ドミナリア
どみなりあ
- トレーディングカードゲーム・マジック・ザ・ギャザリングの背景ストーリーの舞台である多元宇宙に存在する次元の一つ。
- 同ゲームのエキスパンション名、『ドミナリア』。背景ストーリーではドミナリア次元を舞台とした物語が描かれるカードセットである。
※次元:『マジック・ザ・ギャザリング』背景ストーリーにおける異世界の一つのこと。
『マジック:ザ・ギャザリング』背景ストーリー世界は
「限りなく広がる多元宇宙の中に文字通り数え切れないほどの次元が存在し、大半の各次元の住人達は多元宇宙や次元の存在はおろか、自身の住まう次元以外の世界の概念すら認識することなく暮らしている」
という世界観である。
『ドミナリア』次元の概要
多元宇宙の中心となる次元。我々が住む実際の地球によく似た惑星の形をとり、広大な海にさまざまな大陸が存在している。
ドミナリアという名は「ドミニアの歌」を意味する(ドミニアとは多元宇宙の古い呼び名)。多元宇宙においても非常に特殊な次元で、他の次元と比べて、常に多くの別次元と繋がっているという特徴がある。豊かなマナ資源があり、召喚しやすい多様なクリーチャーがいるため、 プレインズウォーカーたちが好んで訪れる理由の一つとなっている。こういった諸事情により、ドミナリアは様々な意味で多元宇宙(ドミニア)の中心的存在になっているのだ。
この次元はコイロスの洞窟で古代の力を持つ石を見つけた大工匠、ウルザとミシュラの兄弟の生誕の地でも知られている。彼らは互いに力を求め、その欲望からこの兄弟は凄惨な戦争を引き起こし、ドミナリアを壊滅状態に陥れ、次元を氷河時代へ引きずり込む事態となる。兄弟戦争が終結を迎えたとき、ウルザは闇の次元 ファイレクシアを見つけました。そこは肉と金属と油で彩られた地獄で、生命と機械の境目はほとんど無いも同然の世界であった。
ファイレクシアによるドミナリアへの侵攻、その危機を救ったのが飛翔艦ウェザーライトとその乗組員。かの有名な空飛ぶ船には、太古の魔法工学品が積まれており、その技術は、船が次元を渡ることさえも可能にしていた。
ウェザーライトとその乗組員である英雄たち、そしてレガシーと呼ばれる一連のアーティファクト(カーンを含む)は、いずれも侵攻を撃退する力となる。
ドミナリアは、多元宇宙全体を脅かした時と次元の破損の中心地でもあり、プレインズウォーカーが引き起こした数々の大災害は、ドミナリアを荒廃させ、多元宇宙の構造をも不安定にしまうのであった。時間と空間が負ったダメージはドミナリアから他の次元へと広がっていくものの、数多くの強力なプレインズウォーカーが裂け目を修復し、次元を再び安定したものへと復帰させたのであった。
ドミナリアの1年は420日である。ほとんどの文明圏では1か月を35日、1年を12か月とし、ウルザとミシュラの生まれた年を紀元0年とするアーギヴィーア暦を採用している。略号はARであり、「××××AR」で「アーギヴィーア暦××××年」を示す。
ウルザ、ミシュラ兄弟が生まれた年を紀元とし、ドミナリアに合わせ、1年を420日としている。ドミナリアの多くの国々で利用されている。
※プレインズウォーカー:『マジック・ザ・ギャザリング』背景ストーリーにおける「プレインズウォーカーの灯」と呼ばれる次元間を移動できる先天的な希少な能力の持ち主達のこと。
主な出来事
- 20AR頃〜64AR
ウルザとミシュラ、2人の工匠の兄弟の対立は、テリシア大陸中の国家と部族を巻き込んだ争いに発展していった。そして後世、『兄弟戦争』と呼ばれる戦争に至る。アルゴス島の最終決戦においてミシュラが既に生きる機械と化していたこと、そして彼の口から、彼が異世界ファイレクシアの悪魔にその魂を捧げていたことを知ったウルザがアーティファクト・ゴーゴスの酒杯の力を解放、ミシュラもろともアルゴス島の大半を粉みじんにするほどの大爆発を起こし、島にいたほとんどのものを敵味方関係なしに海へと沈めた。
