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チョゴリの編集履歴

2020/09/24 22:11:14 版

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概要

  1. ハングルに由来する、朝鮮文化圏における韓服の名称。
  2. バルディ語(チベット語の派生種)に由来する、カラコルム山脈に位置する世界第2位の高峰の名称。

衣服としてのチョゴリ

分類

ハングル本来の発音では『ジョゴリ』と呼ばれる、朝鮮文化圏における伝統衣装の1つ。

単にチョゴリと言う場合は打合せ、筒袖または船底袖、オッコルム(縫い付け)固定式の構造を持つ上衣を指し、男性であれば腰丈または膝丈のチョゴリに脛の辺りを絞ったズボンパジ』を、女性であれば脇丈のチョゴリに胸下で固定するロングスカートチマ』を下衣に当てる。

即ち、『チマチョゴリ』は「女性用下衣(チマ)+上衣(チョゴリ)」を意味し、男性の場合は『パジチョゴリ』となる。

  • チマチョゴリ
  • パジチョゴリ

変化

学生服

在日朝鮮人若年層に対して開かれた教育機関朝鮮学校』の女子生徒が着用する学生服をチマチョゴリとする慣習が根強く、1994年に日本各地で頻発した通り魔事件『チマチョゴリ切り裂き事件』の後も「女生徒の安全を考慮して校内用の第一制服(チマチョゴリ)、通学用の第二制服(ブレザー)の2種類を定める」とした上で、特に希望する者に限り登下校時も第一制服の着用を許可している。

  • 朝鮮学校 第一制服

また、韓国本土では「韓国の伝統文化に立ち戻る」という意味から学生服として定着していたブレザーを敢えて廃止し、男子はパジチョゴリ、女子はチマチョゴリを基調としつつ現代風のアレンジを施した韓洋折衷の学生服に切り替える共学高校が増えつつあり、中にはそれらの学生服に加えて後述のトゥルマギを模した上衣を羽織る高校も存在する。

礼服

近年では『改良韓服』(ケリャンハンボッ)の普及により、オッコルムをチャイナボタンに置き換えるなど伝統様式を踏襲しつつも手軽でカジュアルなセミフォーマルウェアとしての需要が高まっている一方、唐服(中国における伝統衣装の1つ)の影響を色濃く残すチョゴリ成立過程の『古典韓服』(コジョンハンボッ)も最上級の婚礼衣装に用いられるケースが多くなっている。

バリエーション

  • タンウィ

チマチョゴリの上に着用する女性専用チョゴリ。

かつては王族やその近親者の第二礼装として、あるいは王家に奉公する中級以上の女官身分権威を表すために用いた。

近年では、オッコルムに至るまで豪華刺繍装飾を施した貴族級のタンウィが慶事用の伝統礼装として公用されており、「タンウィ着用時に目上の者と接する際は前垂れの両脇から両手を差し込んで隠す事が礼儀である」とする儒教作法と共に受け継がれている。

  • マゴジャ

チマチョゴリやパジチョゴリの上に着用する簡素な防寒用チョゴリ。

今で言う所のカジュアルジャケットに相当し、男性の場合は帽子の『カッ』(笠子帽)と合わせれば平時の外出着として充分に通用した。

  • トゥルマギ

厳しい寒さから身を守るため、チョゴリの上に着用する長丈の厚手チョゴリ。

男性に限っては、やや畏まった場に出席する際の略式礼装として『トポ』(道袍)の代わりに薄手のトゥルマギを用いる場合もあった。

  • チョクサム

寒冷地帯にある前提から袷(あわせ)を基本とするチョゴリから裏地を取り去り、単(ひとえ)仕立てにした用の薄物チョゴリ。

高峰としてのチョゴリ

中国の新疆ウイグル自治区パキスタンギルギット・バルティスタン州を隔てる国境に沿うカラコルム山脈の最高峰。世界標準の名称は『K2』(カラコルム・ナンバー2の略称)。

「チョゴリ」は中国におけるK2の通称であり、チベット語圏に属するバルディ語で「大きな山」を意味する。その名の通り、世界最高峰の8850mを記録するヒマラヤ山脈のエベレスト(チョモランマ)に次ぐ8610mの高峰だが、アタッカーの間ではエベレストよりも登頂難易度が高い「非情の山」として怖れられており、登頂ルート選択装備充実によって死亡率を1%前後にまで抑えられるようになったエベレストに対し、正式最終記録に残されている2012年3月時点で死亡率26%(登頂者数306:推定死亡者数81)を誇る死の山である。

エベレストを凌駕する最高難易度にはそれなりの理由があり、北壁に当たる中国側からのアタックは無謀とされているために南壁に当たるパキスタン側のルートしか選択の余地が無く、その数少ないルートも早々に集落から離れてしまう事による補助、補給の問題が大きく、いざ登山を始めると極めて厳しい山容に起因する目まぐるしい気候変動や大雪崩に加え、アタックバリエーションの少なさから誤ってルートを見失うと滑落や遭難に遭う確率が極端に跳ね上がる危険を孕んでいるからである。

これらの点から、チョゴリことK2は「冬季登頂達成者を記録していない世界唯一の8000m峰」の座にあり続け、プロアタッカーをの底からから畏怖させる絶対的存在として君臨している反面、エベレストに比べて持ち込む必要に迫られる大量の装備や食料から発生した廃棄物を回収する余裕も無いまま急いで下山せざるを得なくなり、その最中に不慮の事故に遭って落命した登山者を原因とするゴミ投棄問題が深刻化している。

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