概要
東京都品川区大崎にあるJR山手線(JY24)・埼京線(JA08)・湘南新宿ライン(JS17)、東京臨海高速鉄道りんかい線(R08)の停車駅。埼京線とりんかい線は始点。
山手線最大の車庫があり、このため通常は環状運転の山手線も大崎行きとなるとここで降りなければならない。これにて、運勢が分かるのである。
元々大崎はたくさんの工場敷地だらけでそれ以外は何もない、「山手線で一番地味な駅」という今では到底考えられない扱いだったのだが、1980年代を境に大きく変化する。
1982年に東京副都心の一つ(大崎副都心)の舞台とする案が立ち上がり、1989年の大崎ニューシティーと99年のゲートシティ大崎オープンにより商業施設が立ち並び、撤退した工場跡地もビジネスビルとして建て替えられ大規模な再開発が行われている。
2002年に埼京線とりんかい線が伸長され直通運転が開始された事により様々な線の起点となった。
ただ様々な建物とペデストリアンデッキで直結し過ぎたがゆえに駅舎の形状も複雑化し、駅標が分かりやすい位置に設置出来ないためなのか日暮里駅同様JR駅舎お馴染みの立体文字看板は取り付けられていない。
駅構造
乗り場 | 路線 | 方面 |
---|---|---|
1 | 山手線 | 品川・東京・上野方面 |
2 | 山手線 | 品川・東京・上野方面 |
3 | 山手線 | 渋谷・新宿・池袋方面 |
4 | 山手線 | 渋谷・新宿・池袋方面 |
5 | 埼京線/りんかい線/湘南新宿ライン | 新宿・池袋・赤羽・大宮方面/東京テレポート・新木場方面/横浜・大船・小田原・逗子方面 |
6 | 埼京線/りんかい線 | 新宿・池袋・赤羽・大宮方面/東京テレポート・新木場方面 |
7 | 埼京線/りんかい線 | 新宿・池袋・赤羽・大宮方面/東京テレポート・新木場方面 |
8 | 埼京線/りんかい線/湘南新宿ライン | 新宿・池袋・赤羽・大宮方面/東京テレポート・新木場方面/大宮・宇都宮・高崎方面 |
利用状況
近況
JR東日本
東京高速臨海鉄道
- 2017年(平成29年)度の1日平均乗車人員は63,766人である。
- りんかい線の駅では最も多い。
利用状況比較表
事業者名 | JR東日本 | 東京高速臨海鉄道 | ||
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年度 | 乗車人員 | 乗降人員 | 乗車人員 | 乗降人員 |
2008年(平成20年)度 | 123,918人 | 247,836人 | 49,718人 | 99,436人 |
2009年(平成21年)度 | 124,577人 | 249,154人 | 50,622人 | 101,244人 |
2010年(平成22年)度 | 126,436人 | 252,872人 | 50,653人 | 101,306人 |
2011年(平成23年)度 | 127,838人 | 255,676人 | 49,835人 | 99,670人 |
2012年(平成24年)度 | 138,311人 | 276,622人 | 55,666人 | 111,332人 |
2013年(平成25年)度 | 143,397人 | 286,794人 | 58,041人 | 116,082人 |
2014年(平成26年)度 | 145,672人 | 291,344人 | 60,467人 | 120,934人 |
2015年(平成27年)度 | 154,544人 | 309,088人 | 59,203人 | 118,406人 |
2016年(平成28年)度 | 160,820人 | 321,640人 | 61,340人 | 122,680人 |
2017年(平成29年)度 | 164,876人 | 329,752人 | 63,766人 | 127,532人 |
2018年(平成30年)度 | 173,136人 | 346,272人 |
隣の駅
JR東日本 | ||||
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山手線 | ||||
種別 | 前の駅 | 当駅 | 次の駅 | 備考 |
各駅停車 | 五反田駅 | 大崎駅 | 品川駅 | |
| ||||
種別 | 前の駅 | 当駅 | 次の駅 | 備考 |
| 大井町駅 | 大崎駅 | 恵比寿駅 | |
湘南新宿ライン | ||||
種別 | 前の駅 | 当駅 | 次の駅 | 備考 |
湘新特快 | 武蔵小杉駅 | 大崎駅 | 渋谷駅 | |
| 武蔵小杉駅 | 大崎駅 | 恵比寿駅 | |
横須賀線-宇都宮線経由 | 西大井駅 | 大崎駅 | 恵比寿駅 | |
東京高速臨海鉄道 | ||||
りんかい線 | ||||
種別 | 前の駅 | 当駅 | 次の駅 | 備考 |
| 大崎駅 | 大井町駅 |
100万人がスルーする?