- 418AR
気候変動もたらした兄弟戦争の原因としてウィザードらに対する宗教的弾圧が起きていた時代、魔道士の共同体・隠れ里である魔道士議事会の創設者イス卿、弟子メアシルの裏切りにあい、幽閉される。以後、12年の間、軟禁生活を強いられる。
- 450AR頃
ウルザがゴーゴスの酒杯の能力を解放したことで起こった膨大なエネルギーによって、決戦の地アルゴスをほとんど消滅させ、ドミナリアを含む12の次元が多元宇宙から隔離された状態になり、その影響でドミナリアの気候は寒冷化し2000年を越える氷河期を到来させた。
- 2,934AR
プレインズウォーカー・フレイアリーズが執り行った大儀式によって、次元の隔離は破壊されドミナリアの氷河期は終わり、”雪解けの時” を迎える。2934ARから20年間続き、気候が安定するまで気温は上昇した。 ただしその反動により各地で海面上昇が起きて多くの都市が水没し、疫病や戦争の原因となる。『フレイアリーズの世界呪文』と呼ばれる大儀式である。
- 3,285AR
来たるべきファイレクシアとの戦争への準備の一環として、ウルザはトレイリアに研究施設、兼、学校、そして来たるべき戦争時には拠点となる予定のアカデミーを開校する。
- 3,307AR
ファイレクシアの工作員ケリックが学院に潜入、襲撃を受け学院は修羅場と化す。この襲撃を阻止するために カーンが襲撃の直前に送り込まれる。そして事前に警告を発すことで過去を変えることには成功する。しかしタイムマシンは負荷に耐え切れず暴走、大爆発を起こしてトレイリア周囲の時空間は乱れ、生徒や教師たちのほとんどが死亡した。
- 4,150~4,196AR
ザルファーの宮廷魔術師テフェリー、魔法実験の失敗で自身の島ごと時の流れから切り離されて世界から一時消失。その騒動はジャムーラでも名高い三人の魔道士コロンドールのマンガラ・密林の隠者ジョルレイル・そして炎熱の島のケアヴェクを引き寄せる。その結果、戦争に発展。
- 4,205AR
ファイレクシアは念願のドミナリア侵攻を開始する。総ドミナリアの世界各地で同時多発的に複数の次元の門を開き、そこから巨大な空中戦艦や飛翔艦、そしてそれらに搭乗・搭載したファイレクシア軍やあらゆる兵器を継続的、かつ、大量に送り込み続ける電撃戦。その圧倒的な物量の波でドミナリア連合軍を押しつぶさんとする一方、各種の疫病をドミナリア全土にばら撒き、ドミナリアの生産力や連合軍の戦線維持力を消耗・衰えさせた。
第二フェイズとしてファイレクシアの前線基地として創り出した人工次元ラース覆い被さるように転移させドミナリアをファイレクシア化させるという計画であった。
しかし、ファイレクシアに潜入した9人のプレインズウォーカーたちの同盟ナイン・タイタンズは仲間を失いながらもファイレクシア各地に爆弾をしかけることに成功、ファイレクシア次元を破壊することに成功する。
- 4,305AR〜4,305AR
陰謀団が全域に勢力を広げオタリア大陸にて、この時代ミラーリを手にした人物がその魔力によって暴走する事件が多発する。一連の騒乱は最終的にドミナリアの魔法そのものの顕現である邪神カローナ出現にまで至る。
- AR46世紀頃
何度も繰り返された大災害によって時間や空間、エネルギー、魔力、その他多くのものが歪み、世界のひび割れは「裂け目」となってドミナリアを侵食、次元そのものを荒廃させる現象を引き起こす。多くのプレインズウォーカーが自らの灯と命を捧げて食い止める。これが後に多元宇宙におけるプレインズウォーカーの性質を変える『大修復』である。
