広義の概要
「リミッター」(Limiter)とは、機械の制限装置、安全装置の意。
「リミッター解除」とは、それらの装置や機能を一時的に解除して、100%以上の力または、限界を突破した力を発揮すること、及びその状態のことである。(略称:リミ解)
転じて、機体や人体の限界、または、それを凌駕する性能や能力を引き出す事が可能なシステムや必殺技を指す言葉。
しかしながら、機体や肉体に想定以上の負担を掛ける行為であるのは事実であり、短時間や限界ギリギリならばともかく、長時間や限界を遥かに突破した状態では、場合によっては機体や肉体の破壊をもたらし、命を落とすかもしれない片道切符の特攻になる。(機械に関しては、リミッターがあるのはその危険をなくすため。)
人体にも似た現象があり、緊迫した状況において、普段は出せないような力を発揮することが「火事場の馬鹿力」と呼ばれる。
他に、財布のリミッター解除(予算以上にお金を使う)や食事のリミッター解除(カロリーなどを気にしないで食べる)など限界を超えるたとえにも使用される。
これらも、身体や懐に負担を掛けたり、後で反動が来たりする行為である。
遊戯王OCGの魔法カード
詳細はリミッター解除(遊戯王)を参照。
現実のリミッター解除
創作のフルパワーと現実のフルパワーは別物である。
「フルパワー」=「限界」であり、これを超えることは場合によっては、でなく確実に機体や肉体の破壊をもたらすため大変危険である。
上記の人体における「火事場の馬鹿力」で言えばリミッターを解除してフルパワーを出した場合、そのフルパワーを超えた瞬間、腕なり足なりがぽっきり折れるのである。
現実の兵器でも(特に航空戦力において)リミッター解除をやろうと思えば出来る機種はいくらかは存在するらしいが、やっても性能向上の見立ては5%(良くて10%)が精々、片道切符を免れて帰還しても安くてもウン億円する機体は良くてオーバーホールで最悪スクラップ、何よりそんな向こう見ずな判断をする乗り手は操縦技術はともかく軍人としては失格であるため良くても即クビ、最悪その上で何らかの処罰が待っているといった感じで、ハイリスクローリターンが過ぎるためにまず使われないらしい。
後ろ向きなリミッター解除
中には解除したからといっても限界を超えることはない、あるいは悪影響しかない場合もある。
前者は様々な事情で敢えて能力を大幅に抑えている場合。
後者は規格や性能がバラバラなパーツを無理矢理組み上げる際にオーバースペックなパーツに制限をかけて全体に悪影響が出ないようにする場合。
リミッター解除の結果100%以上の力を発揮できるような部分(ビーム砲に回すエネルギーの出力とか)ならメリットがあるが、そうでない場合…
例えば右腕の関節と左腕の関節の柔軟性が違ったとして、柔軟性が高い方をリミッター解除しても両腕の感覚が違って使いにくいだけである。
こういう場合に高い方にリミッターをかけて両者を同じ性能にしたりする。
わかり易い例を挙げると、アムロのガンダムの検査落ちパーツを寄せ集めて作られた陸戦型ガンダムなどがいい例である。
Pixivでは
色んな意味で「リミッター」を「解除」しているイラストに付けられる。
リミッター解除の一例(ゲーム、アニメなど)
『マクロスプラス』・YF-21の「ハイ・マニューバ・モード」
『アーマード・コア2』及び『アーマード・コア2 アナザーエイジ』の隠しコマンド
『蒼き流星SPTレイズナー』・「V-MAX」
『機動武闘伝Gガンダム』・シャイニングガンダムおよびゴッドガンダムの『ハイパーモード』
『機動戦士ガンダム00』・「TRANS-AM」
『機動戦士ガンダムUC』・RX-0系の「NT-D」
『機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ』・ガンダムフレーム搭載機の「阿頼耶識システムのリミッター解除」
『ダンボール戦機』・アキレスの「V-MODE」他 ※本作には主人公側メイン機にこの機能を付与されている物が多い。
『戦姫絶唱シンフォギア』・「絶唱」および「限定解除」
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』・EVA弐号機の「ザ・ビースト」および「コード777」
『とあるシリーズ』・お嬢様の話題に触れた時の初春飾利、常盤台中学校3年生の『帆風潤子』
『ONE PIECE』・モンキー・D・ルフィの「ギア2」
『NARUTO』・ロック・リー及びマイト・ガイの「八門遁甲」
『北斗の拳』・ケンシロウおよび北斗神拳の使い手の「転龍呼吸法」
『文豪ストレイドッグス』・福地桜痴「鏡獅子」手にした武器や小石の投擲など性能及び威力を100倍にする異能力
『文豪ストレイドッグス』・中原中也「汚濁」自身の重力操作の能力を完全開放した形態
『ソニックシリーズ』・シャドウ・ザ・ヘッジホッグが手首のリングを外した状態
『デカダンス(アニメ)』・サイボーグであるカブラギがチート級のガドルに対して自身にリミッター解除をかけ、凄まじいパワーで刺し殺してまった。(この作品のリミ解は抽象表現ではなく、機械としての意味である。詳しくは作品名リンクより)
『絶対可憐チルドレン』・少女超能力者ユニットザ・チルドレンに課せられる特殊権限。彼女らは超能力が強力すぎて日常生活に支障を生じるため、常時、超能力抑制装置によるリミッターがかけられている。が、ミッションに挑む際に、高レベル超能力行使の必要がある時、チーム司令官皆本光一より特殊指令として発令される。
関連イラスト
関連項目
水原暦:「あずまんが大王」の登場人物。いつも体重を気にしているが、バイキング形式の食べ放題を前にして「リミッター解除!!」した。
デチューン:対義語。逆にスペックを落とすことで安定性を高める。一般的に工学ではこちらの方が重要。