概要
任天堂『マリオ』シリーズのキャラクター・ワリオが「ワリオカンパニー」という会社を設立し、仲間たちと一緒にゲームを作っていくという設定のゲームシリーズ。シリーズごとに「ボタン操作」「タッチ操作」など、操作方法が異なる。
このゲームの特徴は、プチゲームという極めて短時間で終了する簡単な操作のミニゲームを連続して行っていくという点である。プチゲームは種類によって異なるが基本的には約8拍子(広告では5秒と表記され、実際は約4秒)の内容で、終了するたびにプチゲームの内容指示を含めた合いの手を挟みながら次々と新しいゲームが出されていく。「瞬間アクション」というジャンル名はこのことに由来する。プチゲームは豊富な種類が存在し、クリアするたびに異なる内容のものが登場する上、さらに一定量クリアするたびにゲームスピードが上昇していく。そのため時間に連れてプレイヤーの反射神経や判断力などが要求されるようになっていき、ミスの許される回数も制限が設けられているなど、単調なゲーム内容にならないよう工夫されている。これらのことからシリーズのコンセプトは「最多 最短 最速」となっている。
各プチゲームのシンプルな操作内容やスピーディに進むゲーム内容などから、短時間で手軽に遊ぶ事ができる。その一方で、慣れてくるとゲームオーバーになるまでどれだけクリアし続けられるかという高得点を目指す遊び方も出来るようになる。この独創的でありながらも手軽さとやり込み要素を併せ持つゲームシステムや、型破りなゲーム内容を盛り上げるユニークでギャグ色の強いキャラクター及びミニゲーム内容などのバカゲーとしての面から好評を得て、シリーズ化された。
ちなみに、任天堂の岩田社長もこのゲームのテスト版を初めて触った際に「くだらねえ……」と思わず口にしたとか。(ただし、ニュアンスとしては褒め言葉である。)
なお、メイドインワリオの前身となったのは64DDの「サウンドボンバー」で、数は少ないものの元となったミニゲームがあったりする。
歌
初代においては任天堂のゲームボーイアドバンスタイトルでワリオランドアドバンスに続きワリオの登場作品がBGMに歌を収録している作品となった。
「はるなつあきふゆ」「こえのただようなみままで」の二種類だけだったが、これ以降必ずと言ってもいいほど歌が収録される事となった。
ゲーム一覧
タイトル | 発売年 | 対応機種 | 補足 |
---|---|---|---|
メイド イン ワリオ | 2003年 | GBA | 初代作品。シリーズ第一作目。 |
あつまれ!!メイド イン ワリオ | 2003年 | GC | 基本的に「初代」の移植作品だが、多人数モードが追加されている。 |
まわるメイド イン ワリオ | 2004年 | GBA | ゲームカードリッジに回転センサーが搭載されており、GBA本体を回転させて操作する。 |
さわるメイド イン ワリオ | 2004年 | DS | DSのタッチスクリーンを使った操作を行う。アシュリー、マイクが初登場。 |
おどるメイド イン ワリオ | 2006年 | Wii | Wiiリモコンを用いた操作を行う。ヤングクリケット、ペニーが初登場。 |
うつすメイド イン ワリオ | 2008年 | DSiウェア | DSi搭載のカメラを使ったプチゲーム。 |
メイドイン俺 | 2009年 | DS | 自分でオリジナルのプチゲームを制作できる。メイドインワリオシリーズで唯一タイトルに「ワリオ」の名前が入っていない。 |
あそぶメイドイン俺 | 2009年 | Wiiウェア | 『メイドイン俺』のプチゲームをWiiにダウンロードし、テレビ画面でプレイできる追加コンテンツ。 |
ゲーム&ワリオ | 2013年 | WiiU | WiiUゲームパッドの機能を生かしたゲームを収録。この作品のみ従来の「瞬間アクション」とは異なっている。 |
メイド イン ワリオ ゴージャス | 2018年 | 3DS | シリーズの集大成。登場キャラ全員フルボイスとなっている。 |
登場キャラクター
- 声 - 近藤浩徳
おなじみ主人公兼社長。終盤でワリオマンやちびワリオとして登場することも。
代表的なジャンルは「テハジメ」、「ナンデモアリ」。前者はその名の通りチュートリアルのようなゲーム。後者は様々な要素やテクニックがてんこ盛りのまさしくナンデモアリなゲーム。
また、彼の出すプチゲームに自分を出演させていることが多い。
ジミー・サング(ジミー・Tとも呼ばれる。)
- 声 - 亀谷祐馬
ワリオの幼馴染で『クラブサトー』(ナイトクラブ)の専属ダンサー。陽気な性格。一人称は僕。口癖は「だYO!」、「だぜ!」。
代表的なジャンルは「スポーツ」。また、ほとんどの作品で彼または彼の家族が複数のキャラクターのゲームを混ぜた「リミックスステージ」の担当をしている。
- 声 - 青木瑠璃子
ダイヤモンドシティの女子高生。ワリオを慕っている。
いつも何かしらのアルバイトをしている(「おどる」だとチアリーディング、「まわる」だとピザ屋)が、作品ごとに職種が異なるため衣装が変化している。
代表的なジャンルは「ヘンナノ」。日常を題材とした非常にシュールなゲームが集まっている。
『ゴージャス』でのジャンルは「せいかつ」。
ナインボルト(右の人物)
- 声 - 小市眞琴
ダイヤモンド小学校に通うゲーム好きの小学生。
『まわる』以降は、後述のエイティーンボルトとコンビになり、「27ボルト」となった。
