恋の呼吸
こいのこきゅう
蜜璃「任せといて みんな私が守るからね」
鬼狩りの剣士が鬼の頸を狩る為に用いる呼吸法“全集中の呼吸”の流派の一つであり、鬼殺隊最高位の剣士“柱”の一人である恋柱・甘露寺蜜璃が独自に編み出した呼吸である。
対応する日輪刀の色は鮮やかな赤紫色。使い手が“柱”に就任した場合の肩書は「恋柱」。
彼女だからこそ自在に操る事が出来る特殊な日輪刀と、密度が高く女性特有の柔軟さも併せ持った彼女の筋肉による剛力と柔軟さを活かした身体の動きで、まるで新体操のようにアクロバティックな動きから斬撃を繰り出す。その剣速に限っては元忍の宇髄天元より速く、そのあまりの速さ故に肉眼では見えない程。
使いこなすには音感と柔軟性が重要であり、それ故に彼女の柱稽古の際は音楽に合わせた舞踊と、半ば力技にも近い柔軟が重点的に取り入れられていた。
彼女は入隊当初は、煉獄に継子として弟子入りして炎の呼吸を学んでいたが、彼女自身の動きにオリジナリティーがあり過ぎた為に独立し、炎の呼吸を基にして独自の呼吸を編み出した。なお、煉獄杏寿郎外伝によれば「刀の扱いそのもの(引いて斬る動作)が下手だった」らしい。
ちなみにこの呼吸は「彼女自身の胸のトキメキの感じるままに動く」事で、変幻自在な動きを実現しており、そこも「心を燃やす」事が重要だった炎の呼吸の派生と言える。また、刀身の色も赤紫色と赤系統である。
ただし、それ故に彼女が何らかの理由で自身のトキメキを封じてしまうと技のキレも落ちる。
技に“猫”やそのイメージを冠したものが複数あるが、これは彼女が猫好きである事から名付けたらしく、同じく猫好きの悲鳴嶼行冥とは猫談義で盛り上がるらしい。
そのせいかアニメ版では技を発生するとき猫の鳴き声がでる。
- 壱ノ型 初恋のわななき
大きな踏み込みからしなる刃の一太刀で、すれ違いざまに目にもとまらない程の速さの斬撃を繰り出す。あまりに斬撃が速すぎて、相手はバラバラに四散するまで斬られた事に気付かない程である。
- 弐ノ型 懊悩巡る恋(おうのうめぐるこい)
流れるように刃をしならせて、瞬く間に対象を螺旋状に斬り刻む高速の連撃技。
- 参ノ型 恋猫しぐれ(こいねこしぐれ)
飛び上がりながら猫が跳ねる様な軌跡で広範囲に三日月状の斬撃を何度も繰り出す。敵の攻撃や術自体を斬る事で防御技としても使用可能。
雷撃や超音波などの実体の無い物でも斬り裂ける。
- 伍ノ型 揺らめく恋情・乱れ爪(ゆらめくれんじょう・みだれづめ)
関節の柔らかさを利用して、後方に宙返りしながら広範囲に流れるような無尽蔵の斬撃を四方八方に繰り出す。
- 陸ノ型 猫足恋風(ねこあしこいかぜ)
自身の周囲で螺旋状に突風の如き速さの斬撃を展開する技。敵の攻撃を防御したり、奇襲を仕掛けたりする事も可能。
『公式ファンブック鬼殺隊見聞録・弐』に書かれた、実際に斬られた鬼達による斬られ心地は、「ときめいた」「ドキドキしちゃう」「甘酸っぱい」「恋がしたくなる」「俺に気があったんだと思う」等であり、他の呼吸が「痛い」「なんかつらい」など、何かしら負の感情や敗北感が滲む感想がある中、取材を受けた鬼全員からの評価が良い呼吸である。
関連記事
親記事
兄弟記事
コメント
pixivに投稿されたイラスト
すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見る- 残照と邂逅の瞬で
残照と邂逅の瞬で・前篇