――かつて、多元宇宙の崩壊の危機すらも迎えながら、旧きプレインズウォーカー達の灯によって多元宇宙の法則そのものが生まれ変わり、新たな灯を持つプレインズウォーカー達による新たな時代を迎えたドミナリア。
新たなプレインズウォーカー達と共に、ドミナリアの新たな姿と物語が描かれる。
エキスパンション:ドミナリアの概要
2018年4月27日発売(予定)のエキスパンション。
キャッチコピーは「伝説の結集」。
これまで多くのエキスパンションの背景ストーリーの舞台となった次元ドミナリアが11年ぶりに登場。
それに合わせ、今回は中心となるテーマに伝説のパーマネントが据えられており、ブースターパックはどれにも、伝説のクリーチャーが少なくとも1枚入っている特殊枠が設けられている。
また、直近に発売されたデュエルデッキ『エルフvs発明者』で施された幾つかの変更点が採用されている。
○特殊タイプ「伝説の」を持つ、プレインズウォーカーでない各カードは、カード名が印刷されるボックスが装飾で囲まれるようになった
○ルール文章とフレイバー・テキストを明確に区切るための罫線が追加された
○カードテキストの簡略化。例として今回再録されたラノワールのエルフのテキストは「(T):(緑)を加える。」に変更
後述のフォーマットの変更も合わせてこれが転機の一つだといえる。
英雄譚
通常、カードのイラストは横長縦半分になっているが、ドミナリアに収録されているカードの中にはイラストが縦長になっておりカードテキストがカードの縦半の左側に掲載されているものがある。
新しい種類のエンチャント英雄譚である。
カードごとにI・I・IIIの3種の章番号を持っており、
英雄譚が戦場に出る際、及び毎ターン伝承カウンターを1個ずつ追加、カウンターが乗るたびにその数に対応した能力が発動、IIIの章能が発動した後、その英雄譚を生贄に捧げるいう変則的なエンチャント。場に存在して戦局に影響を与えるカードというよりは1度使うと効果が3回分発動するカードといったほうがよい。
英雄譚というだけあり兄弟戦争がモチーフの『アンティキティー戦争』、旧ファイレクシアの教えを記した『ファイレクシア経典』といった過去の背景ストーリーでの重要事件や主要地点に関わる伝承をカード化されている。
スタンダードの変遷
これまでフォーマットの一つ、スタンダードの範囲は、直近2年に発売された3~4つのブロック、2ブロック・モデル(年に2ブロックで、各ブロックは大型セット1つと小型セット1つ)で行っていたが、
今後のエキスパンションではブロック製を廃止。年1回発売の基本セット+秋、冬、春のセットの3+1モデルで、
使用可能なセットが「直近2年に発売された5~8個のエキスパンションと基本セット」に変わった。
公式カードリスト(外部リンク)
背景ストーリー小説
以下、外部リンク
- 『ドミナリアへの帰還 第1話』
- 『ドミナリアへの帰還 第2話』
- 『ドミナリアへの帰還 第3話』
- 「ドミナリアへの帰還 第4話」
- 「ドミナリアへの帰還 第5話」
- 「ドミナリアへの帰還 第6話」
- 「ドミナリアへの帰還 第7話」
- 「ドミナリアへの帰還 第8話」
- 「ドミナリアへの帰還 第9話」
- 「ドミナリアへの帰還 第10話」
- 「ドミナリアへの帰還 第11話」
- 「ドミナリアへの帰還 第12話」
ストーリー
アモンケットでの大敗北。それでもリリアナとギデオンは、数々の伝説が残る次元でニコル・ボーラスに対抗するべく歩みを進める。
主な登場人物
プレインズウォーカーである 人間の女性。
プレインズウォーカー組織、ゲートウォッチ構成員。
『マジック・オリジン』において故郷の次元がドミナリアであることは明かされていたが、『ドミナリア』の物語で故郷である「カリゴの森」はエローナ大陸ベナリア国に存在することが判明した。
