概要
『ストリートファイター』シリーズで主に豪鬼等が纏っている波動。
人間の奥底に眠る闘争本能であり、通常の格闘家の闘気よりも暗い・殺意等の禁忌的感情を含み、典型的なイメージの『闇の力』。
発揮すると全身から赤黒い湯気のようなオーラが立ち上り、顔も目から瞳が見えなくなるなど鬼のような表情に変貌する。ちなみにサガットは逆に「黒目」が見えてしまった。ともかく、どのキャラでも平常時とは大幅に異なる、危険な状態に陥ることとなる。
例によって一度転落すると克服するのは非常に難しく、ダークサイド(暗黒面)とニュアンスは極めて近い。
ただし、目覚めると一人称が『我』に変わるなど殺意の波動自体に何らかの意思があるらしい部分もあり、それを纏っている豪鬼自体もベガやルガールのような意味での悪人とは言えず、寧ろそれらを倒すなどしているため、一概に悪の力であるといえない部分もある。
リュウやケン、およびその師の剛拳らが用いている暗殺拳の伝承者はこの殺意の波動の暴走で命を落としたものが多くいたのだが、豪鬼はこれのコントロールに成功し自らの技として使用している。
リュウもこれが暴走する場合があり、この状態が「殺意の波動に目覚めたリュウ」といったEXキャラクターとして存在する場合がある。
ゲーム的に言えば、攻撃力やスピードなどが上がり阿修羅閃空や瞬獄殺などが使用できるようになる。
ただし、調整のためかプレイヤーキャラ時は防御力が下がる傾向にある。
また、ストリートファイターEXシリーズのガルダも殺意の波動に関連するキャラクターとされている。
そしてストリートファイターVでは、とうとうサガットも目覚めかけてしまう。
更にリュウから乖離した殺意の波動の化身として影ナル者が登場した。
またオロは真似事とと言いつつ殺意の波動の再現ができる模様。
中平版での殺意の波動
ストリートファイター本編に多くの設定が逆輸入されている中平正彦のコミカライズ作品では、ベガのサイコパワー、ローズのソウルパワーなどの「人の世を乱す力」を持つものを倒すために「人の世」が生み出した力であるとされている。
Ⅳのオリジナルアニメでの波動
ストリートファイターⅣ付属のオリジナルアニメでS.I.N社が研究していた内容に『Boiling Liquid Expanding Cell Explosion』(沸騰液膨張細胞爆発)の頭文字を取ってBLECE.という研究がある。その研究の中に「よって被験者の潜在的能力いわゆる殺意の波動の発現を促しシステムによるその利用を可能ならしめる場合にのみBLECEの実効値が限りなく理論値に近付くことができると推察される。」と資料に書かれている。
つまりシステムによる殺意の波動の利用をしようとしている節がある。
殺意の波動の奥義『瞬獄殺』
詳しくは瞬獄殺を参照のこと。
瞬獄殺は殺意の波動の奥義である。その奥義の本質は「無数の拳の連打を繰り出し、それらが相手にインパクトした瞬間に相手の体内で波動拳を放ち、炸裂させる」という。
つまり相手の体内で殺意の波動を炸裂させる事であり、一瞬で地獄に落ちる程の衝撃が襲うようなもの・・・。
転じた用法
転じて、普通のキャラが怒り等のような黒い激情等で禍々しいオーラを放ち始めたり、顔(特に目元)に影が差す・鋭めのノンハイライトアイ(いわゆるレイプ目)を覗かせ始めるなどした状態のことを指したりする。
ヤンデレと異なり、悲しみを含まず殺意が表出しているため勝てる気がしないのタグがよくつけられている。
関連イラスト
関連タグ
隆 殺意の波動に目覚めたリュウ サガット 影ナル者 日焼けしたさくら
トーチマン…同じカプコンで似た現象の持ち主。
獅子咆哮弾…「らんま1/2」のキャラクター・響良牙の必殺技のひとつ。「重い気」がエネルギー源だが、ほぼ殺意の波動と原理は一緒。ただし、良牙が殺意・憎悪を抱いてこの技を放った描写はない。