たしぎ
たしぎ
「何を躊躇してるんです!!? 証拠なんて待ってたら何も防げないでしょう!!?
敵はその目で見極めなさいっ!!!」
人物
海軍側の主人公的な登場人物の1人。くいなと瓜二つの容姿だが、性格はおてんばな彼女とは違い、謙虚で真面目であり誰に対しても基本的に敬語でしゃべる。
生真面目で真っ直ぐな女性だが、上司のスモーカーに「とろい」と叱責される程どこか抜けたところがあるおっちょこちょいな性格。戦闘中は眼鏡をはずすクセがあり、特にその後眼鏡をかけ忘れることが多く、この状態だと真面目な顔で見事な天然ボケをかます。
大の刀剣フリークで、その筋の、アニメ版ではジュラキュール・ミホークの黒刀「夜」の解説をスモーカーや視聴者に披露している他、一目見てゾロの持っていた刀が「秋水」と見抜くなど知識は豊富で名刀を見ると目を輝かせるため、ゾロからは「刀マニア」とあだ名をつけられている。しかしほとんどが資料だけでの知識なので、三代鬼徹の恐ろしい逸話については知らなかったりもした。
夢は、世界中に散らばり悪党に渡ってしまった名刀を自分の手で全て回収すること。
扉絵では新米のコビメッポチームに刀剣に関して教授するシーンも描かれた。
剣士としての精進を怠らない努力家でもあり、特に「女だから」という理由で実力を低く見られることを嫌う。
この面はくいなとも共通しているため、どこまでも幼なじみであるくいなを想起させるたしぎに対しロロノア・ゾロはローグタウンで出会った当初、珍しく感情をあらわにしながら「存在が気に入らない」と苦手意識を露わにし「パクリ女」呼ばわりしていた。
ゾロとは当初、ただの剣士として出会ったため、たしぎは彼に騙されて馬鹿にされていると思っており、彼を目の敵にしていた。
後にアラバスタでの共闘を経て、ゾロはたしぎへの「パクリ女」呼びをやめ、たしぎもまたゾロを超える剣士となることを改めて誓った。
戦闘能力
業物の刀「時雨」を愛刀として振るう女剣士。海軍本部曹長としての実力を備え、普通の海賊程度なら一瞬のうちに斬り捨てる高速の剣術を操る。
新世界編では技量を更に高め、飛んで来る砲弾を刀で受け流し、弾道を逸らす"柔の剣"を使いこなすまでに成長している。また、剣術以外にも、程度は低いが武装色の覇気を身に付け、「六式」の一つ「剃」を会得している。
新世界に拠点を置くGL支部所属、しかもレベルが低いとは言え覇気や六式が使えるという時点で、全体的に見れば「大佐」としては割と強い方なのではないかと推測される。
ちなみに、実は原作においてたしぎはほとんど技を使用した事がない。というのも、不運にも劇中では自分より数段上のレベルの相手を戦う場合が多く、そのせいで戦闘の描写がカットされたり、酷い時はまともな戦闘にならないまま敗北を喫する場合まであるからである。
初めて”斬時雨”を使用したモネ戦も、ゾロの介入がなければ敗色濃厚だった。マリンフォード頂上戦争を生き残るなど、実力が無いわけではないが、全体的な戦績はあまり芳しくない。ルフィやローに言わせればまだまだ「弱い」らしい。しかし、人一倍向上心が強く負けず嫌いな彼女なので、今後のレベルアップと活躍に期待すべきところだろう。
技
斬時雨(きりしぐれ)
一瞬で相手との間合いを詰め、すれ違いざまに斬り捨てる。
現在、原作においてたしぎが使用した唯一の技。
ゲーム作品では他にもオリジナルの技を使用している。しかし、トロさが災いして技を出した後にバランスを崩したり尻餅を付いたりして隙を晒す事がある。
活躍
初登場であるローグタウンでは、スモーカーの部下の曹長として登場。ゾロを一般人の剣士と思い込んでいっぽんマツの武器屋で知り合い、彼があっさりと自分の腕をかけ、妖刀「三代鬼徹」を選ぶ試練を乗り越えたのを見て腰を抜かしていた。
