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黒死牟「着物を裂かれた程度では… 赤子でも死なぬ……」


注意!!

※こちらは未アニメ化部分を含む単行本のネタバレ中心の記事です。そちらを了承の上閲覧されますようお願いします。


概要編集

漫画『鬼滅の刃』に登場する戦闘技術・全集中の呼吸の一つ。

対応する日輪刀の色はで、呼吸音は「ホオオオ」


十二鬼月最強のである黒死牟が使う"呼吸"にして、彼が使うとしての異能「血鬼術」でもある。

再生力、身体能力ともに人間を上回る鬼が呼吸を使い、それを血鬼術と組み合わせることで、更に高い攻撃力と速度を発揮する。しかもそれを扱うのが鬼の身体能力・剣士としての技能共に最強格であるから手に負えない。

鬼狩りの剣士達にしてみれば、鬼を倒す為に編み出した技術が自分達に向けられるというまさしく「天敵」である。


黒死牟は自らの血と肉で出来た刀「虚哭神去(きょこくかむさり)」を使用しており、型の後半は刀の形状を変更した上で放たれる。


特徴編集

剣の軌道の周囲、もしくは一定の範囲に三日月型の斬撃波が発生する。

黒死牟以外の使い手がいないため、「月の呼吸」そのものの特性なのか、血鬼術によるものかは不明だが、風の呼吸音の呼吸以外の呼吸のエフェクトは基本的に太刀筋に彩りをつけただけの演出に過ぎない(要は飛行機雲のようなもので、これそのものに当たり判定はない)という性質や伍ノ型以降の描写からすると血鬼術と考えられる。


この斬撃は人体など容易く斬断し、数瞬は空間に残り続けて月が満ち欠けするように効果範囲が不規則に揺らぐ特性を有する。さらに斬撃波には三日月型の細かい刃が無数に付いており、こちらも効果範囲や形状が常に不規則に揺らぐ。要は他の呼吸では太刀筋を彩っただけのエフェクトそのものにも当たり判定があるのである。

その為相対する剣士は月の呼吸の剣閃を紙一重ではなく余裕を持って回避しつつ反撃せねばならず、並外れた経験と直感と実力を併せ持つ剣士でなければ、戦いの土俵にすら立てない。


さらに漆ノ型以降は巨大化した大太刀により放たれることで威力・攻撃範囲が格段に増す。それまで対等に戦えていた強者ですら回避に集中し、辛うじて致命傷を避ける事しかできなくなる程。


なお、型の数は拾陸(十六)にも達し、全ての呼吸の中でも最多の技を誇る(拾漆以降があるのか、本編未使用の肆、拾壱、拾弐、拾参、拾伍ノ型の補完も無かったので詳細不明)。ただこれ程の型数は鬼として四百年余りにも及ぶ長い年月をかけて剣術を磨き、さらに型の後半は血鬼術の要素が強いため、血鬼術を使わない本来の型の数は不明。


ちなみに呼吸による剣技と血鬼術の併合と聞くと獪岳と同じ様にも思えるが、獪岳が雷の呼吸の型をベースに血鬼術で殺傷力を強化していたのに対して、黒死牟の場合は血鬼術をベースにそれを呼吸で強化するという真逆のスタイルである。


かろうじて人間時代の月の呼吸の剣技の名残が見て取れるのも、せいぜい壱~参ノ型までで、漆ノ型以降の型は剣筋はおまけで巨大な斬撃波とそれに伴い出現する大量の月輪の方が危険な節があり、完全に血鬼術によって行使される超常的な技と化している。


その気なれば肉体操作で全身に刃を生やして、三日月の斬撃波をフィールドの全方位に向けて放つ広範囲攻撃も可能であるなど、ぶっちゃけ刀すら要らないような技となっている。



剣技一覧編集

  • 壱ノ型 闇月・宵の宮(やみづき よいのみや)

