「これは、
あきらかにムジュンしています!」
概要
『逆転裁判』シリーズでは、『123』にて主人公の“弁護士”として登場し、シリーズの原点における主人公とされている。初登場時24歳。通称・ナルホド。
『5』、『6』でも主人公として登場する他、『4』では一歩引いて、主人公の動向を見守るような役回りとして登場する。
法廷では、あふれる正義感とハッタリを武器に、数々の怪事件で何度も逆転無罪を勝ち取っていく。
性格
基本的にお人好しで、一途なタイプである。
その一方で、クセの強い登場人物たちに心の中で容赦のないツッコミを入れるなど、若干冷めたような感じも見られる。『4』では冷めた印象が強調され、王泥喜法介に対しては何かを仄めかすような話し方をよくするため、王泥喜からは若干ニガテ意識をもたれている。ただし、これは王泥喜視点の話であって、『4』の終盤の成歩堂を操作するパートでは、彼の性格はそう大きくは変わっていないことがわかる。
大学生時代は、コイビトができて変に浮かれる様子の他、コドモのような落ち着きのなさも度々目立っており、嘘がバレたときには「ごめんなさわわわーーん」と大泣きすることもある。
能力
- “弁護士”として
証人の「証言」をガクガクとゆさぶり、細かい点も逃さず追求し、法廷記録と「ムジュン」している証言を指摘し、集めた証拠品を突きつけ「ムジュン」を暴き、その証人を追い詰めて真実を追求していくことが彼の主な戦法。師匠である綾里千尋から譲り受けた「ハッタリ」と「逆転の発想」、そして「依頼人を信じる心」を武器に、どんなに不利な状況になっても最後まで決してあきらめずに、法廷を戦い抜いていく。
作中では「恐怖のツッコミ男」とも呼ばれていたらしい。
そのまっすぐな姿勢から彼を慕う人物は多く、心を開かない証人や被告(依頼人)の心を時に開き、時に暴き出し、真実を引き出し掴み取る力を持っている。
考え事をするときは手を顎に当てる(探偵モノとかでよくある考えるポーズ)癖がある。
シリーズの例に漏れず、追い詰められたり、重要な部分を指摘されると豊かなリアクションを取ってくれる。
英語力もそれなりに高いようで英国の裁判で無罪判決を勝ち取ったことも。
有名な事件で幾つもの活躍をこなしているものの、弁護士となった目的を果たし、相棒だった真宵との別離で燃え尽き気味で依頼を受けなかったり、逆転裁判と言う作品の性質上、安定感よりも追い詰められることが多いからか事務所の財政は火の車と書かれやすいものの、後述の携帯電話の料金はちゃんと払えているようであり6では真宵の為にあっさりと海外へ移動することを決断している。
なお、TVアニメ版では金銭に困っている発言は激減していた。(ゲーム版にも有った矢張に家賃を出してくれと思っている描写はある。)
『2』にて、霊力が込められた勾玉によって、相手の隠し事を南京錠という形で視認できるようになったがTVアニメ版では登場しなかった。
- 運の良さ
悪運の強い人物でもある。『2』の第1話で、諸平野に消火器で頭を殴られたものの、とくに外傷はなく(ただし、一時的な記憶喪失になった)、『3』の第5話では、焼け落ちた橋を渡ろうとして、崖から冬の急流に転落したのに「タチの悪いカゼ」を引いただけで済んだり、(この時、御剣検事に弁護士バッジを預けてカゼで法廷に立てない自分の代わりに弁護を依頼している)『4』の第2話では車と衝突し10m跳ね飛ばされ、電柱に頭をぶつけながらも足をねんざしただけで済んでいるなど、その悪運の強さを物語るエピソードは枚挙に暇がない。また、『3』では命を狙われていたことさえあるが、結果的に本人は無傷であった。狩魔冥曰く「運がいいのか悪いのかよくわからない」とまで言われている。前述のペンダントを食べてしまったことも健康に害はなかったようで、運が強いというより、もしかしたら体が頑丈なのかもしれない。
そしてよく事件に巻き込まれるため、部下からは「死神もハダシで逃げ出すトラブル体質」、貧乏刑事からは「たまにアンタが犯人だと思うときがある」と言われている。
また、生涯で風邪を3回しか引いたことがないが、その度に厄介ごとに巻き込まれている。
