「この場で私が『死刑』を申し渡す!!」
概要
『仮面ライダーディケイド』オリジナルのライダーで、ディケイドにおける「龍騎の世界」での13人の仮面ライダーの一人である。
劇中ではリュウガや王蛇の代わりにアビスを、更に異世界からやって来たディケイドを入れて「13ライダー」とされている(龍騎の世界には元々12人しかいなかった可能性もあるが詳細は不明、アビス自体も変身者やその協力者を考えるとイレギュラーな存在の可能性もある)。
「ATASHIジャーナル」副編集長の鎌田が変身。
基本カラーは水色。
ただしアンダースーツについては、龍騎・ナイト・ゾルダのような基本カラーと同じタイプや、他のライダーのような黒いタイプとも異なり、アビスの場合は黒がベースで一部に青色と水色が配色されている。
召喚機は左腕に装着するコバンザメ型の「アビスバイザー」。アビスバイザーからは鎌状の衝撃波を放つこともできる他、このアビスバイザーは必要に応じて取り外せる事が「RIDER TIME 龍騎」で判明した。
2体の鮫型ミラーモンスター「アビスラッシャー・アビスハンマー」と契約しており、この二体はアビソドンにも合体可能。
下記のAP値の高さ(リュウガや王蛇に近い)、鎌田の正体がパラドキサアンデッドのためか戦闘能力は高い。
所持カード
- ソードベント
アビスラッシャーの持つものと同じアビスセイバーを召喚。3000AP。
カードにもあるようにアビスラッシャー同様二本存在するがアビスバイザーで左手が塞がっているためか「仮面ライダーディケイド」劇中で使用したのは1本のみ。後述の「RIDER TIME 龍騎」ではアビスバイザーを外して二刀流で使っていた他、召喚の軌道上に敵を置いたのかブーメランのような攻撃かは不明だが、アビス自体に回転しながら飛んでくる不意打ちを行なった。
二刀流自体はこれより前の特写写真集やS.H.Figuartsで既に披露されており、こちらでもアビスバイザーは外している。
- ストライクベント
アビスラッシャーの頭部を模したアビスクローを召喚。3000AP。
右手に装備するのでこの時は両腕が鮫になる。
龍騎のドラグクローのようなタイプで、水流「アビススマッシュ」を打ち出すことができる(というか作中ではこちらしか使っていないので格闘にも使えるかは不明)。
2回目に使用した時はこのカードで水流を起こしてそこからアビソドンを召喚したが、この時はアビスクローは装着されず左腕(アビスバイザー)を突き出している。
- アドベント
アビスラッシャー、アビスハンマーを召喚。5000AP。
カードはアビスラッシャーの物のみ登場している。
劇中では1枚装填するだけで2体同時に召喚されている。
- ファイナルベント
アビソドンが敵に向かって特攻していく技「アビスダイブ」を発動。7000AP。
アビスラッシャーとアビスハンマーの合体させてそのまま単独で戦闘させていた為、作中での扱いはユナイトベントに近い。
劇中での活躍
実験と称する鳴滝の手によって「ブレイドの世界」から「龍騎の世界」に侵入し、「ATASHIジャーナル」副編集長として人間社会に潜伏。
桃井殺害事件で仮面ライダーアビスとして選ばれるが、実際に殺害したのは鎌田本人であり、偶然居合わせた光夏海に罪をなすりつけていた。
タイムベントで過去に戻った事でそのトリックがバレたため、過去の自分を吸収してディケイドや龍騎と戦う。
しかしディケイドとリュウキドラグレッダーの必殺技「ディケイドドラグーン」を受け敗北。鳴滝と共に「ブレイドの世界」へと撤退した。
実は鎌田の正体はハートスートのカテゴリーK(キング)・パラドキサアンデッドであったのだ。
なお、タイムベントにより時間を逆行したため、夏海の嫌疑自体がなかったことになっている。
また「龍騎の世界」での鳴滝の実験の内容は未だに説明されていない。
RIDER TIME 龍騎
「モンスターを倒して油断したか!甘いな!」
仮面ライダージオウのスピンオフ作品『RIDER TIME 龍騎』にも登場。変身者は鎌田ではなくサラリーマン風の男性(演者は富永研司氏だがスーツアクター側にクレジットされている為、役名未表記)で、声は坂井易直氏が演じている。
今作ではディケイド本編で見せなかったアビスセイバーの二刀流を披露している。また、二刀流をするという戦法上、左腕にアビスバイザーは装備されていない(というよりアビスセイバーを持った事で一時的に消えたというべきか。)
劇中ではデッドリマーを倒した直後の秋山蓮/仮面ライダーナイトに上述の二刀流で奇襲をかけて襲いかかったが、ナイトが発動したナスティベントの超音波で怯まされ、その隙に飛翔斬を叩き込まれ敗北。倒れた変身者は消滅し、劇中で存在が確認されているライダーの中では最初の脱落者となった。
(ディケイド本編でディケイド・龍騎・ナイトの3人を纏めて圧倒する実力を見せたアビスだったが、こちらではナイト1人に呆気なく倒されるという真逆の結末を迎える事となった)
彼が消滅した後、ライダーを自らの手で殺めてしまった蓮は絶叫する事しかできず……。
余談
- デザインモチーフはサメ…にしか見えないが実はシャチとの噂がある。ネットムービー『オールライダー超スピンオフ』で「鮫ライダーは555以外にはいない」とされたのもそのせいかもしれない。
- デザイナーは龍騎のミラーモンスターや一部ライダーを手掛けた篠原保氏。そのため、シャープかつ龍騎ライダーらしいデザインとなっている。
- 契約モンスターのアビスラッシャーは原典に登場していたミラーモンスターであったため、一部ファンはさらに盛り上がった。
- 劇中で使用したアドベントカードはアビスラッシャーのみ、他のカードもアビスラッシャー由来なためインペラーのような同種も従えることができるパターンなのか、アビスハンマーとも契約してるのかは不明。原典にはないユナイトベントを使わない合体やそのアビソドンが倒されてもブランク体にならずに戦いを続けたので「龍騎の世界」やディケイドオリジナルの設定や解釈があるのかもしれない。
- 人気を博してフィギュア化の機会が意外と多く、所持カードもプレミアムバンダイ限定商品として商品化されたほか、CSMのVバックルにてアビスのカードデッキも初商品化となっている。
- 公式では一応ディケイド側の仮面ライダーとしてカウントされるのだが、商品展開ではほぼ龍騎のライダーとして扱われている事が多い(『RIDER TIME 龍騎』でアビスがファムの代わりで登場した事からもそれが伺える)。龍騎系のライダーはある程度共通した装備があるからだろう。