残照と邂逅の瞬(はざま)で・前篇 ※戦闘シーンあり。オリジナル鬼が出てきます。多少なりとも残酷な描写がありますので御容赦下さい🙇♀️ 妄想捏造1000%、なんでもアリな方。誤字・脱字・言葉の言い回しは後々ちょこちょこ訂正して行きます。 前後篇の前篇です。前篇は甘露寺蜜璃ちゃんが鬼殺隊に入り、煉獄杏寿郎さんの元で継子として居候し、恋柱になるまでを書いてます。 今まででダントツ一番長い上に今回は終わってないんだじょー‼︎ 28000文字超えって(^◇^;) 今年の一月から書いてた癖に全然、全然進まなくて。何度ももうやめようと思いました。 そこをなんとか乗り切って漸く前篇を描き終わりましたが、めっちゃくちゃ疲れました💧何がって戦闘シーンなんて思うように上手に書けへんで💦わーん😭 剣道のシーンがありますが、当方全く剣道を知りません(柔道ならまだわかるけど)ので、雰囲気だけふんわり読んで頂ければありがたいです。 ※甘露寺蜜璃について。 実は蜜璃ちゃんって、大正時代を代表する女性像そのもの。この時代においてとんでもなく新進思考の素晴らしい女性なんです。恋と仕事、両方を選びとって精一杯生きた、大正デモグラシーをまんま体現した女性だと私は思います。 平塚らいちょうか、与謝野晶子か、甘露寺蜜璃かですよ‼️ 添い遂げる殿方を見つけるために、自分の好きな仕事をする。自分らしく生きる。 今では珍しくもない普通の感性ですが、この当時にこの考えを貫くのは並大抵の根性ではなかったと思います。 大正を迎える直前の明治末期から女性の地位を向上すべく思考や運動が活発になって来ました。 今まで男性の陰に追いやられ、家事育児の為だけに使われてきた女性たちが、新しい女性像を定義し、広めようろする傾向が見られるようになったのは、平塚らいちょうや与謝野晶子という女流作家たちが、心中未遂や略奪愛といった浮名を流しながらも自分らしく生きる事を我が身を持って証明し、これからの女性たちに呼びかけたからです。反対にその思考は女子として、はしたないという教育も目立つようになって来ました。 しかし年頃の女性は自由恋愛という言葉にすごく憧れを抱いていたし、職業婦人という新しい生き方にも感銘を受けた。当然、蜜璃ちゃんもそういう女性の生き方に少なからずとも影響を受けていたと思います。 蜜璃ちゃんは一見、自己肯定感が低いように見えますが、私はむしろものすごく上昇志向が高く、プライドも頗る高いと思っています。 自分より強く素敵な殿方と添い遂げる為に、鬼殺隊に入ったことが、まず強かな女性としか言いようがない。 自分の価値をその辺の女止まりでは許せないと思っている上に、ここまでという上限も決めていない。その辺にいる『たかが男に』自分を値踏みさせてたまるかと思っているから、そういう事がさらっと言えるんですよね。 まぁ選んだのが伊黒さんっていうのが、もうねー(笑)。 人間・甘露寺蜜璃を形成したのが煉獄さんなら、女性としての甘露寺蜜璃を形成するのが伊黒さん。いや羨ましいねっ❣️ 「エースを狙え!」の岡ひろみを取り巻く二人の男、宗方 仁コーチと藤堂貴之さんみたいな関係…(古〜💧)❓🤣 前篇は人として成長していく蜜璃ちゃんを書きましたが、後篇は恋する女性としての蜜璃ちゃんを書いていきたいなぁと思ってます。 しかしなにぶん、語彙力のなさに酷くのたうちまわり、またワタワタするので時間もかかると思います。もしこんな拙い小説でも読んで下さっている方には、気長にお待ち頂ければと思っております。28,179文字pixiv小説作品