抜刀して横薙ぎに一閃する、単純な居合斬り。

この単純な技でさえ、異次元の抜刀速度と月輪の斬撃が合わさり回避困難な一撃と化している。


  • 弐ノ型 珠華ノ弄月(しゅかのろうげつ)

切り上げるようにして正面に三連の斬撃を放ち、大きな月型の刃で対象を取り囲んで斬り裂く。

技名の「弄月」は月を眺めて楽しむことを指す。


  • 参ノ型 厭忌月・銷り(えんきづき つがり)

横薙ぎの形の斬撃を月型の刃を纏わせて互い違いに2連続で放つ。


  • 伍ノ型 月魄災渦(げっぱくさいか)

刀を全く振らずに竜巻の様な斬撃を出現させる。

この技の存在から、鍔迫り合いなどで太刀筋を封じる事は不可能。

「月魄」とは月の精のこと。


  • 陸ノ型 常世孤月・無間(とこよこげつ むけん)

一振りで縦方向に無数の斬撃波を乱れ撃ちして敵を細切れにする。

一瞬のうちに前方の広範囲に放たれるこの斬撃は見切る事はおろか間合いの外に出る事すら困難という反則レベルの技。

「孤月」はものさびしく見える月という意味。


  • 漆ノ型 厄鏡・月映え(やっきょう づきばえ)

刀を斜めに一閃し遠距離から複数の方向に地を這う高速の斬撃を5本放つ。

さらに、地を這う斬撃の合間を埋める様に三日月型のうねる斬撃が伴っている。

「月映え」は月光に照らされて美しく映えることを指す。


  • 捌ノ型 月龍輪尾(げつりゅうりんび)

強烈な力で素早く繰り出す抉り斬るような横薙ぎの一閃。

軌道は壱ノ型に似ているが、極太な斬閃と付随する多数の三日月型の変則刃により、壱ノ型の数倍以上に範囲が拡大している。


  • 玖ノ型 降り月・連面(くだりづき れんめん)

刀を背中から前方に振るい、敵の頭上から降り注ぐような軌道の複雑かつ無数の斬撃波を放つ。

「降り月」は陰暦において満月から欠けて行く月のこと。


  • 拾ノ型 穿面斬・蘿月(せんめんざん らげつ)

回転鋸のような形状の巨大な二連の斬撃を横に地面を削りながら複数並べて放ち、敵をすり潰す。

「蘿月」はツタカズラの葉の間に見える月かげを指す。


  • 拾肆ノ型 兇変・天満繊月(きょうへん てんまんせんげつ)

周囲を埋め尽くす量の渦状の斬撃を折り重ねて放つ波状攻撃。

伍ノ型を発展させた様な技で更に広範囲に亘り相手を斬り刻むことができるが、その分隙間も生じてしまう。

「繊月」は細長い月、つまり三日月。


  • 拾陸ノ型 月虹・片割れ月(げっこう かたわれづき)

相手の位置を的確に狙い定めた上で、上から地面に三日月を縦に突き刺す様な斬撃波を複数放つ。地面を貫通し、ひび割れさせるほどの威力を誇る。

「月虹」は月の光で生み出される虹のこと。


源流編集

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余談編集

前掲の通り作中で登場する全集中の呼吸は身体能力の強化法であり超能力ではないので、技のエフェクトは一部の呼吸を除いてあくまでも剣士のオーラや気迫がイメージとして見えるだけだった。

しかし、月の呼吸だけは血鬼術との兼ね合いから実際に異能力として機能しており、月のエフェクトにも全て殺傷能力がある。

純粋な剣術としての「月の呼吸」は、黒死牟が人間だった頃に日の呼吸から派生させて編み出した、彼独自の呼吸法である。血鬼術無しでの本来の呼吸法としての詳細は不明で、彼以外に月の呼吸の使い手は登場していない。


関連イラスト編集

常夜常夜…黒死牟『堅牢無比』


関連タグ編集

鬼滅の刃 全集中の呼吸 血鬼術 黒死牟

リンク先ネタバレ注意→ 継国巌勝 日の呼吸

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