かつてカラデシュ次元において多元宇宙において最も旧く強大にして邪悪なるプレインズウォーカー、ニコル・ボーラスの手下たるプレインズウォーカー、テゼレットの介入を知ったゲートウォッチはボーラスを打倒することを決定した。
だが、ボーラスを危険視し、慎重な行動を主張したアジャニ以外のゲートウォッチの5人はボーラスの支配する次元であるアモンケットへと向かうも敗北し、アジャニが合流地点に選んだドミナリアへと敗走した。
しかし、ドミナリアに辿り着いたゲートウォッチのうちにジェイスの姿は見当たらず、リリアナがアモンケットへと向かった理由が「かつてリリアナと契約した悪魔、ラザケシュを殺すためゲートウォッチの力を利用するためだった」と知ったゲートウォッチの中にはリリアナへの不信と不和が広がっていく。
ギデオンも交えた口論の末、ニッサはゲートウォッチの脱退を宣言し、チャンドラもゲートウォッチの脱退こそしなかったもののアモンケットでの敗北から「もっと強くなる必要がある」と考え、異なる次元へと去って行った。
残されたリリアナは重傷を負ったギデオンを治療すべくカリゴの森に囲まれたヴェスの街へと向かうも、かつてプレインズウォーカーの灯が目覚めて以来帰ることのなかった故郷は今や海を越え襲ってくるようになってきた陰謀団に脅かされ、荒廃していた。
陰謀団のアンデッド騎士の襲撃をギデオンと共に迎え撃ったリリアナ。
しかし、陰謀団の軍勢を率いていたリッチの正体はかつて自身の施そうとした治療によって生ける屍となってしまった兄、ジョスがリッチへと変えられてしまい、陰謀団に隷属させられてしまったなれの果ての姿であった。
リリアナは陰謀団を率いる悪魔にして自身と契約した4体の強大なる悪魔の最後の1体、ベルゼンロックへの復讐を誓う。
プレインズウォーカーである人間の男性。
プレインズウォーカー組織、ゲートウォッチ構成員。
陰謀団の襲撃の後、リリアナから
「陰謀団の軍勢を率いていたのがリッチへと変わり果てたリリアナの兄、ジョスであること」
「かつて自身が誤ってジョスを不死者としてしまったこと」
「陰謀団を率いるベルゼンロックはジョスを自身に仕向けるため利用しようとしていること」
「リリアナはジョスの安息を願っていること」
を打ち明けられたギデオンは、リリアナと共にベルゼンロックを倒すことを目指す。
プレインズウォーカーであるレオニン(ライオンの頭を持つ獣人)の男性。
プレインズウォーカー組織、ゲートウォッチ構成員。
かつて自身以外のゲートウォッチの面々がボーラス打倒のためアモンケットに向かおうとした際、慎重な行動を訴えドミナリアを集合場所として選んだ。
ジョイラ曰く「友達」であり、ウェザーライト号復活のためジョイラに協力している。
ドミナリア次元シヴの地、ギトゥ族出身の工匠。
人間の女性。
かつてアカデミーで学び、ファイレクシアからドミナリアを守るべく自身の工匠としての手腕により様々なアーティファクトを発明した人物であり、ドミナリアの「時間の歪み」を解決すべく仲間達と共に旅をした人物でもある。
若い頃にカーンの時間逆行によって引き起こされた時間災害の影響を受けたことにより不老長寿の特異体質となっており、千年以上の時を生き続けている。
かつてファイレクシアとの戦争で次元を渡りファイレクシアと戦い海底に沈んだ、空を往き次元を渡る飛翔艦、ウェザーライト号を引き上げ、ウェザーライト号の復元とかつての乗組員達の子孫ら同志たる乗組員を集めてのウェザーライト号の復活による陰謀団のドミナリア支配への対抗を目指している。
- シャナ・シッセイ
人間の女性。
かつてのウェザーライト号の艦長、シッセイの子孫にあたる人物。
