概要
『心拍数が二百を超える』『体温が三十九度以上になる』という一定の条件を満たし、身体に鬼の紋様に似た『痣』が発現した者の総称。
遊郭での妓夫太郎戦で炭治郎が最初に発現させ、続いて刀鍛冶の里での戦いで無一郎と蜜璃が発現させたのを契機に、柱合会議にて柱達の知る所となった。
痣が発現した者は身体能力が飛躍的に上がり、鬼から受けたダメージが通常では考えられない速さで回復する。これにより、上弦の鬼のような強力な鬼とも戦えるようになる。
『痣の者が一人現れると共鳴するように周りの者たちにも痣が現れる』という記述も残されており、産屋敷あまね曰く、鬼舞辻無惨をあと一歩の所まで追い詰めた始まりの呼吸の剣士達全員に発現していたらしい。
歴代の柱に痣が発現した者がいるというが、炭治郎に発現するまで今代の柱達には誰も発現していなかった。現時点で痣が発現しているのは炭治郎と柱の内数名のみである。
どうやら、それぞれの呼吸にちなんだ形状になっている模様。
痣の代償
黒死牟曰く、「痣の力」は「寿命の前借り」であるらしく、「痣者は例外なく二十五歳を待たずに死ぬ」と岩柱・悲鳴嶼行冥との戦闘に際して(揺さぶり的な意味も兼ねて)惜しんだが、当の悲鳴嶼は「例外なく」の部分は嘘である(即ち、例外が存在した)旨を知悉していたため、この揺さぶりを一蹴した。
なお、400年前にこの代償により隊士達が激減し、鬼殺隊は一時壊滅の危機に瀕した事が、単行本21巻の「戦国コソコソ話」にて書かれている。
痣の種類
日の呼吸
額の左側から側頭部にかけて発現し、揺らめく炎のような形を成す。始まりの呼吸の剣士・継国縁壱は生まれつきこの痣が発現していた。
ヒノカミ神楽の呼吸
日の呼吸の痣に酷似した痣が額の左側から側頭部を覆う。妓夫太郎戦で竈門炭治郎が発現。作中で唯一、痣の大きさや数が変化する描写がある。
月の呼吸
日の呼吸の痣に酷似するが、左側頭部だけでなく右側の首筋から顎にかけてを覆う痣も同時に発現する。黒死牟が発現。
水の呼吸
左の頬の広範囲を覆う形で発現し、流れ渦巻く水のような形を成す。猗窩座戦で冨岡義勇が発現。
恋の呼吸
左の首筋に発現し、ハートマークと木の葉を2枚づつ重ねたような形を成す。半天狗戦で甘露寺蜜璃が発現。
岩の呼吸
両腕の前腕部に発現し、岩のひび割れのような形を成す、黒死牟戦で悲鳴嶼行冥が発現。
風の呼吸
右の頬に発現し、風車のような形を成す。黒死牟戦で不死川実弥が発現。
霞の呼吸
両の頬と額の左に発現し、漂う霞のような形を成す。玉壺戦で時透無一郎が発現。
蛇の呼吸
左胸から左腕全体に発現し、のたうつ蛇とも渦巻く水ともとれる形を成す。派生の呼吸としては珍しく源流の呼吸に類似した形状の痣を示す。無惨戦で伊黒小芭内が発現。
例外:この人も顔に派手な紋様を持つが、あくまで化粧であり痣ではないので注意