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オリオンの編集履歴

2020-09-01 00:32:59 バージョン

オリオン

おりおん

ギリシャ神話に登場する英雄。また、それに由来する人物・キャラクターの名前。

誘導分岐

  1. ギリシャ神話に登場する狩人。オリオン座の由来。綴りはOrion。英語読みはオライオン。この記事で扱う。
  2. SoundHorizon』のアルバム『Moira』の登場人物。→オリオン(SoundHorizon)
  3. Fate/GrandOrder』に登場するサーヴァント。→オリオン(Fate)(アルテミスと共にいる)
  4. Fate/GrandOrder』に登場するサーヴァント。→超人オリオン
  5. 百神』に登場するキャラクター。→オリオン(百神)
  6. AMNESIA』に登場する精霊。→オリオン(AMNESIA)
  7. 夢王国と眠れる100人の王子様』に登場するキャラクター。→オリオン(夢100)

ギリシャ神話の英雄、オリオン

海神ポセイドンとミノス王の娘・エウリュアレの間に生まれた息子とされる。

ただし、伝承によっては母親はアマゾンの女王、大地母神ガイアを母とするティーターンであったとするものもある。


剛力無双、抜群の狩猟センスの持ち主で、生粋のプレイボーイという美丈夫。

オリオンはその美貌と強さを鼻にかけ、狩人として暴れまわっていた。

父親がポセイドンであった為か、水の上を自在に歩く能力を持っており、絵画では棍棒を携えた姿で描かれる。


逸話

恋の狩人、その旅路

成人したオリオンはシーデーという美女を妻に娶った。しかしシーデーは自身の美容に驕って、天の女神たちを引き合いにしてしまい、傲慢に怒った神々は彼女を冥府へと幽閉してしまう。


妻を喪ったオリオンは旅人となって諸国を遍歴し、酒神ディオニュソスの息子であるキオス島の王・オイノピオーンの娘メロペーに一目惚れする。

そこでオリオンは自分の狩りの腕前を披露し、たくさんの獲物を狩ってメロペーへ献上した。しかしメロペーはオリオンを野蛮にしか思えず、オイノピオーンは娘の心を察してオリオンを亡き者とすべく、島を荒らす獰猛なライオンを素手で対峙することを娘を与える条件とした。

オリオンはこれを承諾し、ライオンを見つけるや自慢の剛力で絞め殺し、その皮を剥いで王へと献上する。まさか本当にライオン退治を成功させるとは思わず、オイノピオーンはひたすら娘との結婚をはぐらかし続けた。その態度に業を煮やしたオリオンは、とうとう酔った勢いでメロペーを力尽くで我が物にしてしまう。娘を穢され怒ったオイノピオーンは、父神ディオニュソスに祈願してオリオンを泥酔させ、その隙に焼け火箸で目を抉って失明させ、海岸へ打ち捨てて報復とした。


失明したオリオンは途方に暮れ、ゼウスに助けを求めて祈りを捧げた。オリオンを憐れんだゼウスは神託を下し、「東の果てでオケアノスから登るヘリオスの太陽の馬車の光を受ければ治る」と伝えた。

オリオンは鍛冶神ヘパイストスの従者であるサイクロプスの金槌の音を頼りにまずリムノス島へ向かい、鍛冶場で新米弟子のケーダリオンを攫って道案内をさせ、東端のオケアノスに辿り着く。

そこで日の出を待っていると、暁の女神エオスがオリオンに一目惚れし、エオスはヘリオスに希ってオリオンの目を癒してやった。

視力を取り戻したオリオンは、オイノピオーンへ意趣返しを決心してキオス島へ向かうも、オリオンの復讐を予見したヘパイストスが地下室を建造し、オイノピオーンとメロペーは難を逃れる。オリオンは「オイノピオーンは祖父であるミノス王を頼ったに違いない」と考え、クレタ島へと渡った。


月女神との逢瀬、そして……

クレタ島に辿り着いたオリオンは、そこでエオスと再会して恋仲となる。そればかりか、巨人アトラスの娘たちで月と狩猟の女神であるアルテミスの侍女のプレイアデス七姉妹にも惹かれ、彼女たちを追い回し始める。

これに対し月光狩猟を司る純潔なる女神アルテミスは「自分の配下のニンフたちに手を出そうとした」と憤激し、オリオンに抗議するも、それ以来オリオンは次第にアルテミスにを開くようになっていく。次第に仲良くなっていく二人を見て、アルテミスが誑かされてはなるものかと焦燥した太陽神アポロ(アルテミスの)は大地の女神ガイア相談し、オリオンを亡き者にしようと考えた。


ガイアは浜辺を歩いていたオリオンのもとに巨大なを送り付け、オリオンのを刺させた。激痛に驚いたオリオンはサソリが追ってこないようにに向かって逃げようとするが、アポロは遠方からアルテミスを唆し「お前がオリオンに誑かされてなどいないと言うのなら、あの水平線の上の点を撃ってみろ」と挑発した。アルテミスは躊躇いなくをつがえてこれを撃った。


その夜、砂浜に打ち上げられた、己の矢を受けて絶命したオリオンの骸を見たアルテミスは悲嘆にくれ、彼をに上げて星座として残した。これがオリオン座である。

しかしオリオンを殺した蠍も、アポロンがその功績をたたえて蠍座として空に上がった。こうして今もなお、オリオンは蠍を恐れ、オリオン座と蠍座は決して同じ星空に現れないのだという。


最期に関する異説

オリオンの最期については上記のものが有名だが、いくつかバリエーションが存在する。


傲慢説

最もシンプルなもの。

地上のあらゆる生き物よりも強くなったオリオンは、「自分より強い動物などいない、いるなら狩ってみせよう」ととうとう驕り始めてしまう。

この態度に、今まで鷹揚に見過ごしていたガイア(もしくヘラ)も堪忍袋の緒が切れ、オリオンに刺客となる動物を選び出し、猛毒の大蠍をオリオンへと放った。

鉄壁の甲殻を誇る大蠍には、自慢の弓も棍棒も通用せず、足を刺されたオリオンは悶え苦しんで死んでしまう。

オリオンの死を知ったアルテミスは嘆き悲しみ、彼を星座にして貰ったという。


浮気説

先の通り、オリオンは一時エオスと交際していた。

しかしオリオンはアルテミスと交際しながらも、女癖の悪さからアルテミスに隠れてエオスとも逢瀬を続けた。

これを知ったアルテミスはオリオンに裏切られたと感じて激昂し、彼を鹿に変化して射殺したという。

一説にはオリオンとエオスが仲睦まじくいる姿を目撃してしまい、嫉妬から射殺したともされる。


その他

ほかにも――

  • アルテミスに一目惚れして口説こうとして円盤投げを挑み、身の程知らずと怒りを買って殺された。
  • アポロンの信者である乙女オーピスに暴行を働いたため、アルテミスに射殺された。
  • 殺されたオリオンをアスクレピオスに蘇生させるよう頼み込んだが、ハデスが不許可した為、蘇生は叶わなかった。

などの説もある。


またもっとも有名な説も、蠍の逸話とアポロンの陰謀が混ざった印象があり、さらに蠍は登場せずアポロンが神通力でオリオンを鹿に変えてアルテミスに射殺させるなど、バリエーション違いが幾つか存在する。


身も蓋もない事を言ってしまうとそもそもな話、アルテミスは処女神である為、オリオンに恋をしたところで結局、結ばれないのである。


関連項目

ギリシャ神話 オリオン座

アルテミス アポロン プレイアデス

蠍座 牡牛座

オリオンをなぞる

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