血筋により魔術に対する耐性を持つ女剣士。
ジョイラの勧誘を受け、ウェザーライト号の乗組員となることに賛同する。
- ラフ・キャパシェン
人間の男性。
かつてのウェザーライト号の艦長を務め、ファイレクシアとの戦いで壮絶な宿命を背負ったジェラード・キャパシェンの一族の子孫に当たる人物であり、ベナリアの騎士たるダニサ・キャパシェンの弟。
幻影の魔術を使う魔術師。
「少年」とすら称されるほどの若年の身であるようである。
姉ダニサへの勧誘を断られ、キャパシェン邸を去ろうとするジョイラに対しウェザーライト号の乗組員となることを嘆願し、シャナからはその未熟さを危惧されつつも熱意と心と技術を認められ、ウェザーライト号の乗組員となることを認められる。
- ティアナ
天使の女性。
かつて「大機構」と呼ばれるとある地域の灌漑設備の守護を願う人々の祈りに応じ、セラ教会により創造された天使だったが、彼女が「大機構」の元に辿り着いたとき、その地域は既に陰謀団の魔の手により滅ぼされていた。
その後「機械を守護するために創造された天使である」という来歴によりウェザーライト号復元のためセラ教会より派遣され、パワーストーンの再生を監督していた。
既に自身が生まれた意味を喪った身であることに悩み続けていたが、自身がウェザーライト号の守護天使となることを願うようになり、ウェザーライト号の乗組員に志願した。
- アルヴァード
本来はベナリアの騎士だったが、陰謀団との戦いの中捕えられ、吸血鬼へと変質させられてしまった元・人間の男性。
可能な限り吸血衝動に抗うことを目指しているが、自身を抑えられなくなり彼自身もそれが許されざる行いだと感じながらも陰謀団員のみから吸血を行うことで非道を避けようと試みている。
ある時、ある方向から感じた吸血衝動を弱める力を目指し引き寄せられるうちに、その力の源であったウェザーライト号のパワーストーンの元へと辿り着いた。
吸血鬼故にティアナ達からも警戒されていた身だったが、ウェザーライト号の復元現場がフェニックスに襲われた際、作業員らを助け、ティアナを助けるべく共に戦った姿をベナリアの騎士として正しい行動を取ったと認められ、ウェザーライト号の乗組員として受け入れられる。
- スライムフット
ウェザーライト号修復の際に胞子が木材に根を張り、誕生したサリッド(知覚力を備えた動く菌類)のマスコット兼甲板掃除係。
ウェザーライトの持つ記憶や感情のようなものを、"声"という形で知ることができる。
- テフェリー
ドミナリア次元ジャムーラ大陸ザルファー出身の魔術師。
人間の男性。
かつてアカデミーで学び、ファイレクシアからドミナリアを守るべく自身の「フェイズ・アウト」と呼ばれる特別な魔術によってザルファーとシヴの地をドミナリアから転移させた人物であり、ドミナリアの「時間の歪み」を解決すべく仲間達と共に旅をし、「時間の歪み」の修復のためにプレインズウォーカーの灯を捧げ『大修復』を行った元プレインズウォーカーでもある。
『大修復』で灯を失う以前はかつてのプレインズウォーカーの神の如き力の一端として不老長寿であったため千年以上の時を生き続けており、現在も加齢が非常に遅い特異体質となっているため数十年間五十代の姿を保っている。
かつて自身のフェイズ・アウトの失敗により未だドミナリアに戻らないザルファーを取り戻すことを贖罪と信じ、その術をウルザが数多の罠と共に隠した遺産に求め娘のニアンビと共にウルザの遺跡の謎を解き明かすことを目指している。
- ジョス・ヴェス
リリアナの兄。
リリアナがプレインズウォーカーの灯に目覚めたのは、若かりし頃のリリアナがジョスを治療しようとして誤って生ける屍としてしまったからであった。
そして今、ジョスはヴェス邸にて行われた屍術によりリッチと化し、ベルゼンロックに隷属する陰謀団の指揮官となっていた。
