「絵本は黒人差別商品の一つに過ぎず、文学性や一般的認知を理由にしても黒人を深く傷つけている事実への贖罪符にはならない」
概要
この市民団体は昭和63年、小学四年生の発案により発足。初期には家族経営の零細な組織であったが、市民運動家であった父母のサポートの元、数百人規模の団体に成長し、平成14年まで活動が確認できたが、平成30年現在においては活動が確認できない。これはWeb上での活動をしておらず、マスコミ等も活動を取り上げることがないためである。
影響力
この団体はワシントンポストやロサンゼルス市とも交流を持ち、また推測であるが人種差別の関係により部落解放同盟との関係がある可能性が存在する。
活動内容
この団体の主とした活動は、日本国においてステレオタイプな黒人キャラクターを登場させた作品を掲載したメディアや団体等に対し黒人差別であると抗議を表明することによりそれらのキャラクターや作品、あるいは商品名等を排斥する、という手法であり、おそらく多くの出版社や団体に圧力をかけ、当時の黒人支援団体から賞賛を受けた一方、封印作品や抗議を恐れた業界の自主規制を誘発し、表現の自由に枷をかけることになったと思われる。
黒人作品をなくす会が抗議した作品の一部
オバケのQ太郎( 藤子F不二雄 ):一部回収、同作者のジャングル黒べえ一時出版停止
こちら葛飾区亀有公園前派出所( 秋本治 ):表現修正
ついでにとんちんかん( えんどコイチ ):表現修正
絵描き歌 かわいいコックさん:掲載誌回収
手塚治虫の動物王国( 手塚治虫 ):一時出荷停止
水と原生林のはざまで( 岩波書店、アルベルト・シュヴァイツァー ):一時出荷停止
疑問点
先述の通り絶版や表現修正を余儀なくされた作品があった。しかし、これを逆の考え方をするとあらゆる作品に黒人を描いてはならない・排除するというこれもまた一つの差別的な思想にもつながりかねない状況となりかねず、果たしてこの活動は本当に黒人差別をなくすものになりうるのか、今一つ考えていただきたい。この運動自体が差別的な行為そのものになっていないかと。
ある漫画家の意見
この会が行っていた活動を小林よしのりは自著「ゴーマニズム宣言」で表現の自由を混じえて批判している( ジャパニーズ土人くんという漫画を書こうとしたらこの一件も絡んで止められたと作中で描いており、「黒人はみんなマイケル・ジャクソンみたいに描くしかなくなる時代が来るぞ」とも発言しているようである )。
運動と暴挙
時に運動とはいつの間にか暴挙と化す可能性はゼロではない。先述のロサンゼルス市と交流があったとあるが、実はこの当時のロサンゼルス市はあの黒人社会の怒りの噴出であるロサンゼルス暴動( 1992年4月から5月にかけ発生。ロス暴動とも、アフリカ系アメリカ人に対する白人および韓国系からの差別や司法上の問題が重なって発生した暴動 )が発生する様々な潜在的要因をはらんでいた時代であった。暴動も会の発足から約三年後の出来事であり、時代背景もありこの会の活動が黒人社会に受け入れられたとも考えられる。