その後、モンキー・D・ルフィの処刑の最中、ゾロが麦わらの一味「海賊狩りのゾロ」と知り、ルフィと共に逃げるゾロと衝突するが、あっさりと敗北。
しかし、止めは刺されず、「自分は女だからか?」と聞いたことで、嫌でもくいなを意識したゾロはたしぎを「パクリ女」呼ばわりし口論。悪天候も災いして一味を取り逃がし、たしぎは麦わらの一味を追うことを決意するスモーカーに同意し、ゾロへのリベンジを決意する。
2度目の登場であるアラバスタではスモーカーの命令で麦わらの一味を追い島内を進軍。しかしその内にアラバスタを狙う王下七武海クロコダイルの存在に気付き、当時クロコダイルの右腕であったミス・オールサンデーことニコ・ロビンと対峙するが敗北。更に倒れていた所に現れたサー・クロコダイルには、「負け犬は正義を語れねェ」と吐き捨てられ、否応無しに自らの無力さを痛感させられる。
それでもなお国を救うための最善の策を考え、麦わらの一味を援護しバロックワークスと戦うこと事を決意。市民に偽装するバロックワークスを己の眼で正体を見抜き、戦い抜いたおかげでアラバスタを救う一助となったものの、全てが終わった後、正義を成し遂げられない自分の弱さに涙を流し強くなることを誓う。
スモーカーと同様に、表向き「クロコダイルからアラバスタを救った英雄」として少尉に昇格させられた様子。
3度目の登場であるマリンフォード頂上戦争では、スモーカーと共に白ひげ海賊団相手に奮闘し、エース・白ひげを討つという目的を終えて尚徹底的な勝利を求める海軍の動きに違和感を覚えていた。
4度目の登場は2年後の新世界でG-5支部で中将に昇格したスモーカーの部下として登場。
階級が大佐に上がり、剣術も砲弾を逸らす術を取得するなどかなり高度なものになった。またG-5支部の面々からはアイドルのような扱いを受けており、当人はそうした浮ついた扱いをされていることに不満を持っているようだ。
多数浮上する魚人島から来た海賊たちから麦わらの一味の情報を手に入れ、一味を追って世界政府が立ち入り禁止に指定にしている島パンクハザードに上陸。
そこで王下七武海のトラファルガー・ローと対峙し、たしぎは単騎戦いを挑んだが、ローにあっさり撃退され、「弱ェ奴は死に方も選べねェ」と言い放たれてしまう。また、たしぎを助けに入りローと戦ったスモーカーもローに僅差で敗れてしまい、たしぎとスモーカーはローの能力で人格を入れ替えられてしまった。
入れ替え後、研究所の現在の主で元政府科学者のシーザー・クラウンの存在にスモーカーが気付き、たしぎはスモーカーと共にシーザーを捕らえようと動き出したが、シーザーのペットである毒ガスの塊(スライム)とシーザーのガスガスの能力の前に敗北し、別の場所で捕らえられた麦わらの一味やローと共に投獄されてしまった。
その後、シーザーに誘拐された子供達を救うため・シーザーに協力するヴェルゴを止めるため、恥を承知でローたちに頭を下げ、ローと麦わらの一味と協力するようスモーカーを説得、ローにも了承され、スモーカーとの人格入れ替えは解除され脱出する。脱出後は、ゾロと協力して王下七武海ドンキホーテ・ドフラミンゴがシーザーの助手と監視を兼ねて派遣した部下モネを倒した。
シーザー達との戦いが終わった後、たしぎはスモーカーの指示により子供達を家に送り返す任務を与えられ、一部の部下を引き連れてスモーカーよりも先にパンクハザードを出航した。
この他にも、2年後の世界を舞台とした2012年12月15日公開の劇場版第12作目『ONEPIECE FILM Z』では本部大佐として登場しており、元海軍本部大将ゼファー率いるNEO海軍への対策会議に出席した。
余談
短編の麦わら劇場その3 「OBAHANTIME」でスーパーの店員として登場。