ギデオンおよびベナリア軍との共闘によりリリアナはジョスをヴェス邸の屍術の儀式跡へと誘き出し、鎖のヴェールの力を用いてジョスを不死から解放したものの、ジョスは
「リリアナ達の父はジョスを止めようとしてジョスに殺され、母は妹達を連れてジョスを救う魔術を探すべく旅に出たがその道中で命を落とし、ついにはヴェス家の者は尽く命を落とし滅び去った」
「ヴェス家を破滅させたリリアナこそがヴェス家の呪いだ」
という呪いの言葉をリリアナへと吐きながら朽ち果てていった。
- ダニサ・キャパシェン
人間の女性。
ベナリアの騎士。
かつてのウェザーライト号の艦長を務め、ファイレクシアとの戦いで壮絶な宿命を背負ったジェラード・キャパシェンの一族の子孫に当たる人物。
ジョイラの勧誘を受け、
「ウェザーライト号の乗組員となれば、陰謀団のドミナリア支配を挫くためベナリア一国を守るだけ以上のことができる」
という説得にも賛同しつつも、
「故郷であるベナリアを守護することを誓った身である以上、ベナリアを守るため戦いたい」
と理由で乗組員となることを断り、ジョイラも内心憤慨しつつもそれが正当な理由であることは認め別れた。
- ジョダー
人間の男性。
かつて氷河期以前、メアシルに幽閉されていた魔道士議事会の創設者イス卿を救い出しメアシルと戦った魔導士であり、プレインズウォーカーであるウルザの直系の子孫に当たる人物である。
若い頃に偶然魔法の噴水により不老長寿の特異体質となり、四千年以上の時を生き続けている。
現在はトレイリア西部のトレイリア魔導士アカデミーの指導者を務めており、ベルゼンロックの元に辿り着くための手掛かりを求めてアカデミーを訪れたウェザーライト号一行を迎える。
- ルチ修道院長
厳密に言えばドミナリアではなく、レサーガ次元に存在する炎の魔道士の学び舎ケラル砦の人物であるが都合上、ここに記載する。
チャンドラがドミナリア到着時に伝説の紅蓮術師“ヤヤ・バラード”の足跡を察知し、彼女の教えを受けようと保管されていたヤヤのゴーグルを勝手に持ち出そうとしたことをと咎めるが、彼女を止めることは出来ずただプレインズウォークするのをただ見てるしかなかった・・・
- ベルゼンロック
リリアナがかつて若さと力を求め、ボーラスの仲介を介して契約した4体の強大な悪魔の1体。
「荒廃の王」、「古龍の殺戮者」、「アーボーグの王」、「悪魔王」などの称号を名乗り、『ドミナリア』の時代の陰謀団を支配している。
ジョイラ曰く
「ベルゼンロックは世界の歴史を書き換えたがっている。二万年前、原始のドラゴン(ボーラス等々エルダー・ドラゴンらの事)の凋落にまで遡って、あらゆる悪の背後の存在になろうとしている」
とのことであり、その一環として陰謀団の工作員に古のプレインズウォーカー、ダッコンが鍛え上げ自ら振るった「黒き剣」を回収させ、陰謀団の信奉者にその剣を鍛え上げ、振るった者がベルゼンロックであるかのように振る舞わせているなど歴史改竄を謀っている描写が見受けられた。
アラビアンナイト → アンティキティー → レジェンド → ザ・ダーク → フォールン・エンパイア → ホームランド
アイスエイジ・ブロック → ミラージュ・ブロック → テンペスト・ブロック
テンペスト・ブロック → ウルザ・ブロック → マスクス・ブロック
マスクス・ブロック → インベイジョン・ブロック → オデッセイ・ブロック → オンスロート・ブロック → ミラディン・ブロック
ラヴニカ・ブロック → 時のらせんブロック → ローウィン=シャドウムーア・ブロック
イクサラン・ブロック → ドミナリア → ???
(カードセット「ドミナリア」を境に、カードセットのブロック制は廃止となる)