱いやつを踏みにじりのし上がってきたこと。だが、周囲はそんな自分の力を認めようとせず最悪な男とのレッテルを貼り離れていったこと…… 最終的に誰もが自分の元から離れてしまい孤独となったグレイブは世間の連中に深く絶望してしまう。俺という素晴らしい力の持ち主がおまえたち弱者を支配してあげようと親切にも骨を折っているというのに、なぜ俺を嫌う? 意味がわからない。人間たちの愚かさにほとほと呆れ果てたグレイブだったが、そんな時にノワールと出会う。ノワールは言ってくれた。「キミは正しい」と。その言葉はグレイブの中に確信を植えつけた。そうだ、間違っているのは俺じゃない。俺以外のみんなの方だ。「そう、オレはいつだって正しい!」
  • だがその時、街を染めていた闇のキラキラルが光のキラキラルによって浄化される。何事かと驚愕するグレイブだったが、グレイブがプリキュアたちと戦っている間に、いちご山の妖精と動物たちがプリキュアに代わりにスイーツを作ってそのキラキラルで街に光を取り戻したのだ。

「あんた周りが見えてないのよ。キラキラルを生み出せるのはプリキュアだけじゃない!」

「ノワールはこの町を闇に染めることはできなかった。お前の闇もノワールからの借り物だ!」

  • さっきまで「ノワールを超える闇を見せてやる」や「プリキュアの力とは言え借り物」と言って慢心し一気に形勢が逆転されたグレイブに、ビブリーとリオの言葉が深く刺さる。

「違う…!これは俺の闇だ!!」

  • 狼狽しながらも虚勢を張るグレイブ。しかし、もはや彼の周りには味方は誰一人としていなかった。プリキュア、街の住人たち、いちご山の妖精と動物たち、元悪い妖精たち、リオ、ビブリーがグレイブに怒りに満ちた表情を向ける。何百人もの人々の視線を受けたグレイブは次第に怯えた表情をみせ、ついに自分の心の弱さを抑えきれなくなる。

「そんな目で…… そんな目でオレを見るんじゃねぇ!!」

  • 心の弱さを見せてしまったグレイブはディアブルの闇を抑えきれなくなる。ディアブルの闇はグレイブを逆に飲み込んでしまい、ディアブルとグレイブは完全に融合。数十メートルを越す怪獣のような姿となった。もはや理性も残っておらず、ただ無差別に暴れていちご山を破壊しだす。このままでは街も大変なことに……
  • しかしプリキュアシリーズでは巨大化は負けフラグ。妖精たちが作ったスイーツのキラキラルを糧にスイーツキャッスルを精製したプリキュアたちはアラモードスタイルへとフォームチェンジ。その力で巨大グレイブを浄化し、元の姿に戻したのであった。
センシティブな作品

※実際の映像とは若干異なります。

  • 動くこともできず地面に倒れ伏したグレイブだったが、当然改心などはしていない。自分はこんなところでやられるわけにいかないと諦めきれないグレイブの様子は、ある意味で先ほどまでここに倒れていたプリキュアたちと似たところがある。しかしそこにエリシオが突如現れ、なんと彼をカードの中に封じてしまう。
  • エリシオの真の目的は、ノワールが見出した闇が育ちきったところで刈り取ることだったのだ。果たして、カードになったグレイブは今後どのようになってしまうのか……

中の人について

担当声優の江川央生氏は、『スマイルプリキュア!』第35話でワルブッターを、ドキドキ!プリキュア映画版で敵キャラクターの一人パープルバギーを演じている。

注意

ただの「グレイブ」「プリキュア」での検索だと、部分一致で4年前に登場した武器「ミラクルドラゴングレイブ」とヒットすることもあるので注意。

確実性を上げるのであれば「プリキュアアラモード」 「グレイブ」で検索するといいだろう

関連タグ

キラキラルをうばう存在

プリキュアの敵一覧

プリキュアシリーズ貫通

クローズウルフルン…不良口調で話す俺様タイプの敵キャラ繋がりで一人称も「オレ」。特に後者は作中で学ラン姿も披露している。

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編集者:阪腹
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