そしてあの男が絡んでいることが多い。
- 携帯電話
4までとんでもなく古いタイプ(カメラ機能すらない)を使用しており、5になって心機一転で買い替えた様子。着信音もトノサマンのテーマではなかったが6で再び使われた。
- 住居
逆転裁判1-3話では、早朝の真宵の電話に叩き起こされて出勤しており、成歩堂法律事務所と別に住所を持っていた模様(TVアニメ版ではアパートから自転車で通勤するシーンがある)。しかし、4-2話ではみぬきとともに事務所中心に住んでいるようだ。
容姿
ミョーにガタイのいい体と、後ろへ向かって黒くギザギザにトガっている髪型が特徴的となっている。
作中では基本的に、青いスーツに赤色(ピンク)のネクタイという服装でいることが多い。
逆転裁判3(21歳)
大学生時代。赤いマフラーを巻き、大きなハートマークの上に「RYU」と描かれたピンク色のきわどいセーターを着ていた。頭のギザギザの尖がりはやや甘い。『3』第一話では風邪をひいていた為にマスクも着用しており、イラストによっては鼻水を垂らしているものまである。
この頃は恋人の女性にデレデレであり、担当デザイナー曰く「ド派手なセーターは成歩堂の趣味ではなく、恋人からのプレゼントに浮かれて着てるだけ」との事。だが、この情けない表情に斜め上を行くセンスの私服が合わさった時のインパクトは絶大だったようで、多くのプレイヤーに「成歩堂の私服はダサい」という印象を植え付けた。漫画版でも、成歩堂は私服のセンスがほぼ皆無として描かれている。
なお、『5』のスペシャルコンテンツ『逆転推理』を最後までプレイすると、クリア特典として成歩堂をこの服装に着替えさせて、ゲーム本編をプレイできるようになる(なお、『逆転推理』は序章以外、有料の追加コンテンツとなっている)。
逆転裁判4(33歳)
気だるい表情をしており、無精髭が生えている。水色のニット帽にグレーのパーカー、下は黒いスウェットパンツとサンダル。首にはロケットを着用。派手な色のニット帽はみぬきのお手製で、ニット帽の側面にはピンク色で『PaPa』と書かれており、『蘇る逆転』時点の茜が着けていた、黄色のバッジが付いている。
担当デザイナー曰く「ダサかっこいいがテーマ」。ゲーム内や公式のイラストで帽子を外している描写は無く、前髪や後ろ髪がどうなっているのかは不明。
逆転裁判5、6(34歳~35歳)
『123』と比較して、「青いスーツの前を開け、中から白(グレー)のベストをのぞかせる」、「ギザギザの頭からは、前髪を一筋垂らす」という2点の変更がなされた。
気だるい表情は消え、『123』時の凛々しい顔付きに戻った。胸ポケットには『4』の時点で身に着けていたロケットが入れてあり、ロケットの鎖はポケットの外に流している。
人間関係
小学生時代の幼なじみに御剣怜侍、矢張政志がいる。また、友人に牙琉霧人がいる。検事の狩魔冥からは、一方的にライバル視されている。
助手には、師匠である綾里千尋の妹・綾里真宵がいる。普段はマイペースな彼女に振り回されて、よくツッコミを入れたりしている。真宵の従姉妹である春美からはなぜか「真宵様の婚約者」と思われており、成歩堂が他の女性と会話しているだけで「成歩堂が浮気をしている」と勘違いされ、そのたびに春美から強烈なビンタを食らっている。
しかしながら、成歩堂にとって真宵は掛け替えのない大切な存在であり、彼女の危機になると命懸けで助けようとする場面が見られる。真宵もまた成步堂のことを心から信頼しており、固い絆で結ばれていることが本編の描写からわかる。
『逆転裁判4』では、ある事件がきっかけでみぬきの義理の父親となり、自分のムスメとして面倒を見ており、後に新米弁護士の王泥喜法介を自分の事務所に迎え入れた。『逆転裁判5』では、法曹界の新しい風として新米弁護士の希月心音を自分の事務所に迎えており、王泥喜と心音を上司として見守る立場となった。
親や兄弟等の親族については、一人っ子であることが判明しており(2)、明治時代の法律家・成歩堂龍ノ介を先祖に持っている(大逆転裁判)。また、『4』からは養女のみぬきがいるが、それ以外は不明。