重度のニンテンドーマニアで、ジャンルはシリーズを通して「ニンテンドー」である。
『マリオ』や『ゼルダ』、ウルトラハンドなど新旧の任天堂作品を題材としている。
しゃぎぃ(左の生物)
- 声 - 山口和也
ナインボルトが飼っているペット。名前の由来は髪らしきものがボウボウ(シャギーヘア)である事から。
シャイな一方目立ちたがり屋でもあり、『初代』では自分が登場するプチゲームを(他のキャラクターのステージに)こっそり入れている。
『まわる』『ゴージャス』では制限時間が半分しかない「ふいうち」というジャンルを担当し、他のキャラクターのステージに突如現れる形で登場する。
- 声 - 木村昴
『まわる』から登場。ダイヤモンド小学校に通うゲーム好きのナインボルトの同級生。
小学生だが2メートルを超える巨体と老け顔から小学生に見られない事が多い。
『ゴージャス』ではひょんなことから、サーティーンアンプとラップバトルをすることになる。
ジャンルはナインボルトと同じ「ニンテンドー」。
- 声 - 青木瑠璃子
『まわる』から登場(間接的には初代の公式ホームページから登場している)。ただし独自のゲームを持つのは『ゴージャス』。ナインボルトの母親。
真面目で穏やかな性格であり、ナインボルトとエイティーンボルト以上のゲームの腕前を持つ。
『ゲーム&ワリオ』の「ゲーマー」や『ゴージャス』の「こっそりゲーマー」では息子が夜更かししてゲームをしているところを監視にやって来る。
『ゴージャス』でのジャンルは「ニンテンドー」。
- 声 - 亀谷祐馬(ドリブル)、山口和也(スピッツ)
ブルドッグのドリブルと猫のスピッツの、タクシードライバーのコンビ。
よく間違われるが、スピッツのほうが先輩である。
代表的なジャンルは「SF」。宇宙人やロケット、ヒーローや時代劇などを題材としている。
『ゴージャス』でのジャンルは「ファンタジー」。
ダイヤモンド幼稚園に通う双子の姉妹。一人称はどちらもあたち(あたし)。(さ行がた行に発音。)紫の髪が姉のカットで、橙色の髪が妹のアナ。
二人の名前は英語で「Kat」と「Ana」と表記、二つをつなげると「Katana=カタナ(刀)」になる。
『大乱闘スマッシュブラザーズX』『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』では、アシストフィギュアとして参戦。
代表的なジャンルは「イキモノ」。『ゴージャス』でのジャンルは「せいかつ」。
- 声 - 松井謙典
ダイヤモンドシティ沖の孤島に研究所を構える天才科学者。ワリオの愛車であるワリオバイクを開発したのも彼である。
いつもヘンテコなものを発明している。後述のペニーの祖父。
初代でのジャンルは「リアル」。文字通り、実写を使ったゲームが多い。
『ゴージャス』でのジャンルは「スポーツ」。
- 声 - 鈴木凌汰
『さわる』から登場。クライゴアがカラオケセットを改造して作ったロボット。「〜でアリマス」が口癖。
DS等の下にある「マイク」に息を吹きかけるゲームが大半。
- 声 - 榎吉麻弥
『おどる』から登場。ダイヤモンドアカデミーに通う中学生で、Dr.クライゴアの孫娘。ワリオの助手としても登場することもある。
『ゴージャス』でのジャンルは「せいかつ」。
- 声 - 浜添伸也
紀元前1年前生まれ、IQ300の宇宙人。
地球を侵略するためにやって来たが、何らかのトラブルに巻きこまれる事が多い。
代表的なジャンルは「IQ」。頭を使うゲームが多い。
『ゴージャス』でのジャンルは「ファンタジー」。
『さわる』から登場。見習い魔女の少女とその使い魔である悪魔。アシュリーは暗い性格で、無愛想。レッドは関西弁を喋る小悪魔。
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』ではアシストフィギュアとして登場する。
『メイドイン俺』でのジャンルは「タベモノ」、『ゴージャス』でのジャンルは「ファンタジー」。
- 声 - 鈴木凌汰(クリケット)、浜添伸也(マンティス)
『おどる』から登場。カンフー風の拳法家師弟で、修行の旅でダイヤモンドシティを訪れる。
クリケットはマンティスの弟子だが、日々修行に励む。が、師匠が戦うことを本人曰く見た事が無いらしい。勿論彼らの名前はコオロギ(英語でクリケット)とカマキリ(英語でマンティス)が由来だろう。
『ゴージャス』でのジャンルは「スポーツ」。
ミニゲーム
プチゲームとは異なり、独立したミニゲームが存在しプチゲームだったものを延々とミスになるまで遊べるものも用意されている。
以下、一例。
- PyoRo : てくてく歩く鳥のピョロを操作して豆をベロでキャッチする。PyoRo2は目視不可能の高速弾を吐いて豆に当てる。シリーズを通して何かしら新作が入っているのが多い。
- ネコロイド : アームキャノンを装備したネコ(ニャムス)が転がりつつ迫ってくる変な敵を撃つアクションシューティングゲーム。ゴージャスでまさかの新作『ネコロイド2 ニャムスリターンズ』が収録。タイトル画面ではネコっぽいSFチックなパワードスーツを着込んだ人物が二足歩行メカに乗り込んでいる物々しいものになっているが、肝心の内容は・・・
- ハエたたき : 『マリオペイント』にあった『ハエたたきゲーム』を移植したもの。実は1周目はオリジナル版より難易度が低くなっている。