「大魔王様!我々は金銀財宝を集め、大魔王様のために鬼ヶ島ランドを築きます!」
CV:今西正男
概要
原典の牛鬼が鬼の顔をした牛の様な姿なのに対し、現代ではまるで西部劇のガンマンを思わせる服装に身を包んだ、牛の獣人と言うべき姿を持つ。当然ながら腰には武器であり、自身の能力の要となる銃を、ホルスターに提げて携帯している。
加えて昔は本人曰く、「人間を突き飛ばすしか能のない妖怪」だったが、現代では後述の能力から「妖怪ライフルマン」を自称している。
その能力は武器である銃から自身の遺伝子が込められた弾丸を放ち、撃たれた者を牛鬼人間に変えてしまうと言う物。劇中ではそうやって大量に作り出した牛鬼人間に金銀財宝を強奪させ、それ等で「鬼ヶ島ランド」なる御殿の建設を目論んだ。
戦闘では銃で攻撃して来る他、牛らしく頭突きで攻撃して来る。また、闘牛宜しく赤い物を見ると興奮する性質の持ち主である点も見逃せない。
活躍
ジープに乗って街中に出現し、人々を追い回しては自らの遺伝子入りの銃弾を撃ち込む事で、次々と牛鬼人間に変えて行く。そして牛鬼人間となった犠牲者達は「東亜銀行」を襲撃し、金銀財宝を略奪した。奪った金品を元手に「鬼ヶ島ランド」の建設を大魔王に宣言すると、当人も「素晴らしいぞ!世界征服を成し遂げた暁には、その鬼ヶ島ランドで遊び暮らそうぞ!」と太鼓判を押す始末であった。
渉と愛の母親をライフルで狙撃して牛鬼人間に変えると同時に、牛鬼人間達が「寿宝」なる宝石店で宝石を強奪している所へカクレンジャーが駆け付ける。
ローラースケートを駆り、ガンマン姿で現れたジライヤに決闘を挑まれ交戦すると、持ち前の銃の腕で相手を追い詰める。止めを刺そうとした所へニンジャマンが加勢に現れるも、ジライヤと一悶着を起こした為、隙に乗じてニンジャマンに頭突きを繰り出し、その場は撤退。
その後、改めてガンマン姿のジライヤに勝負を挑まれ、西部劇らしく一騎打ちの早撃ち対決を行うも敗北してしまう。だが、サスケ達がスーパー変化した際にレッドの赤い姿を見て牛鬼人間と共に興奮。その勢いでレッドを圧倒し変身解除に追い込む。
やがて牛鬼人間と共に沖ノ島を占領すると、出現したニンジャマンと交戦。
然し、ニンジャマンから上記の赤い物を見て興奮する性質を利用され、赤いマントによる闘牛士戦法に翻弄されてニンジャソードの刺突を受け、怯んだ所へ更にカクレンジャーのカクレンジャーボールを喰らい敗北してしまう。
直後に妖怪エネルギーの落雷を浴びて巨大化すると、巨大戦ではニンジャマンの赤マントをライフルで撃ち抜き、「青二才」と言った事でサムライマンへの変身を許す羽目になる。
サムライジャベリンで攻撃するサムライマンをライフルの銃撃で圧倒するウシオニだったが、隠大将軍の参戦で形勢が逆転。最期は鉄拳ゴッドフィニッシュとサムライジャベリンの攻撃を同時に叩き込まれ「もう嫌ァァァッ!!」と言う断末魔と共に爆散する。
ウシオニが倒されると同時に、牛鬼人間にされた人々も元に戻るのだった。
余談
原典の牛鬼は「ぎゅうき」とも読み、西日本に広く伝承の有る妖怪である。姿は牛の頭に鬼の身体かその逆とも、牛の首と鬼の体に昆虫の羽を持ち、空から飛来したとも伝えられる。
非情に残忍で獰猛な妖怪とされており、毒を吐き、人を食い殺す事を好むと伝えられている。
主に海岸や川、湖沼地帯に出没するが、山間部や森林にも出没しては人を襲う。取り分け淵に出現する場合が多く、淵の水が濁ると牛鬼が出ると言われており、近畿地方や四国地方には牛鬼淵や牛鬼滝と言った地名が存在する。
カクレンジャー本編に登場したウシオニは上記の通り、「人間を突き飛ばすしか能が無い」と語っていたが原典の牛鬼の能力は更に凶悪で、和歌山県の伝承では出会っただけで人間を病死させるとも、その影を喰らう事で犠牲者を数日の内に死に至らしめるとも伝えられる。更に島根県では濡れ女と共謀して人間を襲う等、中々に知能犯な面も持つ。
因みに『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する牛鬼は自身を倒した者を牛鬼に変えてしまう強敵として描かれており、これが牛鬼人間の能力の元ネタと思われる。
また、本編での解説の際のイラストも、香川県根香寺に伝わる牛鬼の絵が元となっている。
声を演じた今西氏は『バトルフィーバーJ』のシンゾウ怪人以来、15年振りにスーパー戦隊シリーズの怪人の声を演じる事となった。続く第47話にも俳優としてゲスト出演しているが、2000年8月に亡くなった為、今作が最後の特撮出演となってしまった。
関連タグ
忍者戦隊カクレンジャー 妖怪軍団 妖怪(カクレンジャー) 牛鬼 ガンマン
ゴズナグモ:『侍戦隊シンケンジャー』に登場する牛鬼繋がりの後輩。
牛鬼(魔化魍):『仮面ライダーディケイド』に登場する牛鬼繋がりのライダー怪人。