この地域にある大崎駅はりんかい線の起終点である関係上、この沿線上にあるお台場や東京ビッグサイトでの大規模イベント開催時は(主に乗り換えの)乗客で混雑する。
とりわけ、ビッグサイトで開催される日本最大(&世界最大)の同人誌即売会であるコミックマーケット(以下コミケ)開催時は別格の混雑となり、特に始発や早朝、それにイベント終了時刻の前後(だいたい14時~17時頃)は乗り換え客でホームがごった返す。
…にも関わらず、大崎駅は乗り換えで「通過」する客は多いものの、「下車」する客はさほど多くなく、加えてこの駅の周辺はオフィス街の性質が強いためか、平日はサラリーマンらが多数行き交うものの、コミケは例年お盆と歳末という、夏(または年始)休みの真っ最中に開催されるため、「駅構内は大混雑なのに駅の外は閑散としている」という状態が長らく続いていた(これは駅周辺がオフィス街がゆえに飲食店なども土日休みの店が多く、下車してまで立ち寄る魅力に欠けていたことも一因であろう)。
そんな駅前の状況に目をつけた…もとい、危機感を抱いた地元の商店街(大崎駅西口商店街と、そこの新規事業室)は、こうした「通過」するコミケ参加者を客として取り込むべく「大崎駅で途中下車しても運賃は同じ(JRとりんかい線を擁するTWRとでは会社が違うため、乗り換え時に別途運賃がかかる)」という点に着目。
マスコットキャラクターである大崎一番太郎を起用し、「100万人がスルーする」という自虐ネタ全開の「大崎コミケ割」という企画を開始した。
これは、「大崎駅の周辺の店舗(飲食店がメイン)に協力を募り、コミケ期間中にそこを利用した人に対して割引や特典をつける」というもので、始まったばかりの頃は協力店舗がたった一店舗だけという惨憺たる有様だったが、回を重ねるごとにネットを中心に徐々に知名度が上昇してゆき、それにつれて協力する店舗が増えてきている。
さらに、知名度の上昇にともない、近年は協力店舗だけでなく商店街の有志らも自らイベントを立ち上げるに至っており、大崎駅の改札前にて「大崎コミックシェルター」を開催している。
これは「コミケ参加者の前線基地兼避難所」という触れ込みで、主に休憩所の提供や周辺施設の案内、屋台での飲み物やグッズの販売などを行っているほか、大崎駅の協力も取り付けた上で、大崎一番太郎(CV:山口勝平)による駅の構内放送も行っている。
上記の通りの自虐ネタをはじめ、時事のアニメネタなどをブッ込んでくる公式が病気的なノリはコミケ参加者らにも概ね好評な模様で、2016年8月のコミックマーケット90にあわせて開催された際にはステージイベント(大崎一番太郎らのショーやアイドルのライブなど)も行われるなど、イベントの規模・内容共に着実に成長…というか暴走しつつあり、翌年2017年8月のコミックマーケット92ではコミケの戦利品を見せることを条件にタダ酒を振舞ったり、駅構内の電光掲示板を「月姫」風にしてしまったりと、最早とどまるところを知らない。
このようにやりたい放題ではあるが、イベント開催中は大崎一番太郎関連のグッズ販売や周辺地域のPRも行われているため、ある意味では町おこしの側面もあると言える。
…が、2016年の冬コミにあたるC91や、続くC92における公式Twitterのハッシュタグは「#大崎狂ってる」という、町おこしとはとても思えない言葉を使用。く…狂ってる!(褒め言葉)
なお、これら一連の大崎駅周辺のイベントに対し、コミケの主催者側は協力や後援などは一切していないので、コミケと関連のあるイベントだと勘違いしないように注意。
とはいえ、コミケ期間中の便乗イベント(公式でそう名乗っている)としては、かなり大規模なイベントの部類であることは間違いないだろう。
ビッグサイトを始めとする臨海副都心方面ばかりに目が行きがちだが、湘南新宿ライン(快速西行)におけるこの駅の2つ隣は神奈川県の新都心みなとみらいがある横浜駅である。
言うまでもなく横浜へ手っ取り早く到着する目的でもこの駅が使われている。