女性に対し、美人であろうと色仕掛けや依怙贔屓で揺れる事は少ない。大学時代で美柳ちなみとコイビトの関係にあったこと以外、交際については語られていない。
経歴
元々弁護士を目指していたわけではなく、勇盟大学の芸術学部で舞台俳優の勉強をしていた。しかし、小学生時代の親友である御剣怜侍の「黒い疑惑」を聞き、その真意を問いただすために弁護士になることを決意、在学中に司法試験に一発合格したという過去を持つ。
1作目の時点ではまだ新人のため経験も足りておらず、弁護士としてはまだまだ未熟だったが、いくつもの法廷で経験を積み、その後、立派な弁護士に成長していった。逆転裁判1-3話以降成歩堂法律事務所を開いて所長となる。
『3』から7年後が舞台の『逆転裁判4』では、成歩堂は7年前のある裁判で証拠品捏造の疑いをかけられたことで弁護士の資格を剥奪されてしまっており、同作の主人公・王泥喜法介やみぬきを見守る立場にあった。事務所の名前もみぬきのマジシャン活動を支援する成歩堂芸能事務所になっており、所長はみぬき、成歩堂自身は所属の芸人となっている。活動内容は表向きピアニストとなっているが全く弾けず、レストラン「ボルハチ」名物の「無敗の」ポーカーディーラーとして客寄せに貢献するのが主な裏活動中心となっていた。逆転裁判4-2話から王泥喜が事務所に加入して法律事務の業務を再開したため、みぬきの発案で事務所の名前が「成歩堂なんでも事務所」という珍妙なものに変わっている。
『4』から1年後が舞台の『逆転裁判5』では、ある約束を果たすために司法試験を受験し直して弁護士に復帰し、同作の主人公の一人として登場した。劇中の時間軸で弁護士の仕事をするのは8年ぶりとなった。成歩堂なんでも事務所所長となり、テミス法律学園から三年間無敗であった伝説の弁護士として講演と実技指導を依頼されるなど、法曹界での評価は高い模様。ただし、事務所名が奇抜すぎるためか、一般的には弁護の依頼は少ないようだ。
『6』では海外で修業中の綾里真宵を迎えに行くために、クライン王国を訪れる。
そこで知り合ったガイドの少年が殺人の容疑で逮捕され、「『弁護罪』による弁護士不要の法廷」を目の当たりにしたことで、自ら危険を承知で「弁護士」として異国の裁判に挑んでいく。
コラボレーション
レイトン教授vs逆転裁判
『レイトン教授』シリーズとのコラボで、『逆転裁判』側の主人公として登場。
ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3
プレイヤーキャラとして登場。原作をプレイしていた人なら、思わずニヤリとさせられる技や演出をそろえている。
プロジェクトクロスゾーン2
マヨイと共に参戦。
(※コンビで勘違いするかもしれないが、ソロユニットである)
推理ゲーム以外での出演はこれで2度目である。
太鼓の達人
3DSソフト『太鼓の達人ドコドン!ミステリーアドベンチャー』でストーリーモードにて、同じCAPCOM仲間のオトモアイルーと共演。さらに上海アリス幻樂団の博麗霊夢、霧雨魔理沙、十六夜咲夜、バンダイのラキたま、少年ジャンプの殺せんせー、スタジオジブリのまうちゅー、レベルファイブのジバニャン,、任天堂のカービィとデデデ大王とは初共演である。
演じた声優・俳優一覧
巧舟 | 『逆転裁判』から『逆転裁判4』『蘇る逆転』 |
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近藤孝行 | プロモーション映像、TGS特別法廷、『逆転裁判5』から『逆転裁判6』『CR逆転裁判』『プロジェクトクロスゾーン2』 |
成宮寛貴 | 実写映画版、『レイトン教授VS逆転裁判』 |
鳥海浩輔 | ULTIMATEMARVELVS.CAPCOM3 |
梶裕貴 | テレビアニメ『逆転裁判 〜その「真実」、異議あり!〜』 |
蘭寿とむ | 舞台『逆転裁判 蘇る真実』 |
兼崎健太郎 | 舞台『逆転裁判 逆転のスポットライト』 |
渡辺大輔 | 舞台『逆転裁判2~さらば、逆転』 |