概要
「モード反転、裏コード…ザ・ビースト!」
ザ・ビーストとは、ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破にてEVA2号機の新たな形態『獣化形態』(ビーストモード)を発動させるための裏コードである。
「ザ・ビースト」によって変化する形態は「獣化第二形態」。赤木リツコ曰く、「ヒトを捨て、闘争に特化させた形態」。発動させるとエヴァンゲリオンのリミッターが解除され一部装甲が剥離、肉体が膨張するなど肉弾戦に特化した形状への変化は、文字通り「ヒトを捨てる」。またエントリープラグ(コクピット)内ではプラグ深度が一気に危険とされるマイナス値まで下がるため、エヴァの影響を強く受けパイロットの目は緑色に発光し、プラグ内は赤い照明に変わり、残電量時間もノイズが走りまともに表示されなくなる。
しかし戦闘力は大幅にアップし、ATフィールドは強化、理性的な戦闘パターンではなく野生的な戦闘パターンで戦闘を行うため攻撃力もアップする。(その代わり、防御が若干手薄になってしまう。)
エヴァも口が大きく裂けて旧劇場版のEVA量産機を思わせるものになったり、リミッターが飛び出すところは旧作のジェット・アローンを彷彿とさせる。
圧倒的な力を持つ第10の使徒の迫る中、先の戦いで式波・アスカ・ラングレーが戦闘不能になったためエヴァチルドレン(搭乗者)不在のエヴァ2号機に真希波・マリ・イラストリアスが無断搭乗した際に使用した。
第10の使徒のATフィールドを10枚以上叩き割るなど、一時期は戦況逆転かと思われたが惜しくもその圧倒的な力に敗れてしまった。とはいえ、相手が物理最強の使徒だった事を考えると善戦したとも言える。
Q以降では
コード777 | 裏コード999 |
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Qにおいて、アスカが改2号機で「コード777(トリプルセブン)」を発動。こちらは「獣化第4形態」である。
牙が鋭く変化して上顎と比べて下顎の犬歯がサーベルタイガーよろしく大きく伸び、四肢の関節変型や尻尾が生えるなど、ネコ科のような特徴が随所に出されたより獣らしい姿に変化するようになっている。
バトルスタイルにおいても荒々しいところが目立つ「ザ・ビースト」とは打って変わって敵の首周りに飛びつき、襟巻きのように巻き付いて後ろから喉笛を食い破るなどネコ科に近い身体のしなやかさや俊敏さを利用したものになっている。
なお、2021年1月に公開されたIMAX版「EVANGELION3.333」においては「裏コード」と「スリー〇〇」の流れを受け継ぎ、コード名が「裏コード777(スリーセブン)」に変更されている。
そして、最終作のシン・エヴァンゲリオン劇場版:||では新2号機で「裏コード999(スリーナイン)」を発動。
パイロット(アスカ)のなかに眠る第九の使徒を目覚めさせ、機体の変貌とともに、パイロットを使徒化させる、最後の手段。これにより、エヴァと同等のATフィールドをパイロットも放てるようになる。強力な形態には違いないだろうが、まさにヒトを捨てる命懸けの裏コードである。
機体は膨大なエネルギーに包まれ、数倍の大きさに肥大化。列状に多眼を形成し、第九の使徒の形質を受け継いだのか、肩から1対の腕が新たに生えるなど、今まで以上に異形の変化を遂げる。
余談
ザ・ビーストが発動した時エヴァンゲリオン関係の責任者である赤木リツコ以外の本部のNERVスタッフはその存在を知らなかっため、その姿を見て驚愕していた。しかし何故、そんな極秘裏コードをマリが知っていたかは謎である。まあ、大体の予想はつくのだが…
また本来、正パイロット以外が乗る場合コアの調整が必要なのだが、マリは何故か無調整でいきなり起動できてしまった。『彼』の根回しによる事前調整だろうか。
ファンにとっては衝撃的なシーンだったためかパロディも多く投稿されている。
「ザ・ビースト」発動時にリツコは(2号機の、ではなく)「『エヴァ』の獣化第二形態…」と言っていたので、他の機体でも発動できるのかもしれない。本編では登場しないが、メカニックデザインの山下いくと氏はTwitter上で4号機のビーストモードのデザインを公開している。
https://x.com/ikuto_yamashita/status/1113230789175439360?s=46&t=T1ZDIU_8ykwy8A-FDp7s_g
劇伴として、鷺巣詩郎作曲による同名の曲が存在する。旧版で初号機が暴走した時のBGMといえばピンと来るだろうか。